国際情勢の分析と予測

地政学・歴史・地理・経済などの切り口から国際情勢を分析・予測。シャンティ・フーラによる記事の引用・転載は禁止。

北朝鮮を挑発する韓国の真意

2010年12月20日 | 韓国・北朝鮮
韓国は北朝鮮に対して軍事攻撃も辞さない強硬姿勢をとり続けている。韓国の意図は何だろうか?それを考えるのに重要なのは、未来の朝鮮半島国家建設に関して韓国が取りうる選択枝である。それは三つある。 二つ目は、先手必勝で、竹島問題で日本が韓国に王手をかけてくる前に北朝鮮を攻撃し占領・併合してしまうというものである。米国は中東の戦争で手一杯なので韓国軍が独力で実行する必要がある。北朝鮮が核攻撃で反撃するリスクはあるが、現状なら北朝鮮占領は可能と思われる。ただ、ここで問題になるのは、韓国と国境を接することになる中国の反応である。中国は日韓併合以後に日本の勢力が満州へ浸透した歴史を思い出し、韓国に厳しい対応を取ると思われる。中国と北朝鮮は軍事同盟関係にあり、韓国軍が北朝鮮領土に深く侵入した時点で人民解放軍が介入するのは朝鮮戦争の歴史から見ても明らかである。南北朝鮮の戦争は中韓戦争に移行してしまうのだ。 この場合、米国は死活的利益を有さない韓国への介入は回避し、韓国軍は独力で中国と戦うことを余儀なくされると思われる。果たしてどちらが強いかはわからないが、仮に韓国軍が優勢となった場合、中国は核兵器を韓国の大都市や軍事目標に打ち込んで反撃してくる可能性がある。事態は不透明だが、最終的にはソウル大都市圏や釜山などの主要都市が核兵器によって廃墟となり、北朝鮮の残存勢力が半島を統一することになるのではないかと私は予想している。ただし、米中両国の出方は不透明要因も多い。今回の韓国の北朝鮮挑発は、韓国が北朝鮮に侵攻した場合の米中両国の出方を見るためのアドバルーンではないかと想像している。結論を言おう。韓国は近未来に滅亡し、北朝鮮が半島を統一する。韓国支配階層の逃げ場として済州島が用意され、済州島国家は日本の衛星国として繁栄を維持できるだろう。韓国の滅亡が主に北朝鮮の通常兵器によって行われるのが一番目のシナリオ、中国の核兵器と人民解放軍によって行われるのが二番目のシナリオである。韓国国民にとっては一番目の方がまだマシだろう。ただ、二番目のシナリオは米中両国の出方次第では韓国が生き延びられる可能性もあるので、韓国政府はその可能性を探るために現在北朝鮮を挑発し、米中両国の反応を見ているのだと思われる。 . . . 本文を読む
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