1人当たりGDP(国内総生産)で日本の地位は低下し、ついに韓国にも抜かれた。労働生産性では、さらに地位が低くなる。

 事態は、昨年12月に日本生産性本部が発表したデータより深刻だ。生産性向上が喫緊の課題だ。

OECDデータの“衝撃”
1人当たりGDPで韓国が上位に

 先進国が加盟するOECD(経済協力開発機構)のホームページに、衝撃的な数字がある。

 図表1のAは、その一部を抜き出したものだ。これは2018年における1人当たりGDPの数字である。

 日本は4万1501ドルで、アメリカの6万2852ドルの約66.0%だ。米国との差はよく知られているので、あまり衝撃はないかもしれない。

 大きな衝撃は、韓国の数字が日本より大きくなっていることだ。

 韓国だけではない。表には示していないが、すでにイタリアに抜かれており、スペインにも抜かれそうだ。世界各国の1人当たりGDPと労働生産性