計算気象予報士の「知のテーパ」

旧名の「こんなの解けるかーっ!?」から改名しました。

2008年度も間もなく終わり・・・。

2009年03月25日 | 何気ない?日常
 ブログの更新もちょっとサボっていたつもりが・・・ほぼ1ヶ月も空いてしまっていました。気がつけば2008年度も、もう間もなく終わります。

 2006年度、2007年度はひっそりと地味に静かに時が流れて行ったのに対して2008年度はこの流れが確実に変わり始めました。色々な外部の講座を受講し、異分野の知識についてのインプット(学び)の機会を多く得る事ができました。また、大学での研究プロジェクトも成功に終わる事ができました。肝心の気象分野においても悲願の「学会発表」のデビューを飾る事ができました。そしていよいよ、かつては考えた事もなかった学会誌「天気」への投稿・・・。

 実はその学会誌「天気」への投稿も、現在は「投稿中」の段階です。門前払いされること無く、その次の査読(審査)を受けて論文を改訂する(←これを何度か繰り返す)段階に進んでいます。

 返されるコメント等は、これまで経験してきた以上に本質的かつハイレベルな内容ですので、本文の改訂に際しても、参考文献やデータを一つ一つ確認しながら文章の言い回し等、細かい所にまで神経を尖らせている状況です。また、同じ数値シミュレーションに関する内容でも、気象系と工学系とでは使う用語や手法、ニュアンス(そういった諸々の文化)も微妙に?異なる所もあるように感じています。このギャップを理解しておく事もやはり重要ですので、勉強すべき事がまだまだあります。ここで気を抜くと、それこそ「不採用(=掲載されない)」になる可能性もあるので・・・まだ安心はできません。ただ、この様な形で第一線で活躍されている先生の御指導を受けられるというのはありがたい事です。

 新年度に入って早々の5月30日にはつくば市(←そういえば気象研究所の御膝下)での学会発表も控えています。この場での発表・討論を乗り切るためにも、現在の論文改訂はとても良い準備になっております。

 この他にも新しい気象情報コンテンツの企画立案・基礎研究・技術開発をスタートしております(←実はこれが一番重要!)。私は気象の研究も手掛けていますが、それも全ては気象情報の応用につなげるためです。気象庁の数値予報モデルや量的予報ガイダンスも近年益々グレードアップしています。これらの膨大な数値データ(解析及び予測)を、どのようにして様々な生活面や産業面等に応用していけるのか・・・。気象予報士の役割は本来このようなフィールドにあるため、気象それ自体に対する理解の他に応用すべきターゲットについての理解もまた必要になってきます

 しかし、これがなかなか難しい。まず(1)どのような現場にどのような潜在的なニーズがあるのかが見えにくいためです。もしそれがわかったとして(2)どのデータを、どのように解析・加工して、どのように役立てるかが難しいと言う事もあります。やはり、気象学や予報技術の研鑽もさることながら、その枠に留まることなく様々な分野にも目を向けて行く事が必要なのではないかと感じています。その中で、自分の核となる専門性に目覚め、また新たな視点から物事を見る事が出来るようになるかもしれません。

 私の場合は計算シミュレーション解析が専門分野になりますが、だからと言ってCFD(計算流体力学)に固執しているわけではありません(ちなみに大学での熱エネルギーの研究はCFDではありませんでした)。今はCFDと平行して、新しい計算シミュレーション解析についての検討も始めています。

 そして、事務所のホームページ(暫定版)の作成を担っております。近々公開できる・・・でしょう・・・多分(←かなりいい加減)。

 何はともあれ、春の訪れです。卒業、入学、進学、新たな門出花粉症、そして・・・そう!人事異動の季節です・・・。
コメント
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