国際情勢の分析と予測

地政学・歴史・地理・経済などの切り口から国際情勢を分析・予測。シャンティ・フーラによる記事の引用・転載は禁止。

二兎を追うものは一兎をも得ず

2010年12月28日 | 韓国・北朝鮮
韓国国土海洋省は日本が領有権を主張する竹島と北朝鮮が領有権を主張し先日砲撃した延坪島の両方を国家管理港とする、驚くべき発表を行った。領土問題で北朝鮮と日本の両方に同時に挑発を行ったのだ。自滅的な南北二正面作戦である。仮にこれが戦争に発展したならば、日韓戦争の為に在韓米軍は韓国で活動できなくなり、海上自衛隊によって韓国は貿易を封鎖されてしまう。そこに北朝鮮軍が攻め込めば韓国はひとたまりもなく敗北することだろう。もし仮に韓国が北朝鮮軍を押し返したとしても、今度は韓国による半島統一を許さない人民解放軍が韓国に押し寄せてくるのである。どう考えても韓国に勝ち目はない。韓国が賢明ならば、二正面作戦作戦は回避して日本を竹島問題で刺激することは今は避け、北朝鮮対策(それは北朝鮮と同盟関係にある中国への対策でもある)に専念する筈である。韓国はなぜこのような自滅的作戦を採るのだろうか?日韓両国は製造業の分野で激しく競合しており、経済的には敵対関係にある。また、韓国による半島統一を中国は容認できないと考えており、韓国は中国と軍事的に敵対関係にある。この冷徹な現実を韓国に忘れさせ、日本が領土問題で苦戦している隙につけ込むべきと油断させる効果は大きかったと思われる。また、領土問題で国民を煽ると日本の世論は一挙に強硬化することを確認することもできた。来るべき竹島を巡る日韓戦争では日本の世論は更に強硬なものとなるであろう。私が現在の韓国の行動から連想するのは、日本が第二次世界大戦でわざと米国に負けるために自滅的な東西二正面作戦をとったという歴史である。恐らく、韓国政府中枢には日本政府のエージェントが存在し、自分達が済州島国家に亡命することと引き替えに韓国を滅亡させようとしているのではないかと私は想像している。竹島と延坪島の両方を同時に国家管理港とするという発表は、日本のエージェントが韓国の政権を掌握したという宣言を意味するのではないかと私は妄想している。 . . . 本文を読む
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