おさかな’sぶろぐ

日々感じたことを徒然なるままに。。。

保命酒(広島県福山市)

2014年08月03日 21時50分47秒 | 中国地方
 『保命酒(ほうめいしゅ)』は、広島県福山市鞆町の名産品で、生薬を含むお酒であることから「瀬戸内の養命酒」などと言われているのですが、養命酒とは異なり医薬品ではありません。
 保命酒は大坂の医師中村吉兵衛が考案した薬用酒で、万治2年(1659)に備後国鞆で製造を始め代々中村家が独占的に製造・販売を行っていました。明治時代になってから、複数の業者が類似の酒を製造し保命酒として販売し始め、現在は4社が製造を行っているようです。
 中村家の保命酒は製造法は、門外不出だったことから、中村家の廃業後近年まで正確な成分は不明だったのですが、2006年に中村家の古文書から保命酒の製法についての記述が発見され、13種類の生薬が用いられていたことが明らかになりました。このため、保命酒の正式名称とされる「十六味地黄保命酒」はこれに醸造成分の焼酎、もち米、麹を加えて16味としていたことが明らかになりました。
 現在の保命酒は中村家の保命酒の模造から始まり、各社とも16種類の生薬が用いられているが、前述のように本来の保命酒は13種類の生薬であるため、16味=16種という誤った解釈から成立したもののようです。よって、使用される生薬は、製造元によりやや異なり、中村家の保命酒で用いられていた梅花、いばらの花は使用されていないようです。
 今日尾道市からの帰りに寄り道した鞆の浦で、保命酒を購入してきました。段々と疲れも溜まるような年齢になってきたので、一日一口ほどいただかせてもらおうと思います。もっとも、上記に記載したような細かいことは考えずに、太田家の近くにある販売店で購入しました。おじさんがとてもいいキャラクターだったもので(^^)v
 店内の雰囲気です。いろんなサイズがありました。


 生薬です。


 保命酒に漬け込んでた生薬です。香り袋として販売してるようです。


 江戸の頃は、備前焼の器に入れてて販売してたそうです。


 雨の日の鞆の浦も、なかなかいい感じです。




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