詩人PIKKIのひとこと日記&詩

すっかりブログを放任中だった。
詩と辛らつ日記を・・

アムネスティニュース : <オンラインイベント開催>ユース気候カフェ

2020年09月10日 | 政治
地球温暖化による生態系への影響や台風の被害拡大など、さまざまな問題が指摘されてい
ます。気候変動が人権にどのような影響を与えるかを考えるオンラインイベントを行いま
す。詳しくはフォーカスをご覧ください。

□■□ 2020.9.10 通巻925号 ━━━━━━

アムネスティ・アップデート
https://www.amnesty.or.jp/

□■□ 目次 ━━━━━━━━━━━━━━

[NEWS] ミャンマー(ビルマ):グローバル企業 国軍の人権侵害に関係
https://www.amnesty.or.jp/news/2020/0910_8919.html

[FOCUS] <オンラインイベント開催>ユース気候カフェ:第一弾「気候変動は人権にどの
ような影響を及ぼすのか?」
https://www.amnesty.or.jp/get-involved/event/2020/0925_8916.html

[ACTION] 米国警察の人種差別・暴力をなくそう!
https://www.amnesty.or.jp/get-involved/action/us_202007.html

[EVENT] 自由のために乾杯!交流会(大阪)
https://www.amnesty.or.jp/get-involved/event/2020/0926_8560.html


□■□ 最新のニュース (更新3件) ━━━━

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ミャンマー(ビルマ):グローバル企業 国軍の人権侵害に関係
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少数民族に対して国際法上の罪や人権侵害を犯しているミャンマー国軍の資金調達に、グ
ローバル企業が関係していることが、アムネスティの調査で明らかになった。
https://www.amnesty.or.jp/news/2020/0910_8919.html

▽ カタール:移住労働者の保護に向けた法案可決
https://www.amnesty.or.jp/news/2020/0905_8917.html

▽ タイ:フェイスブック 閲覧制限要請に屈服
https://www.amnesty.or.jp/news/2020/0903_8913.html


□■□ 今週のフォーカス ━━━━━━━

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<オンラインイベント開催!>
ユース気候カフェ:第一弾「気候変動は人権にどのような影響を及ぼすのか?」
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サハラ以南のアフリカでの長期干ばつや、東南アジア、カリブ海、太平洋の小さな島国に
広がる壊滅的な熱帯暴風雨。

すでに世界各地では何百万人もの人々が気候変動によって悪化する災害の壊滅的な影響に
苦しんでいます。

気候変動はまた、生命や健康、住居や水・衛生に対する権利といった基本的な人権にも大
きな影響を及ぼしています。

このイベントでは、気候危機がなぜ人権問題なのか、また、東アフリカのインド洋に浮か
ぶ島国セーシャルの若者たちの気候変動を食い止めるための取り組みについて、セーシャ
ル出身で弁護士、活動家のアンジェリーク・プアポンノーさんに語っていただきます。

ユースだけではなく、一般の方もお申し込みいただけます。ぜひご参加ください。
※このイベントには日本語の通訳が付きます。

◆日時:9月25日(金) 19:00-20:30
◆場所:オンライン開催 (Youtube、Facebook)
◆参加費:無料 ※事前申込不要

▽ イベントの詳細はこちら
https://www.amnesty.or.jp/get-involved/event/2020/0925_8916.html


□■□ オンライン署名 ━━━━━━━━━

世界の国々の人権状況を改善するために、メールを送ってください。たくさんの声が集ま
れば救われる人たちがいます。

▽ 米国警察の人種差別・暴力をなくそう!
https://www.amnesty.or.jp/get-involved/action/us_202007.html

▽ その他のオンライン署名はこちら
https://www.amnesty.or.jp/get-involved/action/


□■□ イベント案内 ━━━━━━━━━━

▽ 9/12 手紙書き体験セミナー(東京)
https://www.amnesty.or.jp/get-involved/event/2020/0912_8902.html

▽ 9/17「死刑廃止を考える」入門セミナー(大阪)
https://www.amnesty.or.jp/get-involved/event/2020/0917_8609.html

▽ 9/19「死刑廃止を考える」入門セミナー(大阪)
https://www.amnesty.or.jp/get-involved/event/2020/0919_8610.html

▽ 9/19「死刑廃止を考える」入門セミナー(オンライン)
https://www.amnesty.or.jp/get-involved/event/2020/0919_8918.html

▽ 9/25 ユース気候カフェ:第一弾「気候変動は人権にどのような影響を及ぼすのか?/H
ow Does Climate Change Impact Human Rights?」 (オンライン)
https://www.amnesty.or.jp/get-involved/event/2020/0925_8916.html

▽ 9/26 アムネスティ入門セミナー(大阪)
https://www.amnesty.or.jp/get-involved/event/2020/0926_8561.html

▽ 9/26 自由のために乾杯!交流会(大阪)
https://www.amnesty.or.jp/get-involved/event/2020/0926_8560.html

▽ 10/3 「LGBT文学を読もう」(オンライン)
https://www.amnesty.or.jp/get-involved/event/2020/1003_8896.html

※新型コロナウイルス感染予防にご協力ください
イベント参加の際は、石鹸での手洗いを励行してください。また、マスクを着用してくだ
さい。風邪の症状がある方、基礎疾患がある方、体力面で不安のある方は、参加をお控え
ください。 

「自主制作・上映映画見本市#4」/『人らしく生きよう-国労冬物語』を上映

2020年09月10日 | 政治

新自由主義の原点となった国鉄闘争を描いた『人らしく生きよう-国労冬物語』(写真)の上映もあります。

2020/09/26「自主制作・上映映画見本市#4」(文京区民センター)

「自主制作・上映映画見本市#4」(2020/09/26・地下鉄後楽園駅・春日駅)
と き:2020年9月26日(土)10時〜21時
ところ:文京区民センター(地下鉄春日駅2分)
参加費:1日券・1回券共通1000円
プログラム:
10:00ー11:20 『ヒロシマ ナガサキ 最後の二重被爆者 』
11:50ー12:25 『私たちは忘れない フクシマ避難区域の教師たち』
13:20ー14:30 『ふたつの故郷を生きる』
15:00ー16:10 『棘 ひとの痛みは己の痛み 武健一』
16:40ー18:20 『人らしく生きよう 国労冬物語』
18:50ー21:10 『生きるのに理由はいるの?津久井やまゆり園事件が問いかけた
ものは…』
*それぞれの映画上映の後、それぞれの映画の作り手の方から20分位のトークと見た人と
の感想交歓があります。
自主制作をしている人たちと自主上映をやっている人、やってみたい人を結びつける朝か
ら晩まで見放題の映画見本市です。
どなたでも参加出来ます。
憲法を考える映画の会の有志で行っている「自主制作・上映映画見本市」は今回は4回目
になります。
今回を含めて、これでこれまで上映してきた作品は24作品になります。
話し合いの役に立つ、こうした映画を紹介し拡げていくために、映画の作り手と映像の利
用者をつなげるを「応援団」のようなものが出来ないかと考えています。ご参加ください。

問合せ:憲法を考える映画の会TEL&FAX:0424-06-0502
hanasaki33@me.com
ホームページ:http://kenpou-eiga.com/?p=2523

【上映作品の紹介】

『ヒロシマ ナガサキ 最後の二重被爆者 』(10:00ー11:20)

1945年8月6日、9日。アメリカにより広島と長崎に投下された原子爆弾を、両都市で被爆
した山口彊さん。
14歳の夏、広島で被爆し、弟と共に避難列車で、故郷長崎に向かい、二度被爆をした福井
絹代さん(88歳)と弟の国義さんの過酷な人生とさらに長崎に住む2名の二重被爆者。
山口彊さんの“遺志”を受け継いだ、娘、孫、ひ孫の3代に渡る“継承”を描くドキュメ
ンタリー。 
2019年制作 80分 稲塚秀孝 監督 
配給:タキオンジャパン 090-3433-6644

『私たちは忘れない フクシマ避難区域の教師たち』(11:50ー12:25)

2011年3月11日の震災後、福島県教育委員会は、原発の影響で休校中の学校の教職員には
「兼務発令」を出し、現任校に在籍しながら児童・生徒が転校した先で勤務するという体
制をとらされた。この結果、ちりぢりになった自分の子どもたちへの関わりは思うように
できなくなり、避難先から兼務校への遠距離通勤を強いられる教職員も続出した。
震災後、被災地の学校現場に真に求められていたことは、一体何だったのだろうか?
現在のコロナ問題にも通じる教育現場の問題がここにある。
2012年制作 33分  湯本雅典 監督 
配給:湯本雅典  090-6039-6748 

『ふたつの故郷を生きる』(13:20ー14:30)

福島の原発事故から9年が過ぎた今も、子どもの健康を守るため母子避難した女性たちが
、新たな困難に直面している。
2017年3月、区域外避難者への住宅提供が打ち切られ、母親たちは経済的、精神的に困窮
。自死する女性までが現れた。
作品は、都内で避難生活を続ける母子と、1人ひとりに親身に向き合う支援者たち、そし
て政府に政策改善を迫り、粘り強く行動する女性たちの姿を追った。
2018年制作 65分 中川あゆみ監督 
配給:テムジン 03-5465-6678

『棘 ひとの痛みは己の痛み 武健一』(15:00ー16:10)

徳之島生まれの一人の男、武建一の半生を描いたヒューマンドキュメンタリー。 
その男は、19歳の時に島を出る。 
大阪生コンクリート会社のミキサー車の運転手として睡眠時間2時間という過酷な環境の
中で「故郷に錦を飾る」べく働いた。 
しかし、ある日、仲間が突然解雇となる。 
その男は、会社に抗議をした。 
「俺の仲間を明日から来るなとは、なんねん!」と。 そこから、男の人生は激変する・
・・
 労働者を守ろうと労働組合を作り、奔走。いったいその不屈の精神はどこからくるのだ
ろうか・・・。 
2019年制作 65分 杉浦弘子監督  
配給:ニライカナイ塾 048-875-5394(FAX)

『人らしく生きよう 国労冬物語』(16:40ー18:20)

現代のリストラの原点である、国鉄分割・民営化の実態を15年にわたって描いたドキュメ
ンタリー。
2001年にポレポレ東中野で公開されたのち、全国・世界に広がった。
分割民営化に反対する国労組合員にはありとあらゆるイジメと差別が行われた。
そのあげく1000名近くの組合員が解雇された。
残った組合員にはJRで引き続く差別が待っていた。
解雇された人も、残った人もなぜ、彼らはこうした現状に耐えて国労組合員であることを
やめないのか。
日本の戦後に脈打つ「労働者魂」をみることができる。 
2001年制作 100分  製作者:松原明 佐々木有美  
配給:ビデオプレス 03-3530-8588

『生きるのに理由はいるの?津久井やまゆり園事件が問いかけたものは…』(18:50ー21:10) 
  
事件に至る迄の植松聖被告の足跡をたどり、何故このような事件を起こしたのか?植松被
告の主張とはどのようなものか?考える。
衆議院議長への手紙には「 私は大量殺人をしたいという狂気に満ちた発想で今回の作戦
を、提案を上げる訳ではありません。全人類が心の隅に隠した想いを声に出し、実行する
決意を持って行動しました。」と書かれていた。
事件が社会に投げかけた問題の本質に迫る。死刑判決が確定した今、その裁判経緯編(27
分)を加えて第2回「自主制作上映映画見本市#2」に続いて再上映。

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なお自主制作上映映画見本市第1回目から第3回目までの上映作品は次の通り

第1回 自主制作・上映映画見本市#1 (2019年4月30日開催)上映作品

「死んどるヒマはない─益永スミコ86歳」(2010年制作)
「わたしの描きたいこと─絵本作家クオン・ユンドクと『花ばあば』の物語」(2016年制
作)
「ハトは泣いている─時代(とき)の肖像─」(2017年制作)「隠された爪跡─関東大震
災朝鮮人虐殺記録映画」(1983年制作)
「OKINAWA1965」(2017年制作)
「知事抹殺の真実」(2016年制作)
「フクシマ2011─ 被曝に晒された人びとの記録」(2012年制作)

第2回 自主制作・上映映画見本市#2 (2019年9月23日開催)上映作品

「在日─戦後在日50年史 歴史編」(1997年制作)
「証言─中国人強制連行」(1991年制作)
「レーン・宮沢事件─もうひとつの12月8日」(1993年制作)
「シロウオ─原発立地を断念させた町」(2013年制作)
「ファルージャ─イラク戦争日本人人質事件…そして」(2013年制作)
「生きるのに理由はいるの─津久井やまゆり園事件が問いかけたもの」(2019年制作)

第3回 自主制作・上映映画見本市#3 (2020年1月13日開催)上映作品

「陸軍前橋飛行場─私たちの村も戦場だった」(2018年制作)「靖国・地霊・天皇」(20
14年制作)
「憲法を武器として─恵庭事件 知られざる50年目の真実」(2017年制作)
「9条を抱きしめて」(2013年制作)
「反戦を唱う女たち」(1988年制作)
「裁判所前の男」」(2015年制作)
「選挙が生まれる─長野と群馬の挑戦」(2016年制作)

ドニエプル攻防決戦1941

2020年09月10日 | 政治

クルスクの戦いの後、ドイツ国防軍最高司令部は東部戦線において赤軍に対してすでに大規模な攻撃を行うことはもはやできなかった。クルスク後の長い退却の間、ドイツ軍とそれを支援するドイツ空軍はドニエプル川を渡り西へ移動、ボータン線に沿って防衛を固めた。8月中旬までにドイツ総統アドルフ・ヒトラーはソビエト赤軍の攻撃を抑えることができないと判断、一連の防衛陣地を建設し、ソビエト赤軍の攻撃を抑えるよう命令、さらにドイツ軍がドニエプル川のヴォータン線を厳守するよう要求した。南方軍集団北翼を突破したソ連赤軍はドニエプル方面へ侵攻を開始し、《中央戦線》軍はウクライナの中心都市キエフを目指して猛進撃。ソ連赤軍はドニエプル川、プリピャチ川合流地点でドニエプル川渡河の最初の橋頭堡を確保。ドイツ国防軍とソ連赤軍は死闘を繰り広げていくのだった-。

キャスト
イゴール・シコヴ セニア・キャセヴ アナトリー・コット アンナゴル・シコフ ニコラス・コザック
スタッフ
監督:デニス・スコヴォゾウ
ソ連赤軍vsナチス・ドイツ軍 防衛線を死守せよ!!
クルスクの戦いの後、ドイツ国防軍最高司令部は東部戦線において赤軍に対してすでに大規模な攻撃を行うことはもはやできなかった。クルスク後の長い退却の間、ドイツ軍とそれを支援するドイツ空軍はドニエプル川を渡り西へ移動、ボータン線に沿って防衛を固めた。

北海道食材(昆布、ジャガイモ、助宗鱈、鰊、林檎、玉葱)

2020年09月10日 | 政治

どの街に引っ越しても、わが家がほとんど街一番の貧乏だったので・・安い食材ばかりが大好きなので、ほんとに助かってる。  子供時代から長い事、貧乏性で街一番の貧乏だったので早煮昆布が嬉しい!すぐに煮えてなまら柔らかいのでオデンや煮物に重宝する。明治まで中国への最大の輸出品(漢方薬でウドン等の出汁としても菜食の寺等で重宝した)だったので、その昆布ロード中継地の富山や沖縄には 独自の昆布料理が…大阪では昆布と瀬戸内小魚が絶妙の出汁に。血圧には根昆布水が、天麩羅には昆布粉が、煮野菜や魚肉を一晩挟む昆布締めも簡単!

…昆布ジメはあらかじめ長方形に切って売ってる昆布が便利!二枚の昆布間に、次の日に食べたい煮野菜や魚(鱈等淡白な白身魚が旨い)や肉等を挟み、サランラップを掛けて、上に何か重石を置けば次の朝には食べられる…豆腐等の好きな物なんでも旨い!

 

スケソウ鱈やジャガイモ(新種の洞爺やキタアカリ等どれも旨い!)や玉葱やニシンや林檎は箱ごと買う。北の食材(昆布)貧乏性貧乏なので早煮昆布!すぐ煮え柔らかくてオデン煮物に重宝。明治まで中国へ輸出だったので、その昆布ロード中継地の富山や沖縄には 独自の昆布料理が…大阪では昆布と瀬戸内小魚が絶妙の出汁に。血圧には根昆布水が、天麩羅には昆布粉が、煮野菜や魚肉を一晩挟む昆布締めも簡単!

スケソウ鱈は高級魚の真鱈とは違い、タラコや白子を採った後は、鯛やハマチ等養殖魚の餌になる・・猫も見向きしない魚だが、干した後の皮やほんのりと甘い味や、湯豆腐でポン酢や、三平汁でさっとお湯をくぐらせた磯臭い味は、他の魚の追随を許さない。扇風機で一晩乾かしたのをさっと火であぶったり、塩味の三平汁も旨い。ただ煮過ぎるとまるで不味くなるので要注意!

焼き林檎や林檎飴も旨いけど、摩り下ろし林檎にヨーグルトや、シチューやカレーの中に入れるのが面倒臭くなく、大量に食べられるので合理的だ。砂糖生姜や蜂蜜と煮ても旨い。林檎は昔から、「医者知らず」と呼ばれる北海道の冬の唯一のビタミン供給源の果物だった。

保存食の王様のニシンは、加工した方が断然旨い。道産子なら誰もが知ってるニシン漬けは大根やキャベツを沢山食べられるので、冬の保存食の代表格だ。高知県の鰹の酒盗のようなニシンの切り込みは、ついつい酒う飲みすぎるので要注意だ。個人的に一番好きなニシン料理は、一晩米のとぎ汁に漬けて柔らかくなったミガキニシンの煮付けやニシン蕎麦だ。


太田昌国のコラム : エーゲ海・レスボス島の難民キャンプの火事に何を見るか

2020年09月10日 | 政治


 ●第47回 2020年9月10日(毎月10日)

 エーゲ海・レスボス島の難民キャンプの火事に何を見るか


*ニュース報道から

 

 多島海国ギリシャの東端、トルコに近いレスボス島の名前は、難民の状況に関心をもってここ数年の動きを見てきたひとにとっては、馴染みのあるものだ。出身国がどこであるかを問わず、欧州を目指して海(エーゲ海)を渡ろうとする難民・移民の集結地として、あまりに有名だからだ。有名とはいっても、難民がトルコ、ヨルダン、レバノンなどのアラブ世界、そしてギリシャのようなヨーロッパの「辺境」に多数犇めいている限りは、世界の主要メディアの関心はあまり惹かない。難民の群れが、「正統」ヨーロッパの域内に入り込んで初めて、欧米メディアは「難民問題」が重大な局面を迎えていると報道し始めるのだ。

 そのレスボス島にあるモリア難民キャンプで、9日火災が起こり、キャンプは全焼したのではないかとの報道がなされている。日本での報道は、いつものこととはいえ、驚くほどに少ない。2015年に設置されたこのキャンプは定員3,000人ほどのスペースだというが、その4倍の12,600人が「密」状態で暮らしていたという。うち400人は親を喪った子どもたちだ。現地で活動しているNGOによれば、(いつの段階かは不明だが)キャンプでは35人の新型コロナウイルス患者が出たために閉鎖されていたという。日ごろから、諍い・喧嘩・暴行事件が多発していたといい、火災も時々起きていたが、今回は「放火」が疑われていることが痛ましい。

 以上に記した年号や数字は、10日朝のNHK /BS「ワールド・ニュース」で放映されたZDF(第2ドイツテレビ)のニュースに基づくものだ。ほかの素材ともダブル・チェックしてみたが、大きな違いはない。ZDFのニュースで際立ったのは、今回の悲劇をEUの責任問題と結びつけて報道していた点だ。ドイツの内相や外相の発言を聞くと、ドイツはこのキャンプから、親のいない子どもたちを受け入れることはしてきたが、EU全体で取り組む態勢までは作ることができなかった。加盟国・ギリシャから、難民受け入れの協力・支援の要請があっても冷淡に無視してきたのが、総体としてのEUの在り方だった。ドイツ国内にも、一定の難民受け入れ姿勢を示すメルケル政府に対する排外主義政党・勢力からの厳しい批判があった。これらの態度が批判に曝されているという観点で難民キャンプの火災を捉える報道の在り方が、日本NHKの政治・社会・人権意識の低いそれと比較して、かなり意味深い「救い」と思えた。

 イスラム学者・内藤正典氏によると、難民の7割はアフガニスタン人、ほかにシリアなど17ヵ国から集まってきていた。このように、難民の出身国が明示されると、おのずと、ひとが難民とならざるを得なかった「因果」の関係が見えてくる。アフガニスタンの場合は、もちろん、2001年の「9・11」以後の一連の出来事である。米国中枢部で展開された「9・11」同時多発自爆攻撃に対して、米国が「反テロ戦争」なる国家テロの発動をもって応え、日本を含めて「先進」主要各国が多様な形でこの戦争に加担したことが、国外に流出せざるを得ない膨大なアフガニスタン難民を生み出したのだ。レスボス島のささやかなキャンプ場をすら失って、幾重もの意味で「難民化」した人びとの背景に、この「原因」を浮かび上がらせることのない報道や分析や解説は、虚しい。

 地中海経由の難民をテーマにした映画に『海は燃えている――イタリア最南端の小さな島』(ジャンフランコ・ロージ監督、イタリア、2016年/写真)があった。サブタイトルがいうように、イタリア最南端にあって、チュニジアやリビアに近い島・ランペドゥーサ島が、アフリカ北部からヨーロッパへの越境を目指す難民たちの集結地になっている現実を描いた、すぐれたドキュメンタリー映画だった。

 「国際政治」の中では見向きもされない小さな島――それは、時に、世界の偽りのない現実を浮かび上がらせる場となる。レスボス島も、今回、難民問題の重層性、「先進国」と「途上国」の間の矛盾、コロナによる差別と分断――など、今日的で世界に普遍的な問題の構造を、悲劇的な事件を通して明るみに出したのだと言える。

 


『世界』10月号(特集:攻撃する自衛隊)が9月8日に発売されました!

2020年09月10日 | 政治
『世界』10月号(特集:攻撃する自衛隊)が9月8日に発売されました!
https://kosugihara.exblog.jp/240571265/

東京の杉原浩司(武器取引反対ネットワーク:NAJAT)です。
[転送・転載歓迎/重複失礼]

今週後半、辞任目前の安倍首相が「敵基地攻撃能力」保有に向けた「談話」
を出そうとしている中、タイムリーな特集が組まれています。私も寄稿し、
集団的自衛権問題研究会(川崎哲代表)の「緊急提言」にも関わりました。

一人でも多くの皆さんにご一読いただき、ご感想やご批判などを寄せてい
ただきたいと思います。学習会のテキストなどにもご活用ください。よろ
しくお願いします。

<参考>
【私が原稿で紹介した方々(敬称略)】
勝股秀通、村野将、河野克俊、木下昌彦、櫻井よしこ、グレゴリー・カラーキー、
マーシャル・ビリングスリー、小野寺五典、長島昭久、神保謙、岩屋毅

◆こちらの学習会でも取り上げます!
「敵基地攻撃能力」保有の何が問題か
9月14日(月) 18時30分~21時
文京シビックセンター4階・シルバーセンターホール(後楽園駅・春日駅)
https://kosugihara.exblog.jp/240557632/

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◆『世界』2020年10月号(岩波書店)
https://www.iwanami.co.jp/book/b529414.html

特集:攻撃する自衛隊

憲法により私たちが政府に課している制約が、またも破られようとしている。
専守防衛の原則のもとこれまで封印されてきた、相手の領土内の施設(「敵
基地」)を攻撃する能力の保持を、政府は検討しはじめている。

いかなる理屈をつけようと、「撃たれる前に撃つ」ことは先制攻撃にほかならず、
相手の領土内を攻撃することは専守防衛に違背する。
なにも「座して死を待つ」ことを求めるのではない。
座していないで立ち上がり、外交を行なうべきだ。
いかに「敵」をつくらず東アジアを安定した地域にするかを議論すべきではないか。
 平和主義を食い破る〈軍事合理性〉という妖怪と対峙するために、緊急に特集する。 


【特集目次】
〈キホンから〉
イチからわかる敵基地攻撃Q&A
半田 滋(ジャーナリスト)

〈ステージの移行〉
陸上イージスの命運はなぜ尽きたのか
藤岡 惇(立命館大学名誉教授)

〈軍産複合体の擁護者たち〉
「敵基地攻撃能力」保有論を批判する
杉原浩司(NAJAT代表)

〈オルタナティブ〉
緊急提言 敵基地攻撃能力ではなく、北東アジアの軍縮協議を
集団的自衛権問題研究会

〈犠牲の論理に抗する〉
再び戦場の島とさせないために
伊波洋一(参議院議員)

〈軍拡ではなく〉
戦争を抑止できるものは何か
池内 了(総合研究大学院大学名誉教授)