◎ジェイド・タブレット-02-05
◎三歳の全能感と神の喪失の始まり
さて、3歳は、自分で歩けるようになり、社会性が芽吹き意識も発達し始める頃。育てた親にとっては、最もかわいい時期だが、その頃死なせるとインパクトも大きい。黒人掃除婦はこれによって大悟した。
以上3話は、三歳児が早世するか、彼自身がネガティブな人生をスタートするという話であって、プロットとしては一律ではないものの無慈悲な運命という点では変わりない。肝心な点は、三歳を生き延びた場合、苛酷な環境だろうがそうでなかろうが、その年齢付近で神を喪失したということ。
3歳とは、神を生きていた実感を残していた頃だが、そこから一旦神を喪失し、再び神を生きることを目指す探求の旅が始まる。
有名覚者の場合、三歳かどうかは別にして、両親早逝の厳しい環境で育った例が多いのは、彼ら自身が早期に理不尽、不条理を人生の早い段階から自覚するルートを選んできたということは否定できない。