1年半でスケールアップした 原純演出プッチーニ「ジャンニ・スキッキ」
2023年1月足利公演時よりもスケールアップした原純演出「ジャンニ・スキッキ」。大きく変更したのは以下の2点。
- 冒頭に「天の声」で『プッチーニ ト書き』と「ジャンニ・スキッキの娘の婚約者でありブオーゾの甥=リヌッチョの説明」
リヌッチョが「ジャンニ・スキッキ、ラウレッタ に次いで重要な役」を印象付ける為。実は、私高本はこの日の演奏を聴くまで、知らなかった(涙
リヌッチョ役=大川信之 のソロが新国立劇場「ジャンニ・スキッキ」よりも心打つ歌唱だったことをここに明記したい。
- ヴェッキオ橋を字幕で「日本橋」表記
渡良瀬大橋は内幸町ホール集結聴衆にはわからないからなあwww
「天の声」は 小田知希。オペレッタの元祖=オッフェンバック代表作「天国と地獄」の「世論」を模して 原純が創出した。「世論」と異なり、冒頭序曲前だけに話すので、「ジャンニ・スキッキ」音楽は全く阻害しない。考えたモノだ。
ジャンニ・スキッキ役=小林大佑 の知恵&機転に突き動かされるドラマ
であり、小林の圧倒的に豊かな声量が要になっている。
ラウレッタ役=大隅智佳子 がセーラー服で(w)、「私のお父さん」を歌うと、態度をコロッと変えて、遺族に協力する振りをするのも、ジャンニ・スキッキ=小林が表情豊かに描き切る。
これだけ笑えた「ジャンニ・スキッキ」は、1年半前の足利公演を含めて初めてである。足利公演は「管楽器は楽譜通り」を実現した公演。今回は「ピアノスコア」通りの公演。バックは勿論足利公演の方が断然良い。
内幸町ホール公演だと、「管楽器指示通りのオケ」は無理。「ピアノスコア」通りの演奏は期待通りであり、良心的。プッチーニが生前に承認していた楽譜である。
信じられないことだが、「センターブロックは埋まっている」のだが、Lブロック & R ブロック は余裕。明日公演も当日券あり、の様相。是非是非ご覧頂きたい。
演奏会形式「カヴァレリア・ルスティカーナ」も歌唱が圧巻。大隅智佳子、内山信吾、小林大祐 は凄い!