珊瑚の時々お絵かき日記

夫と二人暮らし、コロナ自粛するうちに気がついたら中国ドラマのファンになっていました。

新人さんはドヤ顔だけど・・・

2016年04月04日 | 日々のこと

最近、ダンスの私たちのクラスに新人さんがはいった。

年配の男性だ。

真っ黒に染めた髪、

花柄の襟の付いたベージュのベストとパンツのコンビネーション。

ただものではない。

試しに先生と踊ってみると、格好もさまになっていて、自分のダンスが出来上がっている。

ところが、その出来上がったダンスが、微妙に誰とも合わない。 

それもそのはず、若いころに2,3年習って、その後は何十年も自己流で踊ってきたのだそうだ。

それもススキノで。

そりゃあ、ススキノのきれいなおねえさまなら、どんなダンスだって、

「まあお上手ね」と持ちあげて合わせてくれるでしょう。

年とともにススキノへは足も遠のき、

近場のダンスパーティーやらダンスホールでデビューしてみたら、

相手と合わない踊れない、こんなはずじゃなかった。

遂に、「あなた、ダンススクールに行ってらっしゃい」と言われてしまったそうな。

ススキノのお姉さまと違って、ダンス好きのおばちゃまは厳しいのよ。

 

そんなわけで、もう一度出直す決心で来たのだそうだ。

レッスン途中のコーヒータイムで、そんなことを面白おかしくお話してくださった。

それが途切れたところで、一息置いて、

「僕ね、今年80歳なんですよ」 

うう~む、ドヤ顔に見えるのは気のせいじゃないわね。

「えええ~~スゴーイ、80歳でー!」

称賛の反応を期待しているのがありありだ。

でも、彼の期待に反して、みんな、ああそうですか、とスルー。

だって、80歳なんて、ここじゃ珍しくも何ともないのよ。

70代80代が主流なんだから。

私たちは週に二つのクラスに参加しているけれど、

もう一つのクラスには85歳の男性がいる。

違う曜日のクラスなのでお会いしたことはないが、

このスクールの最高齢は、89歳の男性だそうだ。

女性も同様で、60代の私なんか、

「珊瑚さんは若手なんだから頑張ってね」と発破をかけられているのよ。

私より若い人といえば、60歳の女性で、彼女が全体の最年少だ。

デイサービスの話ではございませんよ(笑)

 

「○○さん、ここじゃ80歳なんてゴロゴロしてるよ」

先生のとどめの一言で、

新人さんのドヤ顔は、あえなく崩壊したのだった。