先端技術とその周辺

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二酸化炭素を石に変える実験、数年で実現可能!

2019年05月15日 08時39分14秒 | 日記

アイスランドで、二酸化炭素を石に変える実験が行われていると言うが、これが実用化されれば素晴らしい!

 

【5月14日 AFP】火山の多いアイスランドで、21世紀の錬金術師たちが気候変動を引き起こす二酸化炭素(CO2)を永久的に石に変えようと試みている。これは多孔質の玄武岩にCO2を注入し石化させて貯蔵する技術で、何千年もかかる自然界の工程を模倣しているが、技術の力により数年で石化可能だという。

 国連の「気候変動に関する政府間パネル」は、世界の平均気温の上昇を1.5度に抑える目標の達成に向けて、さまざまな二酸化炭素回収貯留方法を推進している。

 アイスランドのCO2石化プロジェクト「カーブフィクス(」には、同国の発電会社レイキャビク・エナジーやアイスランド大学の他、フランス国立科学研究センターと米コロンビア大学)の研究者や技術者が参加している。

 氷河と火山、間欠泉が多いアイスランドでは、エネルギー生産の少なくとも半分が地熱源に由来している。カーブフィクスに関わる研究者にとってこれはまさに大鉱脈で、世界最大級の地熱発電所ヘトリスヘイジ発電所が彼らの実験室となっている。

 アイスランド南西部にある火山、ヘインギットル山に位置するヘトリスヘイジ発電所は、溶岩が冷却されてできた玄武岩層の上に立ち、ほぼ無限に水を利用できる環境にある。30キロ離れた首都レイキャビクに電力と熱を供給するため、この発電所では火山の地下水をくみ上げ、6台のタービンを回している。

 プロジェクトでは、発電所から排出される蒸気に含まれるCO2を回収し、圧縮・液化させ水に溶かす。プロジェクト責任者のエッダ・シフ・アラドッティル氏は「基本的にCO2から炭酸水を作っているだけだ」と説明する。

 この炭酸水は送水管によって数キロ離れた、灰色のドームが並ぶ、月面のような景観をした地域に送られ、地下1000メートルの岩層に注入される。CO2溶解液が石の細孔を満たすと、ガスが玄武岩内のカルシウムやマグネシウム、鉄などと化学反応を起こし、凝固が始まる。

プロジェクトに参加する地質学者のサンドラ・オスク・スナイビョルンドッティル氏は、「試験注入では、注入したほぼすべてのCO2が2年以内に石化した」と語った。一度石化したCO2は、ほぼ永久的にその場に閉じ込められるという。

 アイスランド大学の地球化学者シグロウル・ギスラソン氏は「火山噴火が起きて石の温度が極度に上がれば、鉱物の一部が崩壊し、水に溶けだす可能性はある」と話す。だが、「炭素を貯留する方法としてこれが最も安全で安定している」と言う。

 この地域で最後に火山が噴火したのは、約1000年前までさかのぼる。

 カーブフィクス・プロジェクトによって、ヘトリスヘイジ発電所のCO2排出量は3分の1に削減された。1トン当たり約25ドル(約2700円)で、これまでに約1万2000トンのCO2を回収貯留した。一方、アイスランドの火山群は毎年100万~200万トンのCO2を吐き出している。

 この回収貯蓄法の欠点は大量の脱塩水を必要とすることで、CO2を1トン注入するために必要な脱塩水は約25トンに上る。アイスランドでは脱塩水は豊富だが、世界の多くの地域では希少だ。スナイビョルンドッティル氏は「これがアキレスけんだ」と話す。

 そのため現在、この方法を塩水に適応させる実験が行われている。


月はマグマのような熱源がないから冷えて縮むばかりという!

2019年05月15日 08時09分59秒 | 日記

月は、内部に地球のようなマグマが無いから、月は冷えて縮んで行くばかり!…NASA無人探査機撮影の画像で判明

月は縮んでいる…NASA無人探査機撮影の画像で判明
 

月のクレーター「氷の海」(上部の青線囲み部分)。米航空宇宙局(NASA)の無人月探査機「ルナー・リコナイサンス・オービター(LRO)」が撮影した多数の画像の合成より(2019年5月13日公表)。(c)AFP PHOTO / NASA/ HO

【5月14日 AFP】月は徐々に縮んでおり、その結果、月面に「しわ」ができたり、地震が起きたりしている──米航空宇宙局の無人月探査機「ルナー・リコナイサンス・オービター」が撮影した画像1万2000点以上を解析した調査結果が13日、発表された。判明したことによると、北極近くに位置するクレーター「氷の海(マレ・フリゴリス」は移動しており、亀裂が発生しているという。氷の海は多くの広大なクレーターの一つで、地質学的な観点から活動がないと長らく考えられてきた。

 地球とは異なり、月にはプレート運動がない。代わりに45億年前に誕生してから徐々に冷却していることで起きる地殻活動が存在する。これにより、まるでブドウがしなびてレーズンになるように月面に「しわ」が生じている。

 月の地殻はもろいため、内側で収縮が起こるとその力で表面が崩れる。すると、地層の一部が隣接する地層の上へと押し上げられる衝上断層という現象が起きる。その結果、過去数億年の間に月は50メートルほど「痩せた」のだという。

 1960年代から70年代にかけて月の地震活動について観測を始めたアポロ計画の宇宙飛行士たちは、月の地震の大部分が内側の深部で発生しており、月面近くで起こることは少ないことを突き止めた。

 英科学誌ネイチャー・ジオサイエンスに掲載された今回の調査結果では、アポロ計画で観測された震源の深さが浅い月震を調べ、それらとごく最近形成された月表面の地形との関係を解き明かした。

 論文の共著者で米メリーランド大学地質学助教のニコラス・シュメル氏は、「断層が今も活動している可能性はかなり高い」と指摘し、「地球以外の地殻活動を目の当たりにできることは滅多にないので、今も月の断層が月震を起こしているのかもしれないと考えることは非常に刺激的だ」と語った。(c)AFP


レアアースは高関税から除外、米国も中国依存

2019年05月15日 03時28分03秒 | 日記

米国は、中国製品の関税対象から希土類元素(レアアース)など重要な原料を除外すると再び決めた。コンピューターや軍用機器などに使われる中国の原料資源に米国が依存する姿を浮き彫りにした。

米通商代表部(USTR)は13日、約3000億ドル相当の中国製品に適用する可能性のある最大25%の追加関税について、対象品目リストを公表した。

6月17日にパブリックヒアリングを開くとし、医薬品やレアアースを対象に含めなかった。バッテリーなどで使われるアンチモンやヘリウム、天然黒鉛は対象外となった。

米国内で産出されないものの研究開発で用いるセシウムやルビジウムのほか、ガソリンや鉄鋼製造で使うとされるホタル石も関税を免れた。

コンサルト会社の幹部は「これらの原料は米産業、防衛に死活的に重要で、短期の代替調達先も存在せず、関税となれば中国より米国の最終使用者がより大きな困難に直面する」と指摘した。