この度、地域のタウン情報誌で読者に近い世代(20代後半~30代前半)の人の仕事を紹介するコーナーがあるらしく「気象予報士」をテーマにしたい、という相談が、ウチの社長宛にありました。そこはさすがに社長です。こちらに何の相談も無く勝手に了承したのでありました。
そんなことを知る由も無く、ある日の朝私が出社すると・・・見慣れない雑誌と資料が・・・「まあ、社長の置忘れだろう。いつもの事ながらしょうがないなあ・・・」と半ば呆れながらも、ご親切に社長の机に戻して置きました。
・・・しばらくして社長が出社してきて「あ、これ見といてくれや!お前へのプレゼント!」とまあのんきな事。だったら無造作に置くんじゃなくて「これ見ておけ」とメモの一つくらい置いといてくれないと・・・「いつもの置き忘れ」と間違えるでしょ!・・・と思いつつも、「何ですか、これ?」
「あ~、取材の依頼だよ。30歳前後の気象予報士を紹介してくれと言うから、ちょうど良いのがいる!ってワケだ。確かにオレは渡したからな!後は宜しく!!」・・・はぃ?あとは丸投げですか?(しばし呆然)
・・・というわけで取材を受けるかどうかも含めて丸投げを受けたわけですが、勝手に断るとあとが怖いので、仕方なく?取材を受けることにしました。
先方に連絡を取ると、しばらくして「取材依頼書」と「記入用紙」がFAXで送られてきました。取材依頼書にはどのようなことを取材するかが大まかに書いてありました。何と、写真撮影やインタビューもあり!仕事内容や日頃の心がけやら業務上の苦労話など・・・
当日のアドリブで対応することが不可能と思われたので(要するに、日頃の業務があまりにも高度に専門的なので専門用語を使わずに説明する事はできない、と言う事です)事前に、インタビューへの回答資料を作成して、勝手に送りつけてやりました(私ってなんて優しくて親切なんでしょう!)。
このインタビュー資料も、実はブログ「計算気象予報士が語るここだけの話」やメールマガジン「気象トレンド未来予報」の過去ログを基に作成し、A4版7ページに纏めました。ブログもメルマガもそれぞれ総量A4版で70ページ以上にもなるのでその中から面白い話題を抽出し、噛み砕いて解説するのは容易な事ではありません。しかしながら、全体像が見えるような資料にはなったかな。
先方からも「しっかりした資料をお送り頂き大変恐縮しております」との返答がありました。ちょうどその頃、社内でもこの資料を皆で見ながら「これは先方もかなり圧倒されてるよ!今頃、恐縮してるかもしれないね~!」と大いに盛り上がっておりました(越後屋、そちも悪よのぅ・・・いぇいぇ御代官様程では・・・)。
まあ、気象予報士の業務というと、どうしても華やかな「気象キャスター」位しか思いつかないと思われるので、少しでも予備知識をつけておいて欲しいという意図がありました。このような先入観を持ったまま取材に来られると、そのイメージを修正するだけでも一苦労なのです。
なぜなら私の専門分野は、このような一方的なイメージをドラスティックなまでにブッ壊してしまうわけですから。
取材当日、記者とカメラマンの二人連れで来社されました。さっそく、会議室で気象予報士の全体的な質疑応答が始まりました。ここで特に強調したのは「気象予報士の専門分野は多岐に渡る」と言う事です。
その後、大きな机の上一面に実況天気図や数値予報図をバーッと広げて、これらの天気図から読み取れる気象場の説明を行いました。つまり、どうやって予報を行うか?の説明のためです。この時点でそうとう圧倒されている様子。
で、これで終わるワケにはいきません。「このような天気図だけでは局地的な天気の動きを予報するのは不可能」と言い放ち、これらの天気図の基となる数値データを、弊社独自に分析した知見を組み合わせて局地的な予報を行う必要がある、とつなげる訳です。「この部分が気象情報会社の独自のノウハウとなるものです!」と言えば、先方は半ば呆然。この時点で既存のイメージは大きく崩壊した様子。
そしてお次は会議室からオフィスに場を移して、コンピューターシミュレーションを次々と見せていきます。「天気図から大気の全体像が浮かび上がるがそれを基に、その時の局地的な大気の動きを予測するために独自のシミュレーション技術が必要となる。私がやっていることは、局地予報の理論的研究なのだ」と力説。
続いて写真撮影。仕事の様子や研究に使う道具や資料の撮影ですが、資料のほとんどは、連立非線形偏微分方程式のオン・パレード!「こんな資料を一杯集めて研究されてるんですね」と感心する記者の言葉に、「あ、それは全て私が書いた資料です」(爆)。これでカメラマンの方も「ウッ!」と絶句。
気象予報士がいかに高度な技術をもとに独自の局地予報を出しているのかが大変よく理解して頂けたものと確信しています。ただ、あまりにも高度に専門的であるが故に、果たしてこれを記事に書くことができるのかどうか・・・・それが問題だなあ。
そんな私に向けられた最後の質問は「気象予報士とは一言で言うと何ですか」私はいつもの言葉で締めました。
「気象予報士とは局地気象のエキスパートです。」
そんなことを知る由も無く、ある日の朝私が出社すると・・・見慣れない雑誌と資料が・・・「まあ、社長の置忘れだろう。いつもの事ながらしょうがないなあ・・・」と半ば呆れながらも、ご親切に社長の机に戻して置きました。
・・・しばらくして社長が出社してきて「あ、これ見といてくれや!お前へのプレゼント!」とまあのんきな事。だったら無造作に置くんじゃなくて「これ見ておけ」とメモの一つくらい置いといてくれないと・・・「いつもの置き忘れ」と間違えるでしょ!・・・と思いつつも、「何ですか、これ?」
「あ~、取材の依頼だよ。30歳前後の気象予報士を紹介してくれと言うから、ちょうど良いのがいる!ってワケだ。確かにオレは渡したからな!後は宜しく!!」・・・はぃ?あとは丸投げですか?(しばし呆然)
・・・というわけで取材を受けるかどうかも含めて丸投げを受けたわけですが、勝手に断るとあとが怖いので、仕方なく?取材を受けることにしました。
先方に連絡を取ると、しばらくして「取材依頼書」と「記入用紙」がFAXで送られてきました。取材依頼書にはどのようなことを取材するかが大まかに書いてありました。何と、写真撮影やインタビューもあり!仕事内容や日頃の心がけやら業務上の苦労話など・・・
当日のアドリブで対応することが不可能と思われたので(要するに、日頃の業務があまりにも高度に専門的なので専門用語を使わずに説明する事はできない、と言う事です)事前に、インタビューへの回答資料を作成して、勝手に送りつけてやりました(私ってなんて優しくて親切なんでしょう!)。
このインタビュー資料も、実はブログ「計算気象予報士が語るここだけの話」やメールマガジン「気象トレンド未来予報」の過去ログを基に作成し、A4版7ページに纏めました。ブログもメルマガもそれぞれ総量A4版で70ページ以上にもなるのでその中から面白い話題を抽出し、噛み砕いて解説するのは容易な事ではありません。しかしながら、全体像が見えるような資料にはなったかな。
先方からも「しっかりした資料をお送り頂き大変恐縮しております」との返答がありました。ちょうどその頃、社内でもこの資料を皆で見ながら「これは先方もかなり圧倒されてるよ!今頃、恐縮してるかもしれないね~!」と大いに盛り上がっておりました(越後屋、そちも悪よのぅ・・・いぇいぇ御代官様程では・・・)。
まあ、気象予報士の業務というと、どうしても華やかな「気象キャスター」位しか思いつかないと思われるので、少しでも予備知識をつけておいて欲しいという意図がありました。このような先入観を持ったまま取材に来られると、そのイメージを修正するだけでも一苦労なのです。
なぜなら私の専門分野は、このような一方的なイメージをドラスティックなまでにブッ壊してしまうわけですから。
取材当日、記者とカメラマンの二人連れで来社されました。さっそく、会議室で気象予報士の全体的な質疑応答が始まりました。ここで特に強調したのは「気象予報士の専門分野は多岐に渡る」と言う事です。
その後、大きな机の上一面に実況天気図や数値予報図をバーッと広げて、これらの天気図から読み取れる気象場の説明を行いました。つまり、どうやって予報を行うか?の説明のためです。この時点でそうとう圧倒されている様子。
で、これで終わるワケにはいきません。「このような天気図だけでは局地的な天気の動きを予報するのは不可能」と言い放ち、これらの天気図の基となる数値データを、弊社独自に分析した知見を組み合わせて局地的な予報を行う必要がある、とつなげる訳です。「この部分が気象情報会社の独自のノウハウとなるものです!」と言えば、先方は半ば呆然。この時点で既存のイメージは大きく崩壊した様子。
そしてお次は会議室からオフィスに場を移して、コンピューターシミュレーションを次々と見せていきます。「天気図から大気の全体像が浮かび上がるがそれを基に、その時の局地的な大気の動きを予測するために独自のシミュレーション技術が必要となる。私がやっていることは、局地予報の理論的研究なのだ」と力説。
続いて写真撮影。仕事の様子や研究に使う道具や資料の撮影ですが、資料のほとんどは、連立非線形偏微分方程式のオン・パレード!「こんな資料を一杯集めて研究されてるんですね」と感心する記者の言葉に、「あ、それは全て私が書いた資料です」(爆)。これでカメラマンの方も「ウッ!」と絶句。
気象予報士がいかに高度な技術をもとに独自の局地予報を出しているのかが大変よく理解して頂けたものと確信しています。ただ、あまりにも高度に専門的であるが故に、果たしてこれを記事に書くことができるのかどうか・・・・それが問題だなあ。
そんな私に向けられた最後の質問は「気象予報士とは一言で言うと何ですか」私はいつもの言葉で締めました。
「気象予報士とは局地気象のエキスパートです。」