晩秋と言うか初冬と言うのか分かりませんが、積雪がありませんので微妙な季節感です。確かな季節の定義はどうでもよいことですが、不純な天気が続いた中で一日だけ晴れ間の予報が出ていました。大分前から狙っていた「晴れ」です。いそいそと今年最後の背中炙り峠の楯の調査に行ってきました。今年最後と言うよりも一区切りさせる意味もありました。考古学の知識がなく、測量の知識もなく、そしてまじめな研究者の態度もない私には、楯の調査も限界に近づいています。これではいつまで経っても「終わる」ことができません。葉が落ちて見通しが最高のこの季節に、自分の力を出し切って一区切りつけることにしました。それがこの調査でした。調査の道具として持っているのは、コンパスとgoogleの航空写真だけです。5千分の1の地形図を分けていただきましたが、等高線は正確な地形を表現していませんので、全くあてにできません。航空写真に写っている杉の一本一本の樹冠を手掛かりにしました。何とか概況を掴むことができました。ただし、杉が植えられていない場所は、ポイントを特定できずに途方に暮れることがしばしばでした。しかし、コンパスと頑強な足で強引に位置を特定してしまいました。全体的にも強引と言えるものかもしれませんでした。成果はいずれまとめます。
さてその合間に峠から遠景を映しましたので、御覧下さい。
背炙り峠(県道29号線)からの朝日連峰です。大朝日岳、小朝日岳、以東岳などが分かります。しかし、寒江山、竜門岳等々はどこなのでしょう。昔々、私もここを二度縦走したのですが、山の名前も忘れてしまいました。
今度は背中炙り峠(古道)へ向かう作業道からの鳥海山です。以前との投稿の時よりも雪で白くなっています。美しい姿です。
弘法清水(古道)からの葉山です。ほんの5分ぐらい前にはくっきりと見えたのですが、雲が出てしまいました。
楯から甑岳方向に伸びる尾根からの真木山(大平山)です。山腹には沢山の傷跡が見えます。伐採時に作られた作業道の跡です。
今度は遠景ではなくて、足元の風景です。この日は今季最低の気温で零下2度ぐらいになりました。