明け方まで降っていた雨もやみ、晴れて暑い日になりました。
玄関先のコンクリートの上に毛虫が、動けなくなっています。
そのまわりに小さなアリたちが群がって黒山です。
毛虫の這いずった軌跡が銀色に描かれているところを見ると先ほどまで動いていたのでしょう。
そのうちに日が照り出し、沢山のアリに取りつかれ、攻撃に遭い、お腹の弱い部分を食い破られもう息絶えました。
アリは、毛虫のつくつくした茶色の毛によじ登るものや、噛み切った肉片を運ぶものと共同作業に、もくもくと精を出しています。
なんの抵抗も出来ずに、横たわった毛虫はアリの蟻酸にやられたのかもしれません。
思いがけなく大きな獲物にアリついたのは今日一日の収穫となりました。
今日の朝日新聞の天声人語に、啄木の歌。
〈小蟻どもあかき蚯蚓(みみず)のなきがらを日に二尺ほど曳きて日暮れぬ〉
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一瞬に蜥蜴のすがた陽に光る 吉天の迷句
一週間声をからして走り去る 選挙戦もあと一週間
小蟻どもの一票もまとまれば毛虫も倒すと知れ。