国際情勢の分析と予測

地政学・歴史・地理・経済などの切り口から国際情勢を分析・予測。シャンティ・フーラによる記事の引用・転載は禁止。

神風体験(KAMIKAZE EXPERIENCE)

2010年10月09日 | 米国
最初は空母進水の平和な風景である。しかし、すぐに真珠湾攻撃の映像に変わり、その後日本軍が太平洋諸島を占領し、更にその後米軍がそれらの島々を奪還する様が地図上に描かれていた。そして、スクリーンが真っ黒になりサイレンが鳴り響くと戦闘のシーンになった。最初は、空母の周囲に戦闘機が次々に墜落するシーンであった。恐らく撃墜された日本の戦闘機と思われる。その次に、神風攻撃の決定的なシーンがカラー画像で写った。空母に着艦するかのような低い角度・低い高度で空母に向かって一機の戦闘機が飛んでいる。戦闘機に向かって空母から嵐のような機銃掃射が行われ、空母に近づいた戦闘機は火を噴く。その火の固まりはそのまま空母の甲板に激突し、大爆発を起こしたのであった。その直後から、スクリーンは大爆発の火災の消火活動、犠牲者の写真などに切り替わった。更にもう一回、同様の神風攻撃のシーンが放映され、また消火活動や犠牲者のシーンに切り替わり、その後は犠牲者の棺のシーンや撃墜されてくるくる回りながら墜落していく日本軍の戦闘機のシーンになってショーは終わった。 私は神風攻撃を動画で見るのは初めてだったので非常に強い印象を受けた。特に、戦闘機突入のシーンはカラーであり、赤い火の玉が灰色の空母に激突する様は非常に臨場感があった。神風攻撃というのはこのようにして行われたのだ、ということを私はニューヨークで、神風攻撃を受けた空母の中で知ったのであった。私以外の観客は恐らく米国人であり、神風攻撃で死亡した米国軍人たちに衝撃を受けていたことだろう。しかし、その中で私一人は、見事に神風攻撃を成し遂げて多くの米国軍人の命を奪った日本軍パイロットに心の中で拍手したのであった。私が以前訪れた鹿児島県知覧町には神風特攻隊の記念館があり、神風攻撃機と同数の祠が入り口への道路にあってその冥福を祈っている。そして、記念館の入り口には、火に包まれて散華するパイロットの絵が描かれている。記念館内部には、パイロットたちの遺書が飾られており、私は涙なくしてそれを読むことができなかった。私はこの知覧町の記念館を訪れたときのことを思い起こした。そして、戦闘で死亡した日米両国の軍人たちの冥福を祈ったのであった。 . . . 本文を読む
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