Piano Music Japan

シューベルトピアノ曲がメインのブログ(のはず)。ピアニスト=佐伯周子 演奏会の紹介や、数々のシューベルト他の演奏会紹介等

20才のシューベルト その7(No.1774)

2010-08-03 21:48:48 | 作曲家・シューベルト(1797-1828
 D604 が「ソナタ D459」に属する、となると不都合なソナタが存在する。「ピアノソナタ 嬰ヘ短調 D571」である。本日はこのソナタの周辺について書いてみたい。


 ソナタ 嬰ヘ短調 D571 は、随分といろいろな解釈をされて来た。

  1. 永く(1897-1928)「1楽章の嬰ヘ短調ソナタ 第1楽章」と誰も疑わずに信じられてきた。ミサ曲D324「グローリア」(1815.11.11 - )アルトパート譜の余白に作曲されている。

  2. リート「Lorma」D327(1815.11.28日付)の余白に、終楽章+スケルツォ楽章(=D570)は書かれた



リート「Lorma」は新旧シューベルト全集でも未だ出版されたことが無い曲


新全集ではいずれ出版されるだろうが、編纂者以外には全貌はわからない。「シューベルト作品主題カタログ新版」(1978)にテーマが掲載されているだけだ!

「五線紙不足が最もきつい時に作曲したピアノソナタ」の状況。緩徐楽章も「作曲されていれば、他の曲の余白」に作曲されたと推定される。若しくは緩徐楽章なしの3楽章構成。どちらなのだろうか?
コメント
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