プロコフィエフ:オペラ「修道院の結婚」全貌を把握した 指揮者 = 飯坂純
今回公演の大立役者 = 飯坂純 である。東京オペラプロデュースでの過去3回の指揮は以下の3人の作曲家だった。
飯坂純の東京オペラプロデュース公演での過去作曲家(&作品,会場)
2009.10 シャブリエ(「エトワール」大田区民ホール アプリコ大ホール)
2011.03 メサジェ(「フォルテュニオ」なかのZERO大ホール)
2011.07 メノッティ(「ブリーカー街の聖女」新国立劇場中劇場)
3名ともプロコフィエフほどは有名な作曲家ではない。中で最も知名度の高い「シャブリエ」について、少し掘り下げてみよう。オケの演奏会では、狂詩曲「スペイン」が抜群に人気高い。5分少々の曲である(爆
ピアノ曲も結構人気ある。「10の絵画的小品」「2台ピアノのためのスペイン(→ オケ曲と同じ曲の2台版)」「2台のピアノのための3つのロマンティックワルツ」などが人気高い。私高本も大好きである。
・・・で、
「シャブリエのピアノ曲」と「プロコフィエフのピアノ曲」の『演奏家にとっての技巧的難易度』を尋ねたら、百人が百人「プロコフィエフが圧倒的に難しい」と回答する!
ことを明記する。「シャブリエ演奏」にはまた違った難しさがあり、「フランスのエスプリ」が漂わないと「何弾いているの?」とツッコミを入れられることになるのだが、それは横に置いておいて「譜面通りに弾く」までに要する時間は倍とか3倍ではなく、プロコフィエフの方が圧倒的に長い練習時間を要する。
・・・で、この厳然たる事実は「オペラ」でも全く同じ。
シャブリエは「軽い(=薄い)響きでエレガントを求める」。プロコフィエフは「岩をも砕くフォルティッシモまで求める」。
さらに「東京オペラプロデュース」ではいろいろな「足枷」が加わる。「予算が8型以内に収める必要あり」「東京ユニバーサルフィル」が自主活動を停止した」などなど(泣
常設オケや準常設オケならばあまり時間を掛けずに可能な「オケ水準までの音作り」も「必要に応じて招集されるオケ」だと時間を食う。それを、決められた時間内に仕上げられるのか? を「公演告知前」に判断する必要を、飯坂純 は 竹中史子プロデューサー に求められる。「オケのインスペクター(← メンバーを集めて来る中心人物)を誰に依頼するか?」なども含めて、飯坂純は「GO!」指令を出した。これで「音楽的責任」はうまく行っても、不味く終わっても「全てが飯坂純の肩」に掛かった。
この批評は「2日目終演後に尋ねておかないと正確な批評が書けない点」をご教示頂くために、楽屋に 飯坂純 を表敬訪問したから書ける批評である。猫頭(兼 ビンボー)の私高本が確認したかった点は1点のみ。
管楽器は「スコア通り」ですか? → 回答:「はい、オリジナル通りです。」
やはり「3管編成」だった。私高本が事前に聴いたCDは「オリジナル編成」なのか? 1番奏者に「アシ」付けたのか? 倍管なのか? は全く不明。「14枚組で4千円台の超廉価仕様」だからしゃーないわな(爆
質問はこれだけ。「素晴らしい感動的演奏でした!」はきちんと伝えたが、他は猫頭で「聴いた通りに書く」しかないじゃん(藁
・・・のその時に、飯坂純 から教えて頂いた
プロコフィエフ「修道院の結婚」日本初演指揮者=飯坂純の「ブラヴォー三昧公演」での吐露があった。「オケスコア」と「ヴォーカルスコア」で違う点が相当にあり、どちらにするか時間を食った!
盲点! 全く気付いていなかった。佐伯周子 の演奏する曲は、「日本初演」であっても、「オペラ」で無いからこの問題にブチ当たったことは無いし(爆
後、柔らかく
オケ合わせが2日、AのGPとBのGPで本番、昨日(Aキャスト)よりもオケは今日(Bキャスト)が良かったです。
と静かに言われた。あぁ、昨日公演について、「1番トランペット」と「第1ヴァイオリン」にキツ過ぎることを(また)書いてしまったんだよなあ、と瞬間思った。書いてしまったことは仕方無い。楽日公演ははっきりよくなっていました > 第1ヴァイオリン と 1番トランペット奏者。ありがとう!!!!
(さらに、続編書きます。)