詩人PIKKIのひとこと日記&詩

すっかりブログを放任中だった。
詩と辛らつ日記を・・

コンビニ本部の横暴〜加盟店ユニオン副委員長のコンビニが閉店

2020年09月03日 | 政治
コンビニ本部の横暴〜加盟店ユニオン副委員長のコンビニが閉店

 8月31日午前8時、ファミリーマート宮崎中央通店が閉店した。今年の6月、エリアフランチャイズ会社である南九州ファミリーマート社から「8月31日をもって契約を終了する」と一方的に通告されたためで、不本意な閉店だという。空っぽになった棚が目立つ店内。オーナーの髙橋義隆さん(41/写真下)は「幽霊屋敷みたいになってしまって…。それでも感謝の気持ちを込めて棚を掃除しています。本部と気持ちが通じ合うことで社会インフラになれると思っていましたが、残念ながら僕のコンビニ人生の中では、叶いませんでした」と語った。髙橋さんは、コンビニ加盟店ユニオン副執行委員長も務めている。

 約25年にわたりファミリーマートを経営してきた髙橋さん。高校生の頃、父母が酒屋からコンビニへ転業。開店から約半年後、父は42歳で急逝。母も6年前の2014年、59歳の若さで逝去した。それでも約25年間、ファミリーマートを経営してきた。今回閉店となった宮崎中央通店は2006年1月の開業だった。


*閉店後、お店に感謝する髙橋オーナーと店舗スタッフ

 ファミリーマートは10年契約だ。5年前の2015年11月、本部との契約更新の話し合いが行われた。そこで初めて、地主と本部は15年の借地契約であることを説明を受ける。その後は1年ごとの延長契約を続けてきた。2020年11月が土地使用の契約満了月だ。「地主と交渉しているが返答がまだない」と本部担当者は説明していた。しかし、6月19日にアポなしで本部社員が現れ「地主との話し合いがまとまらない。8月31日で契約満了」と告げられた。その後の髙橋さんと代理人弁護士の調べで、本部と地主との土地の契約は「事業用定期借地権」であったことが判明。あらかじめ期間の定まった契約で交渉は不可能であり、本部社員は地主に対し、電話連絡すら一度もしていなかった。

 8月19日、髙橋さんはフランチャイズ契約の延長を一方的に拒否されたなどとして、損害など計約2600万円を求め、宮崎地裁に提訴した。(土屋トカチ) *動画準備中 

関連記事(弁護士ドットコムニュース) https://www.bengo4.com/c_5/n_11616/

奇皇后 ―ふたつの愛 涙の誓い― 第1話 大国の落とす影

2020年09月03日 | 政治
14世紀。高麗(コリョ)の少女ヤンは大国・元への貢ぎ物「貢女(コンニョ)」として母と共に連れ去られる道中、人質として同行していた世子(セジャ)ワン・ユの助けで逃亡。だが、ヤンの母は元の将軍タンギセに殺される。逃げ延びたヤンは素性を隠すため少年スンニャンに姿を変え、権力者ワン・ゴに仕えることに。13年後、スンニャンは弓の名手となり、ならず者たちを率いていた。ある日、遊び人を装うワン・ユに出会う。

キャスト
ハ・ジウォン、チ・チャンウク、チュ・ジンモ、ペク・ジニ、他
スタッフ
監督:ハン・ヒ、イ・ソンジュン 脚本:チャン・ヨンチョル、チョン・ギョンスン

交錯する復讐と誇りが、その愛をかえていく―。(全51話)
実在した奇皇后の人生をダイナミックにアレンジし、感情を揺さぶる愛と闘いを壮大に描いたエンターテインメント・ロマンス史劇!

たんぽぽ舎メルマガ NO.4019~モノ余りの時代を考える-安倍退陣を機に

2020年09月03日 | 政治
たんぽぽ舎です。【TMM:No4019】5つの情報をお知らせします
2020年9月2日(水)地震と原発事故情報-転送歓迎
             
━━━━━━━ 
★1.モノ余りの時代を考える-安倍退陣を機に
   経済成長追求よりは適正配分のできる社会を
         司波 寛(八王子市在住-
              全国路地のまち連絡協議会世話人)
★2.いかにして下北半島は核燃サイクル半島となったか
   「六ヶ所村の記録」巻末年表から探る
   「1970/06/01東北・東京電力、東通村に下北原発として
   20基の建設計画発表」等 今井孝司(地震がよくわかる会)
★3.≪二酸化炭素温暖化説は原子力産業復活を
   目指すための“大ウソ”≫  その5(7回の連載)
   広瀬隆氏の「地球温暖化説はSF小説だった
   その驚くべき実態」より
   「『縄文海進』のように、温暖化および寒冷化は
   昔から起こっている」
     清水 寛(「なの花の会」世話人、「たんぽぽ舎」会員)
★4.「感染対策と原発事故避難の両立は困難」
   再稼働反対を求める要望書、市民団体
   「避難計画を案ずる関西連絡会」が滋賀県に提出…ほか
   メルマガ読者からの原発等情報2つ(抜粋)
   黒木和也 (宮崎県在住)
★5.機関紙より1つ
  ◆「中南米のコロナ状況」経済優先・乱開発でブラジル深刻化
   検査徹底でキューバやコスタリカは対策成功
(「支援ニュース」No113、2020.8.26
            発行:労災認定を支援する会より抜粋)
━━━━━━━ 
☆ 脱原発川柳【規制委は何を規制するという】乱 鬼龍 転載歓迎
━━━━━━━ 
※9/11(金)「9.11経産省前テントひろば 10年目大集会」
 日 時:9月11日(金)16:30より19:30
        音楽演奏・歌(16:30~)メイン集会(17:00~)
 発 言:鎌田 慧さん/神田香織さん/河合弘之さん/亀屋幸子さん他
 場 所:経産省本館正門前 (マスク着用)
 主 催:「経産省前テントひろば」
━━━━━━━ 
※9/14(月)岩垂さん連続講座第5回にご参加を!
 10回連続講座「日本人は核にどう向き合ってきたか被爆75年、
        核廃絶運動を顧みる」
  第5回「原水禁運動の統一と空前の高揚へ」
 講 師:岩垂 弘さん(ジャーナリスト・元朝日新聞編集委員)
 日 時:9月14日(月)14時より16時30分
 会 場:「スペースたんぽぽ」(ダイナミックビル4F)
 参加費:800円

 ☆第6回…10月12日(月)「原水禁運動の再分裂で運動停滞」
 ☆第7回…11月9日(月)「原発をめぐる原水協と原水禁の対立」
━━━━━━━  
┗■1.モノ余りの時代を考える-安倍退陣を機に
 |  経済成長追求よりは適正配分のできる社会を
 └──── 司波 寛(八王子市在住-
            全国路地のまち連絡協議会世話人)

 安倍の時代、長い間、日本は間違った方向に歩いてきた。
 最悪の首相を選んでしまった日本人の責任。
 ものが有り余っているのに「経済成長」と言い、その一方、雇用の
不安定化をはじめ、様々な問題を作り出した。

 家の無い人が大勢いるのに、空き家は増える一方。
 高齢化が進んでいるのに、自動車がないと暮らせない社会。
 老人の最後の場、街の外れに豪華な施設。
 人は死ぬまで、人と人との付き合いが、生きている意味なのに、
隔離して身体だけ長持ちさせるビジネスが流行るなんておかしい。

 これからの日本は、安倍が敷いた間違った方向を遅ればせだけど
変えるべき。
 有り余る経済力を上手に、再配分する仕組みの構築が必要。
 国際関係もその視点から、再構築。
 遠いアメリカより、近くのアジア。
 無軍備と環境面で、世界のリーダーシップをとれる政治ができる
勢力はいないのか。
※《事故情報編集部》より
 この投稿は、8/31発信【No4017】★1.「安倍路線を忠実に継承
する人-菅長官は第2の安倍」に対する意見です。

┗■2.いかにして下北半島は核燃サイクル半島となったか
 |  「六ヶ所村の記録」巻末年表から探る
 |  「1970/06/01東北・東京電力、東通村に下北原発として
 |  20基の建設計画発表」等
 └────  今井孝司(地震がよくわかる会)

 六ヶ所再処理工場の「審査合格」が出て直ぐに、1年間の工期延長と
なった。通常の会社であれば、社長の引責辞任ものの事態が起きても、
誰も、こんな工期で出来るはずがないと考える、とてつもなくひどい
状況です。

 ここまで、こじれにこじれた状況はどのようにして、
生み出されたのか。
 「六ヶ所村の記録」(鎌田慧著)の巻末年表によれば、1968年
9月頃、今から約50年前に、東北経済連が「下北半島にウラン濃縮、
核燃料加工・再処理施設、高速増殖炉などの建設構想」策定した
あたりが始まりのようです。

 この巻末年表は、約855項目あり、下北半島はいかにして、核燃
サイクル半島となっていったかを探るための分かりやすい資料だと
思います。
 よって、この年表を参考にして作成した表形式データを当会HPに
アップしました。
 当会HP( http://jishinga.com/ )から「特集コーナー」の
「六ヶ所村の記録の巻末年表」をたどる、もしくは、以下の直接リンク
から読むことができます。
http://jishinga.com/tokushuu/ROK_KIROKU/main.html

 今後、不定期ですが、テーマ別(軍用機の墜落落下等)にまとめた
ものを作成しようと考えています。
 以下の項目は、巻末年表から抜粋したものです。
 六ケ所再処理工場の歴史を理解する一助となれば幸いです。

(9) 1783(天明3)年 天明の大飢饉。皆無作、人肉を食った記録多数。
(37) 1968年9月東北経済連「下北半島にウラン濃縮、核燃料加工・
再処理施設、高速増殖炉などの建設構想」策定。
(41) 1969/06/21 原子力船「むつ」と命名され、進水。
(50) 1970/06/01 東北・東京電力、東通村に下北原発として20基の
建設計画発表。
(76) 1972/09/23 新全総、公害反対の全国集会、六ヶ所村で開催。
(94) 1974/09/01 「むつ」出力上昇試験中、出力1.4%で放射線漏れ、
試験中止、漂流。
(119) 1979/11/21 石油国家備蓄基地建設起工式。
(147) 1983/12/24 備蓄基地で原油漏出事故発生、49.5キロリットルの
原油流出。
(153) 1984/04/02 電事連、北村知事に核燃料サイクル基地の建設
受け入れを正式要請。
(193) 1986/07/29 原燃2社の作業船、泊沖に調査ブイ設置のため侵入。
30隻で海上阻止行動、漁場を守る会副会長逮捕。
(243) 1990/02/18 衆院選、反核燃2候補(関晴正氏、山内弘氏)当選。
(274) 1992/01/26 試験操業中のウラン濃縮工場で、午前中に「電源
再起動試験」中に電流喪失事故発生。県・村への連絡遅れが発覚。
(336)1996/12/19 自民党県議団が「東北新幹線八戸一青森間のフル
規格整備が実現しなければ、核燃料事業にも協力しない」と
党本部に迫る。
(372)1998/10/07 使用済燃料輸送容器の中性子遮蔽材データ改ざん
問題が内部告発で発覚。
(394)1999/11/28 米紙ワシントン・タイムス:F16戦闘機エンジンに
欠陥で2万時間に1回墜落と報道。
(415)2000/11/19 再処理:貯蔵プール、冷却システムの機能が一時
全面停止に。
(425)2001/04/03 三沢米軍:F16戦闘機墜落、墜落地点は
核燃施設とわずか10キロの距離。
(450)2003/01/26 青森県知事選挙投票:平野良一さん、反核燃の
受け皿となり健闘。
(628)2009/04/02 日本原燃:再処理工場のガラス溶融炉の授枠用の
金属棒が曲がった問題で、炉の上に見える棒が斜めに傾いたのを
確認後も、さらに棒を押し込んで作業を続行と報告。
 
┗■3.≪二酸化炭素温暖化説は原子力産業復活を
 |  目指すための“大ウソ”≫  その5(7回の連載)
 |  広瀬隆氏の「地球温暖化説はSF小説だった
 |  その驚くべき実態」より
 |  「『縄文海進』のように、温暖化および寒冷化は
 |  昔から起こっている」
 └──── 清水 寛(「なの花の会」世話人、「たんぽぽ舎」会員)
〈「『縄文海進』のように、温暖化および寒冷化は
 昔から起こっている」 (37-38頁)〉

・「考古学で『縄文海進』と知られるように、人間が石油も石炭も
使わなかったほぼ6000年前の縄文時代に、東京湾の海が栃木県あたり
まで広がるほど海面水位が高く、現在よりはるかに温暖化していた
ことは、関東地方の縄文人の“海の貝”の貝塚の遺跡の分布から
明らかになっている。

・数千年前には、今よりはるかに地球が温暖化して、海面水位は
5メートルも高かったのだ。したがって、このような『地球の気候
変動』と『工業化によるCO2排出』を関連づけることが科学的に
間違いであることは、昔からはっきりしている。 
 
・全米の物理学者、地球物理学者、気候学者、海洋学者、環境学者、
実に3万人以上が主張した通り、温暖化および寒冷化は、地球上で
太古の昔からたびたびくりかえされてきた自然現象であって、CO2と
は無関係である。

・IPCC『CO2地球温暖化』という“CO2原因説”は間違って
いるから、21世紀の温暖化や寒冷化という気候変動に見当違いの
対策を取れば、あべこべに被害が拡大する、と私は警告している
のだ。」  (その6)に続く
 ※「その4」は、8/20発信【TMM:No4007】に掲載
 
┗■4.「感染対策と原発事故避難の両立は困難」
 |  再稼働反対を求める要望書、市民団体
 |  「避難計画を案ずる関西連絡会」が滋賀県に提出…ほか
 |  メルマガ読者からの原発等情報2つ(抜粋)
 └──── 黒木和也 (宮崎県在住)
1.「感染対策と原発事故避難の両立は困難」
  再稼働反対を求める要望書、
  市民団体「避難計画を案ずる関西連絡会」が滋賀県に提出
  9/1(火)20:31配信「京都新聞」
https://news.yahoo.co.jp/articles/2f186c80d65bd9523d182d1a261f53f15eb99dc4
2.核ごみ応募、178市町村「ない」 道内首長アンケート
  寿都町に反対74人
  9/1(火)6:06配信「北海道新聞」
https://news.yahoo.co.jp/articles/1c48cb5ccdfef08e38ff4531aebcda03fc4d5f5a
 
┗■5.機関紙より1つ
 ◆「中南米のコロナ状況」経済優先・乱開発でブラジル深刻化
  検査徹底でキューバやコスタリカは対策成功

 新型コロナ被害が中南米でも拡大し続けている。特にブラジルは
感染者180万人・死者7万人超え(7/12時点)と、米国に次ぐ世界第2位
だ。ボルソナロ大統領の経済優先・被害軽視政策による人災とも言える
だろう。
 一方、キューバやウルグアイは抑え込みに成功している。各国は
対応策で明暗が分かれているが、南半球の実情が伝えられることは
少ない。
 京都在住で、長年中南米の政治や社会運動を研究してきた、ブログ
「ラテンアメリカの政治経済」を主宰する一井不二夫さんに話を
聞いた。(中略)
 対策が成功したのがキューバ、コスタリカ、ウルグアイです。医療
システムが機能しており、検査を徹底したからです。
 住民に身近なかかりつけ医師や訪問医師が多く、彼らが診断し、
軽症なら自宅で休息し病状は携帯通話で相談できます。
 重症なら高度な治療病院へ送ってくれます。
           (「支援ニュース」No113、2020.8.26
           発行:労災認定を支援する会より抜粋)

米国労働運動 : 「郵便局を守れ、選挙投票を守れ」郵政労働者の抵抗

2020年09月03日 | 政治
〔解説〕11月の大統領選挙に向けて、郵便投票が大きな争点になってきている。トランプ大統領により5月に郵政長官に任命されたルイス・デジョイ長官は一連の郵政サービス切り下げ改革を提案して、反発を買っている。レイバーノーツ9月号は郵政労働者の反抗の様子を伝えている。(レイバーネット日本国際部 山崎精一)
*毎月1日前後に「レイバーノーツ」誌の最新記事を紹介します。
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デジョイ郵政長官が一歩後退〜メディアの批判、世論の抗議、労働者の抵抗の中で
アレキサンドラ・ブラッドベリー (レイバーノーツ編集長)


*デトロイトでの抗議行動「郵便局を守れ、選挙投票を守れ」

大統領選挙が間近に迫り、コロナウィルスのパンデミックによって郵便投票が求められている中で、ルイス・デジョイ新郵政長官による郵政サービスへの妨害行為が突然注目を集めている。

デジョイ長官は圧力に押され、8月18日、11月の選挙後まで事業見直しを一時停止すると発表した。しかし、それが見直しの撤回を意味するか、あるいはマスコミの追及が弱まるまで先延ばしを意味するのか、はっきりしない。

デジョイ長官は7月10日、残業時間を制限し、スピードアップを図るための「事業見直し」を発表していた。見直しにより、郵便が仕分けできず取り残しがあっても、郵便トラックは仕分けセンターを定刻に出発し、配達労働者は定刻に郵便局から配達に出発することになっていた。

郵便物の滞貨は一時的なものなので、「遅延の根本原因に対処し、翌日には対処する」といする文書が出された。しかし、郵便局員によると、現実は逆だという。日を追うごとに取り残された郵便物は悪化の一途をたどっている。この新しい政策の適用は混沌としており、郵便局の管理者にはほとんど指示がなく、労働者と同じように不満を抱いている者もいる。

郵便労働者組合(APWU)のボルティモア・ローカルの組織部長コートニー・ジェンキンスさんは、「私たちは危険な作業でない限り、指示に従わないことはできない。」と語る。「郵便物の配達を遅らせたり妨害したりすることは違法であり、公務員になる際に法に従うと宣誓している。だから今、矛盾した立場に置かれている」。

アメリカ郵政公社USPSはまた、仕分けセンターの処理機を減らしたり、街角から青い郵便ポストを撤去したりして怒りを買っている。郵便の量が減っていることを理由としているが、コロナウイルスの影響はおそらく一時的なものだし、選挙時期の郵便の急増が予想されているので、この理由は当たらない。

先週末にはデジョイ長官の両方の家に抗議デモが行き、8月22日と25日には全国の郵便局の外でより多くの抗議が計画されている。

●ノーの声を上げる

デジョイ長官が方針変更したことは圧力が効いていることを示している。さらに強く闘い、あきらめるな、という合図だ。世論が注目しただけでなく、労働者が反抗したことが方針変更をもたらした。

郵便物の仕分け機は巨大で、長さは少なくとも20メートルにもなる。一人は郵便物を投入し、もう一人は仕分けされた郵便物を急いで集めなければならない。二人は、重いラックを移動させながら、次の投入の準備作業を一緒にしなければならない。

アイオワ州ウォータールーの郵便局の管理者は、残業をせず郵便トラックも定刻どおり運行する、という新しい指示を、従業員はより速く働かなければならない、と解釈した。そこで次の郵便物の投入を早く開始できるように、投入の準備作業を一人でやるよう要求し始めた。

「できることはできますが、安全にはできません」とアイオワAPWU会長である事務職員のキンバリー・カロールさんは語る。「このような命令は、郵政長官が無駄と考えるものを排除するために、恣意的な決定を下した結果です。しかし、トラックを出すために決められた時間内に郵便物を処理するための人員を確保できなければ、それは無駄ではありません」。

だから彼女は仲間に「ノー」と言うように励ましている。「自分が快適なスピードで、安全に作業できるように間隔をあけて作業すべきです。その結果処分を受けても名誉だと思うべきです。抗議デモで逮捕されるのと同じです。」と彼女は言う。

これまでのところ、彼女の職場の労働者は一致団結してスピードアップに抵抗しており、彼女の知る限りでは誰も懲戒処分を受けていないと言う。

「経営者はよく処分の脅しを掛けてきますが、それが実行されることはほとんどありません。この状況では、労働協約上の根拠がないので、処分できるとは思えません。ハッタリに過ぎません。」

ジェンキンスさんはまた、郵便局の窓口係と郵便配達員の安全性を心配している。処方箋や給与明細書の配達が遅れたときに顧客の怒りの矛先を向けられる存在だからである。そこでジェンキンスさんは、各所に正副の代表を配置して、組合員間の通信ネットワークを構築している。郵便物の配送が遅れている場合に仕分けセンターの労働者は、郵便局の窓口労働者に連絡を入れて、遅れている理由を顧客に伝えることができる。

このようなチームワークは、組織化のための良い出発点となる。「それは組合員を強化するものです」とジェンキンスさんは言う。このような取り組みに参加した組合員は、次の組合行事に参加したり、連邦議会に手紙を書いたりする可能性も高くなるとジェンキンスは考えている。

●危機に次ぐ危機

郵政労働者は、いくつかの危機の波に見舞われてきた。何年もの間、議会に対して、退職者の健康保険を75年先まで積み立てることを要求した2006年の法律を廃止するよう求めてきた。そのために郵政事業が赤字になり、事業見直しと民営化の口実にされてきたからである。

さらに、コロナウイルスにより郵便の量が一時的に減っているので、USPSは250億ドルの救済を直ちに必要としている。下院はそのような法案を可決したが、上院はこれまでのところ拒否している。

そして最後は、6月に就任したデジョイ長官である。トランプ大統領の取り巻きで、USPSの競合会社の1つである民間物流会社XPOの株をまだ所有している。長官の更迭を要求する。

〔週刊 本の発見〕『農村青年社事件―昭和アナキストの見た幻』

2020年09月03日 | 政治
毎木曜掲載・第170回(2020/9/3)
アナキズムの流れを知る貴重な読み物
『農村青年社事件―昭和アナキストの見た幻』(保阪正康、筑摩選書、2011年)評者 : 根岸恵子

 農村青年社事件に惹かれたのは、これがアナキストによる農民解放を目的とした運動であり、事件を裁いたのが長野という点であった。信州は毎年、春夏秋と援農と絵画のために余暇を過ごす場所であり、土地の年老いた農家との話に憧憬にも似た思いを得るところである。彼らの話に出てくる、平塚らいてうの女性運動や山本鼎の農民美術運動は、私にとっては遠い過去のことであるが、彼ら農民には土地に縁故のある現在性を持って語られるのだ。藤村のいた信州はいまだに息づき、村山槐多のうら悲しいスケッチを垣間見ることができる場所なのである。また、秩父事件との関連性や大逆事件発祥といわれる地として、風土的に自由を渇望した運動が根付いてきた土地でもある。言い換えれば、戦前の疲弊し困窮する農村がそこに存在してきた所以でもあるのだろう。信州を歩けば、いまだに地主の立派な屋敷跡を見ることができる。その裏返しとして小作の貧しい生活を想像するのはたやすい。

 しかし、この運動は私が想像していた信州の特異性をもって展開されたものでもなく、高い理想とは裏腹に単なる窃盗事件で幕を閉じるに至ったことを、この本を通じて知ることになった。実際「農村青年社事件」を知っている人は少ないだろう。事件が「昭和の『大逆事件』」といわれながら、この事件に関する書籍もほとんどない。なぜだろうか。それはこの事件が手柄を上げたい「黒川思想検事」等のでっち上げ事件で、事件の実態が黒川のあげる大逆罪でも治安維持法に値するものではないにもかかわらず、「大逆事件」に比する大事件だと喧伝されたことにもある。

 農村青年社事件が報道解禁となった1937年1月11日の各新聞の号外記事の見出しには、「無政府主義農青社の旋風」「信州根城に全国かけ 黒色陣営・強固に張る」「反逆の徒・暴動計画 疾風的検挙に壊滅」「信州中心に武装蜂起 恐るべき都市焼却計画」そして、「幸徳秋水以来の黒色パルチザン計画発覚」とある。この年、盧溝橋事件が起こり、日中戦争が全面的に始まった。前年には2・26事件があり、日本が戦争へと転がっていくまさにその時であった。

 作者保阪正康がこの事件に関心を持ったのは、1974年だという。ノンフィクションとして出版しようと考え、当時まだ存命だった多くの当事者や関係者に取材を行った。にもかかわらず、保阪は執筆を断念してしまう。その理由を「この時代(1970年代)は、いわば過激派の政治闘争が続いていて、それが爆弾闘争に転じていたりもしていた。そのような闘争の中に、アナキズム系団体の影がある、あるいはそのような団体の思想がある、との見方が出てきて、アナキズムという語自体が、そうした過激派の総称と化す報道も続いた。私はそのことにすっかり嫌気がさしてしまった」と述べている。また「取材の過程で私自身が納得できなかったこと、私のアナキズム観でこの運動を見ると批判的になること、さらに農村青年社の組織自体が曖昧であり、充分に私は理解できなかったこと、などが幾つかあり、執筆はあきらめた」とある。ではなぜ保阪は30年の間この事件を温め続けてきたのだろうか。

 これは私個人の私見であるが、農村青年社が目指した「自由 自立 自給自足」、共存共栄・相互扶助への実行、平等で貧富の格差のない自主コミューンの理想に、あれから30年後の今、とても価値のある理念になったのではないかという点である。

 保阪はノンフィクションのタイトルを『マノフの末裔』とすることを決めていた。サブタイトルも「まぼろしの国を目指したアナキストたち」にしたいと考えていたが断念してしまった。

 農村青年社はウクライナのネストル・マノフの無政府主義運動に影響を受け、4人の中心人物によって1931年に結成された。「吾々は、アナキズム革命運動を展開するにあたって、その基盤を農村と農民においた」と彼らは書いている。「疲弊する農村を権力の桎梏から外して自由コンミュンを作ろうと試みた」ということだ。つまり、アナキズム運動を農村に根付かせ、最終目的がコミューンの建設だったというのだ。しかし、問題はそれを遂行する資金力も人材もなかったことである。結局彼らは資金作りを目的に窃盗事件を起こし、服役することになった。その時点でこの運動は終焉したとみていいだろう。ところが、彼らが服役を終え、運動から退いていたにもかかわらず、35年になって、一斉検挙されることになった。その裁判の動向や検察の意図などはこの本が詳しい。結局彼らは重罪には値しなかったが、有罪判決を受けることになる。

 この「農村青年社事件」には、農村青年社当事者たち運動にかかわった人たちなどへのインタビュー、農村青年社の立ち上げから裁判終了までの過程とその後、その時代背景、彼らの持っていた理念と目標、軍拡されていく中の赤と黒の運動など、情報が詰め込まれている。特に当時のアナ・ボル論争のそれぞれに対する敵対意識や、「黒色戦線」「文芸戦線」など当時の機関誌に触れるなど、興味の奥が深い。

 最後に疑問が残ったのは、望月治郎が収監中に脳溢血で亡くなったという記述だ。保阪は深く追求していなかった。彼ら思想犯に対する拷問が当然であった時代に、それについては、あっさりと書かれているだけだった。よって当時の弾圧の過酷さについては知る由はない。

 本書は大杉栄亡き後のアナキズムの一つの流れを知るうえで大変貴重な読み物であり、資料である。不穏な時代が続く中、私たちは時代から何を学ぶのか、考える一冊である。