先ずは以下の流れです。
1)モデリング
2)要素分割
3)境界条件設定
4)計算
5)結果分析
ここでCAEの中心となるものは4)計算で、これがソルバーと言います。
これが本体です。
ですが、残りはどうするのか?です。
先ず1)モデリングは、殆どBlender(立体アニメを造るデザインソフト=フリー)で立体形状を作ります。
そして2)要素分割ですが、この分割は「メッシュを切る」為の意味と「メッシュを切る前に大きな部分に分ける」意味と、もうひとつは「並列計算をする為に、同じ計算量を配分する為の分割」の3つの意味があるようです。(まだ使っていないからね)
この中の「メッシュを切る」のと「大きな部分に分ける」のはGmesh或いはNetgenと言うソフトでやります。
場合によってはBlenderなどのモデリングソフトも出てきてやったりするようです。
そして境界条件の設定ですが、これもCAEの中心部分でSalome-MecaはSalomeというソフトがやります。Salomeはモデリングもやります。AdventureではBCtoolと言うAdventure専用ソフトでやります。
OpenFormはそこまで読んでいません。
つまりCAEとはソルバーと境界条件設定ソフトの事であるようです。
そして計算した結果を見るものですが通常Paraviewと言うものを使います。これはSalome-Mecaでも使いますし、DexcsのAdventureでも使っていますが、今の所、Adventureは計算結果を見るツールも付いています。
シリーズのラインナップとしては東大のAdventureのオリジナル主義は世界一ィイイイイイイイ!ですね。
さて、今の所Salome-MecaのソルバーAsterやElmerやOpenFormなどはソルバーはLinuxが基本でAsterのWindows版は有料です。Adventureも単純な弾性分析のみで、塑性変形や流体・磁力・熱の分析はLinuxしかありません。
このSalome-Mecaは商用ソフトで、OpenFormもそうだったかな?Adventureは実は文科省がドケチで変態だから、金くれないので、動燃に働きかけて「原子炉の解析」を行う為に「ソフト作らせてください」とお願いして造ったものです。
原発も役に立つとこがあるもんですねぇ~。
でも、それって2000年の半ばには既に終わってしまっています。
今僅かな金でAOWのプロジェクトを動かしている東大に感謝ぁぁぁぁぁあああ!
またParaviewやGmeshなんかは、やっぱり、なんかのプロジェクトで作ったやつを公開しているというもので(って言うかLinuxでソフト作れば公開しないといけないものです)そんな感じでCAEのFEM解析が高度で一定のスタンダードを持ったものと自然になっていったのでアリマス、アマリリス。
因みにParaviewやGmeshそしてBlenderはWindows版があります。
この辺も変ですが、事実です。
と言う事は基本的に1)モデリング、2)メッシュ切り、5)結果分析は、同じソフトで可能と言う事なので、一番の問題は、CAEの中心、つまりソルバーと境界条件設定ソフトのみが、はっきりしていると出来るのです。
正確に言うと、ソルバーと境界条件設定ソフトと繰り返し・収束計算を行わさせる「スクリプト」の必要性で、これはPythonを使っているのが多いのですが、そうじゃない独特のものだったりします。
ちょっと今までの流れとは関係ないですがフリーのCAEでElmerってのがあり、これはNastran(NASAのCAEソフトで有名、有料ながら、比較的安価でWindowsで使える)なんかと同じで、設定ファイルにベタに設定を書いて行くやり方です。このやり方で、このファイルがスクリプトの役割をするものもあるようです。
何か、頭の弱い分際で、馬鹿のゲスの老い耄れがAnsysに金も無いのに執着していて馬鹿みたいだと某大学の先生が言っていましたが、その通り。Ansysは確かに色々分析できるけど、極めて凄いとか、極めて特徴的だとか言うものは無い。
例えばSalome-MecaではAsterを使うと破断解析や固有値解析が出来たりする。
弾塑性解析はAdventureで出来る。
OpenFormは熱・流体分析などがやれそうです。
Elmerでも熱・流体・構造解析が出来たりします。
また他のフリーソフトで機構解析や磁力・磁場解析が出来たりします。
それらも、多分、Blender,Gmesh,Paraviewによる作業が主なものです。
つまりCAEの技術とは実務的には、このWindowsでも使えるソフトで行うもののようです。
で!Dexcsの著者に言いたいのは、そりゃSalome-Mecaも凄いしOpenFormも凄いけど、基本的にモデルを作る、メッシュを切る、分析結果を見るの3つは共通の道具でも可能でしょう?と言いたい。
正直Dexcsは「CAEおたく」の本にしか見えません。
因みに「はじめてのCAE」と「Salome-Meca」の合計3冊は買いましたが、買って使って分かったのは、境界条件の設定と計算(繰り返し指定)なんかを除けば、それらは基本的に作業の70%程度は同じで、そして、その部分は私の買ったDexcsには殆ど書かれていません。
非常に紛らわしく、ミスリードする事だと思います。
以上!
この問題の解決をする一番の方法はAdventureが次々とWindows化させる事だと思います。これこそ「世界貢献!」でしょう。
また、このWindows上でのポータブル版の普及は「CAEの言語はAdventureだ」と言う事になります。
つまり「デファクトスタンダード」となるのでは?と思います。
東大のAdventureはラインアップ能力です。
文科省や!一兆年に一回ぐらいマシな事をしたらどうだ?。。。。。。。。。。。。。。。。。