珊瑚の時々お絵かき日記

夫と二人暮らし、コロナ自粛するうちに気がついたら中国ドラマのファンになっていました。

杖をつく人

2015年10月03日 | 日々のこと

 晩御飯は鍋にしようと思ったら、白菜がない。

仕方がない買いに行こうと玄関を出たら、ご近所さんが通りかかった。

彼女と会うのはしばらくぶりだ。

杖をついているので、「あら、足悪かった?」ときくと、

「そうなの、膝がね~、もうこっちは人工関節が入ってるの~」と

左足の黒いズボンの裾をまくり上げて、膝の手術痕を見せてくれた。

一応天下の往来だったけれど、彼女も私も、そういうことが平気なお年頃だ。

昨年したという手術痕は、まだ赤味が強くて痛々しい。

来年の春には右膝も手術するのだそうだ。

 特に膝を酷使したわけでもなく、自然に関節の軟骨がすり減った結果だという。

人間の場合も経年劣化って言うのかしら?

その人は、私より1歳しか年上じゃないし、太ってもいない。

ついこの間まで元気に歩いていたような気がするのに。

 

お互い同じ場所に長く住んでいると、相手の溌剌とした若い姿を憶えている分、

老いの証拠を見た時の、こちらのショックも大きい。

どうしても、明日は我が身と考えてしまう。

 来年の手術も上手くいって、杖なしで颯爽と歩く彼女の姿が見たい。

それもまた、明日は我が身の一部だと思う。