習近平主席は国内政治は盤石のようである。9千万人の党員がいる共産党も習主席がまとめているようだ。習主席がまえの第17回共産党大会では中央委員は習派は1名しかいなくて、多くはまえの主席江沢民派といわれていた。10月18日からの第18回では7名の中央委員のうち半分は習主席の息の掛った人たちが選任されるだろうということで、習主席の国内体制は盤石のよう。
10月18日からの共産党大会を前に、5年間の成果を示す北京展覧館の展示を参観する習近平国家主席(9月25日、中国中央テレビの映像から)
対米関係の膠着だけではなく、周辺外交が特に深刻だった。北朝鮮は中国の言うことを聞かずに暴れ、少し前は蜜月だった対韓関係も地上配備型ミサイル迎撃システム(THAAD)問題で暗礁に乗り上げた。
7月のモンゴル大統領選では、「脱中国依存」を掲げた野党のバトトルガが当選した。チベット仏教の最高指導者、ダライ・ラマのモンゴル訪問で悪化した関係には修復の兆しもあったが、再び楽観を許さない情勢だ。インドとは国境でもめている。18年の東南アジア諸国連合(ASEAN)議長国であるシンガポールとは、南シナ海を含めた基本問題で距離が生じていた。
拍車をかけたのが台湾問題だ。総統の蔡英文は、独立志向の民進党で人気が高い頼清徳を行政院長(首相)に起用した。彼は「私は台湾独立を主張する政治家だ」と明言。党大会と北朝鮮問題で頭がいっぱいの習近平は不意を突かれた。
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