そして、静かである。
このあたりは、林や野道で梨の果樹園や野菜畑ばかりで人家がまばらのせいもあって、選挙カーも入ってこない。
参院選は国政選挙で、全県一区であるからして、草深い吉天の居住地などに、大声上げて車を入れてこない。
仮に家に引きこもっていると、どこで選挙遣っているのか分からない状態である。
「静かなること、林の如く」それは風林火山だ。選挙参謀の「山本勘助」が、市街地から遠いところは、効率が悪いと省いたので、どの陣営も回ってこない。
静かで落ち着いた生活ができる事は、誠にもって結構である。
しかし「鶯嬢(からす?)」の声が聞かれないのは、少し寂しい。
仮にも一票を手にしている有権者がここにいるのに、無視されているようで悔しい。
選挙が終わっても、当選した先生方は社会の片隅まで眼が届かないことを物語っているようで、すでに不安である。
弱者を棄民扱いする政治が今後も続くのであろうか。否、そうでないことを祈るのみである。