世界遺産にも指定されている京都市南区九条町に位置する「東寺」は、教王護国寺とも呼ばれています。
東寺は平安京鎮護のための官寺として西寺とともに建立されました。その後、嵯峨天皇より空海に下賜され、真言密教の根本道場として反映しました。
中世以降は、弘法大師に対する信仰の高まりとともに「お大師様の寺」として庶民の信仰を集めるようになり、現在に至っています。
国宝に指定されている五重塔です。高さは54.8mで、木造の塔としては日本一の高さを誇っています。雷や不審火で4回焼失し、現在の塔は寛永21(1644)年に徳川家光の寄進で建てられたものです。
他にも、金堂・大師堂・蓮花門・観智院客殿が国宝に指定されています。
金堂(国宝)です。慶長8(1603)年、豊臣秀頼の寄進によって再建されました。建築様式は和様と大仏様が併用されています。
講堂(重文)です。室町時代の延徳3(1491)年に再建されたもので、単層入母屋造で純和様となっています。
御影堂(国宝)です。かつて空海が住房としていた、「西院」の一画に建つ住宅風の仏堂です。前堂、後堂、中門の3部分からなる複合仏堂で、檜皮葺きとなっています。
南大門(重文)です。明治28(1895)年、三十三間堂の西門を移築したものだそうです。
他にも文化財に指定されている建物が沢山あり、見所満載のお寺です。国宝や重文に指定されている仏像や絵画・書・工芸品が多数残っていて、それを見るだけでも価値があると思います。
京都駅から少し歩きますが、是非京都へ行かれた際には足を運んでみてください。