★「 酒気帯び車椅子」 中島らも
41歳の小泉は、商社に勤め、開発部門の部長の席を与えられ、出世街道を歩いている。愛する妻と、幼い娘との生活も順調で、幸せな日々を送っていた。
そんなある日、彼が担当しているプロジェクトで使用する土地を売れ!というやくざが現れて、トラブル発生!
思いもよらない悲惨な事件に巻き込まれる。。。
前半は、穏やかなサラリーマンの日々が、面白おかしく描かれていて、むふふ。。。と笑ってしまったりするのだけれど、
そのうちに雲行きがあやしくなり、目を覆いたくなるような展開にどんどん突き進み、
後半では、ヤクザへの復讐へと爆発するという、1冊で何度もおいしい。。。と言うか、
なんなの!これ!?もう、メチャクチャだわー!
とは思いつつ、読み終えたあとは「痛快!」とも言える本だった。
この中で、社長が小泉にこんなことを言っている。
マイナスをプラスに転換する思考として、
イギリスにAと言う靴会社と、Bと言う靴会社があった。
「売り上げのかなりを輸出で占めていて、新しい国に、販路を設けるのが重要であった。ある時、たまたま、A社とB社の営業マンがCと言う国を視察に行った。
C国は発展途上国で、南国だ。
C国を見て回ったA社の営業マンは本社の上司に、
電話をして言った。
「この国はダメです!誰も靴を履いてません」
B社の社員も本社に電話した。
「この国は最高です!まだ、誰も靴を履いてません」
そうなのよね、こうゆうBの発想。。。大切よね。。。