前回、「有吉&マツコの怒り新党」での、「不運な人からもらったパワーストーン」
を見ていて思い出した。
まだ娘が小学校低学年だったころ、Kさんというママ友と親しくしていた。
今日は我が家、明日は彼女の家という感じで、毎日のように行き来していた。
そのころの話だけれど、
Kさんのお母さんが素敵な真珠の指輪を持っていた
お気に入りの様で、Kさんはお母さんが指にはめているのをよく見ていた。
それが、いつの間にかお母さんがその指輪をしなくなったことに気がついた。
どうしたのか聞くと、お母さん。
「あれをしていると、いつも何か悪いことが起きるんだよね。
だから、最近はしないようにしているの」
そこで、Kさん、「それなら私に頂戴」とすかさずおねだりしてみた。
ところが、お母さん、
「ダメ、あんたにだけは上げられない、あんな縁起の悪い指輪、
ほんとうに悪いことばかり起こるんだから」
そこまで言われては諦めるしかない。
数か月後、思い出して聞いた。
「あの指輪どうしたの?」
「○○ちゃんに上げた」
え?
○○ちゃんというのは、kさんのいとこ、お母さんの姪だ。
びっくり仰天、
「え、あの指輪って、すると悪いことが起きるんでしょ?」
「だって、自分では持っていたくないけど、捨てちゃうのは勿体ないじゃない。
何も言わずにあげたから、○○ちゃん、すごく喜んでた」
涼しい顔で答えたそうな。
「ねえ、ひどいでしょ~、わが母ながら呆れたわ」
kさん、本気で怒っている。
「あ、そ、そうね~ひどいね」と私。
でも、おかしい。
笑わずにはいられない。
特に、勿体ないからってところが。
悪運を呼ぶ指輪、自分で持っていたくない。でも捨てるのは惜しい。
誰かにあげてしまおう。
だけど、高価なものだから赤の他人にあげるのは悔しい。
でも娘にはやれない。悪運がついたら困る。
そこで、姪を人身御供に・・・
げに恐ろしきは母のエゴ。
初めは、クククと笑っていたのだけれど、kさんも笑い出して、二人で大笑いになった。
その後、いとこの女性を不幸が襲ったという話は聞かなかった。
子供たちが高学年になったころ、Kさんがいち早く就職して、お付き合いがなくなったので、
更にその後のことはわからない。
でも、その頃には悪運ももう時効だったのではないかしら。
ところで、これがお父さんならどうだろう。
そもそも真珠の指輪は持っていないだろうけれど、時計とかタイピンなら。
誰にもあげず、迷わず捨てるんじゃないかな。
勿体ないから誰かにあげる、というのは女ならでは、という気がする。
誰かが、実の娘がいるにも関わらず、高価な指輪を上げると言ったら、
何かあると、警戒しなくちゃね。
でも、高価なものなら貰うかな~~