この春、娘は東京に転勤になった。
と同時に、昇進した。
今流行りの女性管理職だ。
娘の出世は嬉しい。
けれど、私たちは、喜んだと同時にため息をついた。
「これで、結婚はほぼないだろうな~」、夫の一言に私もつい頷いてしまう。
まあしかし、管理職にならなくても結婚しない可能性もあるしね。
幸運に感謝して、素直に祝ってあげたい。
「お祝いに何が欲しい?」と聞くと、やはり光るものが欲しいらしい。
7月に東京へ行ったとき、あちこち見て歩いたけれど、私たちの予算では大したものは買えない。
娘は、「大したものじゃなくていいよ」、と言うけれど、やはり節目だもの、それなりのものを贈ってあげたい。
それで、苦肉の策、私の一粒ダイヤのネックレスをリフォームすることにした。
娘の希望で、プラチナ台から18K台に替え、6本爪からぐるりと18Kの枠で囲んだデザインにする。
もともとネックレスなので、石はさほど高級ではない。
でも、0.5カラットあるから、やや大き目ということで、それなりの値打ちはあると思う。
18Kのベネチアンチェーンを別に用意して、リフォームは東急でお願いした。
そのネックレスは、一か月ほどして出来上がった。
用意した1mmのチェーンは、いかにも頑丈な感じで、少し太すぎたかもしれない。
0.8くらいにすればよかったかな。
でも、お店の方が、「ダイヤが大きめなのでちょうどいいですよ」と、言ってくださった。
そうよね、若いうちなら細めのチェーンが可愛いけれど、アラフォーともなればしっかりしたチェーンがいいわよね。
10日に帰省した娘は、喜んでそれをつけて、お友達に会いに行った。
11日が彼女の誕生日でもあり、タイミングもバッチリだった。
今回の帰省でも、彼女が家でする食事は朝食だけ。
昼も夜も、あっちのお友達、こっちのお友達と、誕生日のお祝いをしてもらって大忙しだ。
親としては寂しい気もするけれど、本人にとっては幸せなことだと思う。
次に私たちが、何かを祝って娘に贈り物をするのはいつだろう?