お母さんが家出した。
残されたのは17歳の少女・みずきと、幼い弟・コウちゃん。お父さんは、ずっと前に死んでいたので、子供2人の生活になるのだが、みずきは、少しも困ったりはしなかった。料理もその他の家事も普段から、しっかりできてたのだから。。。
そして、みずきの友人の健一君が木曜日にはご飯を食べにやってくる。淡々と日常生活を送るには、不便も無く、それなりに過ごしていたのだが、ある日、捨て猫を見つけて・・・悲しい試練に立ち向かうことに。。。
普段から、この親子の関係は逆転していて、しっかり者のみずきによって、家族が支えられていたのかもしれない。母親は男にだらしが無いのだが、決して、子供たちに愛情が無いわけではないというのが、せめてもの救いである。
子供たちだけの生活には、ほのぼのとした温もりが感じられ、ホッとする。
けれど、ダンボール箱の中に捨てられていた猫を見つけ、そこから、悲しい現実を目の当たりにする。
猫好きでなくても、この、捨て猫のシーンには涙するに違いない。ああ。。。なんてむごい。。。
捨てたオバサンは、猫好きだけど、無責任すぎる!と怒りがわいてくる。。。みずきのとった行動を、応援したくなる。
悲しい物語になってしまうところなのだが、後味の良い、ふわふわと心があったまる物語になっているのは、作者の感性のなせる業なのかも。。。
明日への希望が見えて、ほっとしたラスト。
たっぷり泣いて、すっきりししまた。おすすめ!