国際情勢の分析と予測

地政学・歴史・地理・経済などの切り口から国際情勢を分析・予測。シャンティ・フーラによる記事の引用・転載は禁止。

釣り野伏せから反撃に転じた日本と三方から包囲された韓国

2011年08月11日 | 韓国・北朝鮮
韓国に対する釣り野伏せ戦術を採っていた日本が反撃に転じ、左右からの伏兵の出現で韓国は三方から包囲されてしまった。 第一の伏兵は米国である。韓国が国家の総力を挙げている竹島・日本海問題で、米国は日本海問題に関して明確に日本の立場を支持することを現地時間8月8日に公表した。韓国政府・民間人などの激しい抗議にも関わらず米国はその後も姿勢を変えていない。英国も同様の姿勢を示している。恐らく、国際金融資本に大きく依存し国家破綻の危機にある米英両国から日本に支援要請があり、日本は何らかの支援と引き替えに日本海問題での日本支持を取り付けたのだと私は想像している。 第二の伏兵は北朝鮮である。8月10日の昼と夜に北朝鮮は韓国に向けて砲撃を行った。これは、韓国包囲網に北朝鮮が参戦したことを示していると思われる。 そして、本隊である日本が竹島問題で、従来の弱腰の姿勢を改めて一挙に強い外交姿勢を取り始めた。竹島問題で国際司法裁判所への付託を韓国に提起検討していることが8月9に公表された。更に、菅直人首相は8月10日に、韓国国会が12日に「独島領土守護対策特別委員会」の全体会議を竹島で開くことを計画していることについて「極めて遺憾だ」と述べた。依然として外交レベルに留まっているが、日本は竹島問題で明らかに強硬姿勢に転じた。 これによって韓国は三方向から包囲されて窮地に陥っているのだが、韓国マスコミを見る限りその自覚が全くないようだ。キム・ウォヌン前議員は「米国の戦略が100年前には成功したが今は日本を得る代わりに全アジアを失うことになるだろう」と米国を批判しているが、そもそも米国が経済力の衰退で近未来に軍事力を大幅に縮小させることが確実である以上、米国はアジアから撤退して日本が米国の地位を引き継ぐのは明らかであり、米国に対する批判は何の影響力も持たない。竹島問題では中央日報はイスラエルのマサダを取り上げて精神論を主張しているが、米軍撤退後にアジアを指導する地位に就く日本との徹底対決を説くことが韓国の国益にどんな影響があるのかまでは考えが及ばないようだ。 . . . 本文を読む
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