リスト「幽霊」S155 はリスト作品の中でも 極めてマイナーな曲 であり、全曲が3曲 であることさえ、ほとんど知られていない。ここ30年間で リスト「幽霊」S155全曲 のCDは、1種類しか日本では出ていないハズである。 ちなみに、「幽霊」第3番のCDも1種類しか日本では出ていないハズである。 レスリー・ハワードの「大リスト全集」が、その「たった1枚」である。
リストが 「作曲家になるんだ!」 と意識作られた作曲家は、パガニーニ である。生涯で大きな影響を受けた作曲家は4名居て、影響を受けた順に
と言われている。
シューベルトとベートーヴェンに関しては「いつ影響を受けたのか?」は断定できていない。ベルリオーズ以前かも知れないし、パガニーニ以前かも知れない。リストの場合、「作曲開始した瞬間」が時期特定の唯一の手段になることが多いからだ。シューベルトの方が、パガニーニよりも先に影響を受けていた可能性は誰も(今の段階の「リスト研究」では)否定できない。『影響が現れた順序 + 文献に残っている順序』では、上記の通りである。
この4名、「リストが産まれた時に生きて作曲していた大作曲家」として以外は、ほとんど共通点が無いように見えるが、この4名の大先輩のエキスを吸って、「大作曲家 = リスト」は成長していくのだ!
リストに拠る「シューベルトの曲の編曲」には大きく分けて2つある。
である。「リストのシューベルトの曲の編曲」では、圧倒的に「上記1」が多く、「上記2」は「ワルツ編曲の10曲」だけである。
されており、特に第6番が人気ある。
「ウィーンの夜会」の全9曲は、リストが「公式演奏会引退後」の作品であり、はっきり言えば「引退以前の技巧の冴え」は全く無い。 誤解を恐れず言えば、「ウィーンの夜会 = リスト作品の中では簡単な作品の部類」である。
・・・なのだが、「幽霊」第3番 は
の時期に作曲(編曲?)された。
が響いたようで、リスト生前も没後も人気なく推移している。今回の「佐伯周子の演奏会」がきっかけで、人気が出てほしいモノだ。
「シューベルトのワルツによる幻想曲」には、姉妹作品が(「ウィーンの夜会」9曲の他に)もう1曲ある。
である。テーマが全く異なる曲であるが、細部が極めて似ていることには驚くばかりである。
リスト「幽霊」第3番 = 「シューベルトのワルツによる幻想曲」 は、
を目指し、大成功した。ただ1点 「リスト自身以外は弾けない可能性が極めて高い」 こと以外には。
佐伯周子は、ハワードが拓いてくれた世界をさらに深く聴かせてくれるような予感がする。8/1 が楽しみでならない。
リストが 「作曲家になるんだ!」 と意識作られた作曲家は、パガニーニ である。生涯で大きな影響を受けた作曲家は4名居て、影響を受けた順に
- パガニーニ(1832)
- ベルリオーズ(1833)
- シューベルト(1834以前)
- ベートーヴェン(1837以前)
と言われている。
シューベルトとベートーヴェンに関しては「いつ影響を受けたのか?」は断定できていない。ベルリオーズ以前かも知れないし、パガニーニ以前かも知れない。リストの場合、「作曲開始した瞬間」が時期特定の唯一の手段になることが多いからだ。シューベルトの方が、パガニーニよりも先に影響を受けていた可能性は誰も(今の段階の「リスト研究」では)否定できない。『影響が現れた順序 + 文献に残っている順序』では、上記の通りである。
この4名、「リストが産まれた時に生きて作曲していた大作曲家」として以外は、ほとんど共通点が無いように見えるが、この4名の大先輩のエキスを吸って、「大作曲家 = リスト」は成長していくのだ!
リストに拠る「シューベルトの曲の編曲」には大きく分けて2つある。
- 原曲に出来る限り忠実に編曲 → ベートーヴェンやベルリオーズの交響曲と同じ姿勢 = 大半の歌曲などの編曲
- オペラトランスクリプションと同じく、『自由な編曲』 → 「幽霊」S155 第3番 もこれ!
である。「リストのシューベルトの曲の編曲」では、圧倒的に「上記1」が多く、「上記2」は「ワルツ編曲の10曲」だけである。
- 内9曲は『ウィーンの夜会』の名前で
- 1852年に作曲 & 1852~1853年出版
されており、特に第6番が人気ある。
「ウィーンの夜会」の全9曲は、リストが「公式演奏会引退後」の作品であり、はっきり言えば「引退以前の技巧の冴え」は全く無い。 誤解を恐れず言えば、「ウィーンの夜会 = リスト作品の中では簡単な作品の部類」である。
・・・なのだが、「幽霊」第3番 は
- パガニーニを聴いて2年
- ベルリオーズを聴いて1年
- シューベルトを聴いて何年なのだろうか? ベートーヴェンよりも3年も早い興味!
の時期に作曲(編曲?)された。
- あちらこちらに「パガニーニ並み」の技巧を要求される曲でありながら
- 効果が「原曲=パガニーニ」よりも薄い
が響いたようで、リスト生前も没後も人気なく推移している。今回の「佐伯周子の演奏会」がきっかけで、人気が出てほしいモノだ。
「シューベルトのワルツによる幻想曲」には、姉妹作品が(「ウィーンの夜会」9曲の他に)もう1曲ある。
姉妹作品 = 「パガニーニの鐘の基づく華麗なる大幻想曲」(1834)
である。テーマが全く異なる曲であるが、細部が極めて似ていることには驚くばかりである。
リスト「幽霊」第3番 = 「シューベルトのワルツによる幻想曲」 は、
- 技巧をひけらかしながら(= パガニーニ並み!)
- 「シューベルトの叙情性」を最大に生かした編曲
を目指し、大成功した。ただ1点 「リスト自身以外は弾けない可能性が極めて高い」 こと以外には。
佐伯周子は、ハワードが拓いてくれた世界をさらに深く聴かせてくれるような予感がする。8/1 が楽しみでならない。