天津怪獣を途中で終わらせた私です。
そんで、またつまらない思いつきで盛り上がったので盛り上がる限り書きたいです。
そんじゃ始まります。
1.核ミサイル東京を目指す
それは滅多に使われない衛星電話だった。
秘書官の岩山がそれを取ったが、血相を変えて安倍首相へ渡した。
「こちらは沖縄の海兵隊ウイットワース准将です。目下、四川から高速度飛翔体が打ち上げられました。弾道軌道で、あと20分で東京に到達します。至急核シェルターへ移動下さい。また、シェルターに入る前に、自衛隊防空司令部に例の件を私の独断で許可するとお伝え下さい。」
流暢な日本語だが、外人のなまりが残っていた。
「いきなりなのだが、今シェルターに向かっている。所で例の件とは?」
「ミニスター石破が5年前に整備したABMです。現在自衛隊はPack3の追尾中で、つい先ほど第一射をしました。Pack3を4発、現在第二射の準備をしています。」
「ABM…」
「いきなりでしょうが、これは、国の為の必要な設備です。」
「わかりました。」
青天の霹靂だった。なぜ今?と思うが、とにかく、核攻撃が万が一事実なら数分で終わらせなければならない。
そう思いながら、自衛隊防空司令部への電話をかけるように言った時点で、向こうからかかってきた。
「准将からのお電話で分かっているでしょうが。」
「私の命令でOKだ。諸君らの最善を尽くしてくれ。後の事は考えるな。」
「はい!微力を尽くします」
と電話はつながったままだった。
その電話を見ながら阿部首相は呟いた。
「困ったね。日本国首相に対する内緒はこれぐらいにしておいてもらいたいものだ。」
防空司令部やNORADは殺気立っていた。
「間違いじゃないんだな!」
「ずっとチェックをしていますが間違いありません。」
「ずっとチェックをしておいてくれ、こっちは、迎撃に集中する。どうだ!第一弾は!」
「接触前91秒前」
「第二段発射準備完了」
「よし!各個の判断で撃て!」
Pack3がさらに4発発射された。
「第一弾、該当高速飛翔体に接触!」
だが「第一弾炸裂!されど目標から遠く、破壊或いは軌道変化なし!」
このタイミングでABMの発射準備ができた。
指令と副指令が首に掛けている鍵で命令書を開ける。
「GX500の遺児が日本のお役に立つ!民主党に殺されかけたお前だ!強運を期待する。」
指令が、そういうと封筒を開ける。
「暗号:カ・ヘ・ヲ・ヌ・シ・7・×」
暗号を入力するとOKが点灯した。
副指令も
「暗号:ニ・メ・ル・ナ・ハ・△・8」
やはりOKが点灯。
「発射スイッチ!3・2・1発射」
発射スイッチを押した。
このスイッチタイミングが0.5秒内でないと点火しない。
しかし、今回問題なく点火した。
かのカミオカンデ近くにある、ミサイル発射サイトからミサイルが打ち上げられる。
その頃Pack3が4発接近していた。
「今度はやれる!」
そう思ったが、炸裂後も輝点は消えない。
「進路若干移動」
「どのぐらいだ?」
計算はすぐ出た。
「当初国会議事堂が目標でしたが日比谷公園へと移りました。」
「内よりマシ程度か…、にしては値が張るな!くそぉ!」
「ABM接触まで10秒」
「駄目だ、Pack3に比べると何十倍も離れている。ああ、駄目だ!」
「馬鹿!まだ終わっていない!諦めるな!」
「いけぇ!」
ABMは敵高速飛翔体を300m離れて捕らえたが、さすがに核である。
発射されたと思しき天空に円が見えた。
「どうだ!」
核攻撃の後はME(マグネティックエフェクト)で観測が一時出来ない。
「該当空域にはありません!」
「ばか!先を見ろ!まだ残っている」
恐ろしい事だった、まだ高速飛翔体は残っていた。
「ABMまで使ったのに…」
「諦めるなと言ったろう。初回の突入角度は崩れた。そうでなければ今頃大気圏だ。そうなると命がけでF-15JがAsatを撃つしかない。」
「ハイ!申し訳ありません」
高速飛翔体は、いわゆる二段突入に似た状態に近い。映画2010で行われた大気制御である。
最初、深い角度で突入して、その後弾き飛ばされた後、再度突入するのである。
その場合、普通は再調整するが、万が一、角度が合えば、再突入する。
Pack3を8発至近で受け、ABMを300m近くで爆破して、恐ろしいほど強固な飛翔体である。
「これで大気圏を突き抜けたら、将に悪魔だな。」
もう防空指揮所と内閣府、防衛庁大臣室、次官室、さらには、アメリカ・ロシア・そして中国のレーダーサイトが注目をしている。
「突入角が深すぎる!大丈夫必ず燃え落ちます。」
すると輝点は徐々に光が弱くなり、高度6万m付近で消失した。
爆発するにしても安全高度ぎりぎりである。
先ず迎撃に出ているAsatを持つF-15Jに連絡が入る。
「驫木一佐!周辺に何か見えないか?」
「わかりません。何も見えません。天空は碧く、ただ碧く、…いや、?前方から北に流れる一筋の雲みたいなものが?目の錯覚か?」
「いや!間違いない!それだ!あの中国の糞野郎の糞ミサイルだよ!」
「迎撃成功ですか!やったー!バンザーイ!」
指揮所も同じだった。
「だから最後まで諦めるなといっただろう!」
司令官は、怒ったような顔だったが、次第ににこやかになり、最後には笑った。
「ここは神の国だ!中国のゴキブリの蛆虫のカスのパクリの努力しないで、なりだけがでかい上に総身に知恵の回らない中国なんか日本の敵じゃないんだよ!」
「輝点消滅!迎撃成功!」
首相官邸、自民党本部、外務省、防衛省で、どよめきが起きた。
どこからも「万歳!」が延々と続いた。それは外の何も知らない人間にはピンと来なかった。
正気を取り戻したのは、指揮所だった。
「次弾の可能性もある。大体何故一発の核弾頭だったんだ?ミサイル一発撃つにしても弾頭は3つは撃てる筈だ」
その疑問は後で解決する。
だが今は、徹底的に情報収集に動いた。
安倍首相には、祝福の電話来た。
「おめでとう、安倍、」
クリントン大統領である。
「アメリカは、日本とともにある。で、空母は、ロナルド・レーガンは、もう横須賀を離れるわ。逃げるんじゃないわよ。」
「わかっております。我が自衛隊も遅れず向かいます。」
「それと、一応、離れているけど共同会見としましょう。断固たる態度を見せるために」
「それは同感です。現在、11:37分です。12:00には可能ですか?」
「日本ではお昼が大騒ぎになりそうね?」
「仕方ありません。先ず敵次弾を警戒しましょう。それと国連の緊急安全保障会議をすぐに開催しましょう」
「すでに手は打っている。石破が一番の適任だけど、今は無理ね。」
それで電話は切れた。
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