歪曲される情報を見る。

日本を馬鹿(馬鹿文系)が叩く、だが、それはどの程度正しいのか?非常に疑問である。

原発解体の事ではサイエンスZEROでも不十分な説明しかない。だが私が必要と思うことは誰も言わない。

2013年01月01日 00時23分35秒 | 日記

サイエンスZEROで再放送だったのだが、原発の解体について解説していた。これは問題なく正しいのだが、しかし「足りない」事は間違いない。
サイエンスZEROでは被害の状態や燃料を取り出すやり方を説明していた。だが基本的な問題を説明していない。
先ず燃料棒の特性を知らない。
燃料棒は化学処理を済ませて固めただけでは反応しない。この状態では自己崩壊の速度でしか崩壊しない。しかし、この5%程度に濃縮されたU235にカリフォリュームなどの中性子を出す物質を近づけると反応が進む。一度反応が進み臨界を起こすと、もう燃料棒は、そのウランが1%を切るまで使わないと、いや1%程度の濃度ならば、そのまま反応が高いまま進む。
この時に放出される放射線は数シーベルト/時である。この放射線では一発で放射線で人が死ぬ。燃料集合体はおろか一本の燃料棒でも十分人を一発で殺せる。
また番組の中では何故燃料プールに放射性物質を入れるのか?については、水を使って冷却と放射線を遮蔽すると言っていた。この辺を詳しく言うと核分裂したエネルギーは熱と放射線の2つになる。燃料棒は暖かくなる一方、放射線を出す。しかし水の中に入れいると、この放射線、ガンマ線やX線、中性子などのエネルギーも水に吸収される。この為に、一度臨界を越えた燃料棒は水の中に入れないといけない。
反応性が高い状態で燃料を自ら出すと、すぐに熱が燃料自身に回り、燃料が解けてしまう。この燃料自身の原子崩壊時に発生させる熱の事を崩壊熱と言う。広義では、全エネルギーを意味するが、狭い意味では、放射線で放出する以外の熱エネルギーを言う。
一時期三宅久之が吹聴していたトリウム溶融塩炉は、この崩壊熱が大きく、嘘しかホザかないハゲが安全安全を吹聴していたが、この崩壊熱の大きさから、トリウム溶融塩炉はメルトダウンしやすい原発であり、またその運転温度が700℃程度の極めて危険なものなのである。その結果トリウム溶融塩炉は10万kW程度の規模しか建造できないという問題点がある。安全性を狙うなら1万~3万kW程度でアロウといわれている。
また燃料貯蔵プールは、あくまで一時預りなのだが、この燃料貯蔵プールは、半端ない大量の燃料が今置かれている。それは何故か?元々の原発の燃料サイクルが、再処理を前提としており、更には高速増殖炉や核融合が将来可能となり、未来は原子力工学のキラキラワールドで電力を気にしない自然破壊をしない未来を前提としていたのである。
この燃料再処理は発電に使用した使用済燃料でも1%程度のウラン235があり、これは自然にあるウラン鉱石よりも遥に高濃度の為に、これを原料としてウランをとることが行われた。一方でプルトニウム239もあるので、これも取り出すことが当初の目的の一つだった。
この為、核兵器を作る前提で作られているからトリウム溶融塩炉は安全とホザくのが嘘を付くために生まれてきた三宅久之の寝言だが、このプルトニウム取り出しは1970年代には、もう余分で余り始めた。そして1980年代に言われ始めたのは、再処理は意味がないという観点だった。
確かに使用済燃料の中には1%のウラン235が残っているが、これを取り出すための密閉、隔離の為の資材である「低レベル放射性廃棄物」がかなりの量となり、当初の濃縮するから放射性廃棄物が少ないと見積りに対し、燃料再処理は却って放射性廃棄物の総量を増やすと言う見解が主導的となった。
これにより燃料再処理は各国で行われなくなった。日本の燃料再処理は、実は今までイギリスやフランスで行われており、その原発原発とホザく経団連は発電所を作ることには妙に熱意があったが、この再処理などの燃料の処理計画は発電以上に適当で論理的に行き詰まっている点が山積している。
何より、燃料貯蔵プールでは今でも使用済燃料が熱を出している。これは1%程度の濃度の臨界通過後の燃料が燃えているのである。燃えているのなら、発電に使えばいいではないか?とは思わないだろうか?その通り、この燃料プールでの冷却は外道なのである。本来、再処理があるので、燃料プールは実に短期の貯蔵が前提だったのだ。
また使用中の燃料は、500℃超の温度まで水の温度を上げられる燃料でなければならないのである。使用済燃料というのは、そこに至らないまでの発熱量を持つ燃料なのである。よく原発の発電コストと言っているが、こんな無駄な事をしている。熱の無駄、貯蔵設備の無駄、余計な補助金、無駄に大きい広報費などを見ると実にいびつな「効率性」としか映らない。
これらを細かく突いていくと、早晩、何でもいいから放射線をまき散らすことが分かっている使用済燃料を埋めさせろ!と言う本音が出てくるのである。原発の問題は、この使用済燃料をどうするか?が当初の甘い見積りより放射線の影響が危険で、人間の作る構造物が脆く、また密閉性には絶望的であると言う点を池上彰は何かっていましたか?
では日本には六ヶ所村の再処理設備があるのでは?と思われているようだが、この再処理施設は完成後5年も経つが、再処理は事実上行われておらず、中間燃料貯蔵所の色合いが限りなく濃い。この点では「再処理は却って放射性廃棄物の送料を増やす」と言う論理にはあっている。
もっと頂けないのは、東電のクズどもが、これを左遷の場所としており、出世頭を置かないのだ。この事自身が東電が放射性廃棄物が極めて極めて危険であると「雄弁に証言」しているのだ。もし、そうでないなら東電の出世頭を六ヶ所村に置け!と言いたい。
安倍政権の原発の安全性を確保する為には、先ず歴代の首相の親族を必ず一年の半分以上の時間を六ヶ所村や原発の近くに住まわせ、或いは歴代首相の余生は、その近くで送らせるべきである。また東電も経団連もトップをその場所に、必ず長居させるべきである。
そうでないなら「極めて危険である」と言っているに近い。私は新設の原発は絶対東京都内か大阪府内に作るべきであり、そうでないなら全ての原発推進派「原発を危険であると宣言している」と明言しているのである。
また法的問題もあり、使用済燃料の取扱いが制限されており、その為、燃料貯蔵プールは原発の圧力容器のすぐ上に置いているのである。つまり放射性物質が危険だということは法律でも認めており、その為、製造場所、使用場所、貯蔵場所、最終処理場所の4つしか存在せず、また原発の燃料貯蔵プールは、恐らく使用可能敷地面積の問題で、あの中に押し込めているようである。
あの構造では発電設備の付近に燃料貯蔵プールがある。この様な余裕のな異構造は、どうも日本ぐらいのものだろう。そして、元々再処理をして、アメリカの場合は核兵器の原料をとってから、どこかに捨てるという前提があった。
日本の原発開発は、進んではいたが、その一方、燃料の最終処理は結局後手後手になり、先送りの際足るものだった。実際、今に至るまで、燃料の最終処分場は日本のどこにもない。それで「新規原発の建設」とは、主客転倒であると言わざるを得ない。
だが、この問題をテレビでは説明していないのである。
また番組内では、燃料の取り出しを竹中工務店の設計で色々やっている様子を見せていた。この構造は見て分かるし大した事ではない。馬鹿でも出来ることを凄いことのように吹聴しているだけである。しかし、あの計画は、燃料貯蔵プールが持つものとして検討しているのであり、あの燃料貯蔵プールの底から漏水すれば、その前提は根底から異なる。
私は、あの処置は大事だが、その一方で、燃料貯蔵プールの構造的強度チェックをきちんとすべきではないだろうか?また、万が一穴が開いた場合のシミュレーションや、対策を打つべきではないか?とも思っている。
番組の中であったと思うが、2011年の3月から4月までの大騒ぎは、あの燃料プールの中の水が干上がり、その中の使用済燃料が一斉にメルトダウンして、北は北海道、南は東京、西は長野ぐらいまでが「退避地域」として認定せざるを得ない状況だったということだったのだ。そして、それは「安全安全」と馬鹿がバカ面してホザいていたのだ。馬鹿の名を自民党、東電、東大、経団連である。
そして、一応の小康を得ているが、問題が全て無くなった訳ではない。
発電のコストとか、現実的な対応とか、未来の事を吹聴する寝言が実に多く、安倍首相もそう宣っているいるのだろう。だが喫緊の問題をあまりに無視していないか?燃料の取り出しは来年というか、もう今年になるが2013年12月である。また、この燃料の取り出しも、燃料集合体が無傷という前提である。しかし概念図を見る限り、アームを下げて燃料を引き上げて取り出すというものだが、私は様々な方向からの視線が少なくないだろうか?と思う。
原因究明で一番問題なのは、何が起きているか分かることで、その為には先ず見ることだ。だが様々な様子は、遠くから見た映像だけである。だが、より熱心で緻密な仕事をすればする人ほど、実に様々な角度からものを見るものだ。その観点からすれば、今の状況把握が十分か?と疑ってしまう。
更には、超音波探傷などの調査は行っているのか?と思ってもいる。
最後に空冷式の燃料保管設備が紹介されていた。これは燃料がある程度冷やされてから入れるものらしいが、この使用は、2ヶ所の原発で使われているだけなのである。このタイプの燃料保管設備はアメリカでも同様のものが使われている。だが、この燃料貯蔵設備を見て分かったことがある。それはとても高価である事である。
実はアメリカでもあるとは言ったが、その一方で燃料最終処理は、アメリカでもロシアでもEUでも実に適当である。大体は岩塩鉱墟に押し込むのである。それも地殻変動が少ないからと言う言い訳で、その処理が果たして万全か?と言う番組がNHK教育やBS1で放送されたが、大体の人は見ていないだろう。
原発から出た使用済核燃料は10万年ぐらいは「最低でも悪さをする」のである。つまり、触ると一発で死ぬのである。また、この一発で死ぬ放射性物質は、濃縮して、燃料としてしまったために悪さを強力にするようにしたものなのである。
つまり原子力発電の結果、ただでさえ危険な放射性物質を一万倍以上危険にして、自分とは関係ない所で捨てて知らんぷりしようと言うのが「果敢」で「責任をとる」と言う「原発から逃げない」立場とやらの「最大公約数的なエッセンス」である。
更には、この高価な使用済燃料最終貯蔵設備を作っても、問題がある。それは、この設備はかなりのレアメタル比率の高いステンレスであると言うことだ。また熱伝導率の高い銅を使っている。この使用された鉄、ニッケル、クロム、銅、二オブ、タングステンなどの希少物質をほぼ我々の文明がある限り「使用不能」にし続けるのである。
今、鉄の使用が膨大なので、それよりも資源が多いケイ素を使った金属材料の開発が進められているのだが、そのような世界で、この様な燃料処理が使われる原発が容認されるのだろうか?
どれもこれも延々と疑問が残る。
何れにしても、サイエンスZEROでも、やっぱり情報は不足なのである。これら情報をもっと一般の人が知らないといけないが、そのことは知らないのが「利口」とされている。だから、誰も、最悪の事態が発生するまで分からない振りをするのだろう。
その時大騒ぎしてほしくないものだ。知らない「利口」を選択したのならば、その信念に殉じてもらいたい。だから最悪の問題が発生したら「まだ生きている、気にしない気にしない」とやってもらいたい。
毎度毎度「知らない利口」を吹聴して、危機になると「生き残る利口」を殊更に騒ぐ。毎度毎度、こんな奴等は虫ケラ以下のされれば良いと思う。「知らない利口」を選択した時点で「厄介事を知って回避する賢さ」は放棄しているのだ。愚か者は、その愚かさが「死因」になるのである。


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