◎火の神ウルカヌスとヘルメス
(2008-05-24)
ノストラダムスの大予言関連本は、1999年7月が過ぎてからは、ぱったり出版されることがなくなった。不安を興味本意に煽っただけでは何も解決しなかったのだ。
ノストラダムスの大予言は、アカシックレコードに映じた様を4行詩に著したものだと思う。だから、正確に解読するためには、自分が自ら過去未来何千年のアカシックレコードを一旦見てみる必要があるのではないか。
つまりその見え方は、出口王仁三郎の云うように「過去、現在、未来が一度に鏡にかけたごとく見ゆるものであって、あたかも過去、現在、未来の区別なきが如くにして、しかもその区別が歴然推断され得る」なので、この状態で初めて4行詩が何のことを言っているのか確定できるものだと思う。
『日の国はメルキュールによってエクリプスを隠す
第二の空にしか置かれない
火と金属の神(ヴュルカン)により エルメスは祈らされる
日の国は純粋なきらめきとブロンドを見るだろう。
(諸世紀四巻29)』(大予言・日本編/五島勉/祥伝社から引用)
メルキュールを冥想技法と見れば、日本は伝承された冥想技法によりエクリプスである終末の大峠を乗り越えていくだろう。またその大峠=カタストロフィの間は、第二の空に置かれるだろうということか。
終末のメイン・シナリオであるハルマゲドンの戦の行なわれる空を第一の空とすると、第二の空にしか置かれないとは、日本はヘルメスの祈り以後は、しばし戦場にはならないだろうということだろうか。日本は、第二次世界大戦後の六十年間は戦場になっていない。
メルキュールは、メルクリウスのことであって、ヘルメスのこと。火と金属の神は、戦争の神であるマースであるが、マース(ウルカヌス=ヴュルカン)である戦争の惨禍を目の当たりにして、ヘルメスが日本を第二の空に置く祈りを強いられる。
さてエルメスはヘルメスのことだが、ヘルメスの祈る姿をノストラダムスは「純粋なきらめきとブロンド」と見たと考えるのが素直だろう。そこでノストラダムスの見た「純粋なきらめきとブロンド」は大弥勒のことと思い当たる。
火の神ウルカヌスは、炉に向かう錬金術師としても錬金術書では表現されるが、この詩のウルカヌスがヘルメスを観請したというくだりが、どうもハイレベルのご神業というべきものではないかと思われ、この詩の最大の眼目のように思う。