畑沢から背中炙り峠へ至る古道は、以前の投稿では「ほぼ現在の農道と同じ」としていましたが、去る4月24日の調査の結果、大きく訂正することになりました。これまで、畑沢では現在の農道をそのまま古道として伝えられていました。確かに夏季に調査すると、一部を除けば、農道以外にはほぼ古道らしき道型を見つけることができませんでした。ところが、古道の道型としてはどうしても腑に落ちない場所があったものですから、3月1日に登り、そして今回4月24日の調査で、畑沢側のルートがほぼ分かってきました。
3月1日では積雪量が多過ぎて、最終確認はできませんでしたが、雪面の凹凸から地表面の凹凸を推察することができました。此の時に次に調査するポイントを絞り込むことができました。そして4月24日の調査では、丁度いい具合に古道の道型状に残雪がありました。くっきりと古道の道型が浮かび上がっていました。夏季の草木の葉が茂っている時には見えなかったのですが、大量の積雪が樹木さえをも地面に這いつくばらせ、地面の凹凸をよく見させています。
その結果、古道の大筋は現在の農道に近かったのですが、完全に一致するところは、最初の所だけで、しばらくすると農道と古道が右に左に農道から脇にそれて、また交差しながら別々に伸びています。そして大きくルートが分かれるのは標高316mにある畑の所です。畑を開墾をしたときに古道が消されたようです。この場所で農道と50メートルも離れています。そこからは標高370mあたりの杉林まで並行する形になっていました。