妹と一緒に熊本現代美術館で開催中の草間彌生『永遠の永遠の永遠』展を見に行きました。
熊本市での買い物中に偶然看板を見つけて急きょ入って見ることに。
いやーー、すごかった!!行って良かったです。
草間彌生さんについて私はほとんど知らなかったんですが、2012年にルイ・ヴィトンとコラボしたあたりからFacebookなどで「草間彌生展に行ってきました」などの写真を見るようになり、赤と白の水玉とか黄色いカボチャのオブジェとか、あれは一体なんだろう~~って感じだったんですよね。
この『永遠の永遠の永遠』展は2011年から始まった巡回展らしく、熊本で偶然これが見られたのはラッキー!!でした。
草間彌生さんのプロフィール。
草間彌生:前衛芸術家、小説家。1929年、長野県松本市生まれ。10歳の頃より水玉と網模様をモチーフに幻想的な絵画を制作。57年渡米、巨大な平面作品、ソフトスカルプチャー、鏡や電飾を使った環境彫刻を発表する。60年代後半にはボディー・ペインティングなど多数のハプニングを行う。73年帰国、美術作品の制作発表を続けながら、小説、詩集も多数発表。93年第45回ベネチア・ビエンナーレに代表作家として日本館初の個展を行う。98年ニューヨーク近代美術館などで大回顧展が開かれる。01年朝日賞受賞。04年個展「クサマトリックス」(森美術館)は52万人を動員。09年文化功労者に選定される。11年5月よりマドリードの国立ソフィア王妃芸術センターを皮切りにパリのポンピドー・センター、ロンドンのテート・モダン、ニューヨークのホイットニー美術館を巡回する大規模な個展が、2012年9月まで開催された。
まずは赤と白の立体作品《新たなる空間への道標》がお出迎え。
おなじみのカボチャ。
そして入ってすぐの言葉に感銘を受けました。
「永遠の永遠の永遠」
毎日、私をおそってくる死の恐れを克服する時は
私は命の限りの心をしづめて
芸術へのあこがれを見いだすのだった
人の世に生まれいでた時の感動が
私の人生を新しい想像のあらしをもって再生するのだ
地球の深々とした神秘のささやきが
いつも自殺しようとしていた私のうらぶれた命への救済をもって
私は死のあこがれと恐怖を追放して
華やいだ生命のかがやきにいつもめざめさせてくれたのだった
わたしは生きてゆことに
生存のかがやきに
深く打たれ、心打たれ
人間の生命は永遠に回帰するのだという事を実感するときの喜び
私は死の憂鬱を乗り越えて
世界最高の芸術をもって
人間のすばらしさを求めていきたいと決意している
私は生きたい、心の限りも
芸術にかがやいた火をつけて
命の限り、無限の生と死のかがやきをもって
200年も500年も生きながらえて
平和と人間愛の行き着くところへの不滅の志をもって
命の限り、たたかっていきたい
そして、地球の人々に告ぐ
未来は原爆や戦争をやめて
かがやいた生命を
永遠の永遠の永遠に
私の精魂こめた芸術をぜひ見てほしい
あなたたちと一緒に宇宙にむかって
心から人間讃美を歌い上げよう
草間彌生
そしてそこから始まる100点あまりの作品群。
その情熱と反復。沸き上がってくるエネルギー。
生命、細胞、成長、増殖、そういうものを感じさせる作品です。
圧倒される、という言葉以外に言葉が見つからないほどです。
《チューリップに愛を込めて》という作品。
芸術は「私」が存在する前から宇宙に存在し、「私」を通して表出され、「私」が去った後もそこに残る。
もしかしたら「愛」と呼ばれるものかもしれないその「芸術」に自分の身体全部でぶつかり続けて行く草間さんのそのパワーが全作品にみなぎっていました。
「私は死ぬまで作品を作り続けます」
85歳の草間さんのその身体のどこからこのエネルギーは来るんだろうって思います。
やっぱり宇宙から来てるのかもしれないですね。
父の三回忌を終えたものの、甥のこともあり「生と死」というテーマに答えを探し続ける妹と私でした。
少し「生きる」ということにパワーをもらった気がしました。
願わくば私の音楽も誰かに「生きる勇気」や「生きる喜び」を与えられる何かでありたい。
そんなことを感じさせられた展覧会でした。
作品紹介はこちら。
熊本での展示は6月15日まで。
気になった方はぜひ熊本へ足を運んでみて下さいね。
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