◎命の川を一人で渡る
ベラ・コチェフスカは、生後まもなく親に捨てられ孤児院で育った。最初からネガティブな生い立ちを選んで生まれてきたわけである。12歳の時にトラックにはねられ臨死状態になった。2か月間昏睡状態が続いたが生還した。
ベラは、その時白髪を肩まで伸ばした赤いマントの長身の男性に出会い、「命の川を一人で渡りなさい」と言われた。命の川はごうごうと炎が燃え盛り、炎の中で666という数字と999という数字が燃えていた。
ベラは髪の毛のように細い糸の上を歩いて渡り切った。
その後、亡くなった父に出会い、天使に導かれて戻ってきた。
死の側から生の側に戻ってきたわけだが、たいていの人は三途の川を渡った程度の記憶しかなくほとんど無意識である。
これに対しベラは、髪の毛のように細い糸の上を渡り、炎の中で666という数字と999という数字が燃えているのを目撃し、その分意識清明である。
ただしチベット死者の書のような8段階の死のプロセスを見るほどの精密さではない。
9とは数の終極、尽すという意味で、完全無欠。999は、その意味が三重に強化される。
逆に大本神諭では、「九百九十九人と一人との辛棒」というように、悪人九百九十九人と善人一人のこの世という表現で多用される。999は未悟のサイド。
印象としては、999は有・現象の側で、666は無・神(ニルヴァーナ)の側。