前回は6月12日に通った楽しい背炙り峠の近況を報告しました。今回は逆にその時に愕然としたことを報告します。
今年の開通が5月30日になることは、既に去年のうちからインターネットで知っていました。昨年が7月15日でしたので、それと比べればかなり早くなったと言うべきでしょうが、去年はある程度の工事がありましたのでそれなりに遅くなったのでしょう。しかし、今年はそんなに大きな工事は考えられませんでした。もっと早い時期に開通すべきと考えていました。そして、何よりも不安に思うことがあったのです。道路の掃除に長い時間をかけると、道路脇の春蘭が盗掘されてしまうのではないかという不安でした。いままでも何十年とずっと同じように開通まで待っていた期間があったのですが、今年に限って不安が湧いてきて消えませんでした。
その不安が的中してしまいました。去年の11月に下図のA地点、B地点で春蘭を確認していました。ところが今回、両地点とも春蘭が消えていました。
(goo地図に書き入れました。)
A地点の道路わきの法面がごっそりと削られていました。
昨年、春蘭の大株があった場所です。昨年11月に撮影した下の写真のように、昨年までは春先に行う道路側溝の掃除の際には、建設会社の方々は春蘭を大事にして残していてくれました。大事にしてくれたおかげで、株は大きく成長していました。そのような大株がいくつも並んでいました。今年も楽しみにしていたのですが、残念です。
その近くの法面は削られていません。こちらは春蘭がなかった場所です。法面の崩壊を防ぐために、わざわざ緑化をするぐらいですから、法面に生えている植物を不必要に削り取るのは愚行です。この削らない状態が正しい姿です。春蘭がない所は正しい姿になっています。
次にB地点です。ここは峠の切通しになっている場所です。昨年の11月に写した下の写真では、素掘り側溝の所だけを掻き出して、春蘭などは大事に残してありました。
ところが、今年は春蘭の場所がごっそりと削り取られています。
このような「盗掘」は、個人的な趣味を越えています。個人的だからと言っても、盗掘は違法行為です。ただ、その規模が小さいところが特徴です。このように大規模な盗掘は、販売目的に行ったものと思われます。恐らく、山形市内などの園芸店で、「野生蘭」などと称して売られていることでしょう。