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世界一太った男の結婚式

2011-11-18 | アメリカ

世界一太っている花婿、マヌエル君です。

アメリカと言う国はご存じのように人口に対して肥満の割合が世界一高い国です。
なんでも、31パーセント、つまり10人いれば3人はデブ、という数字があります。
その肥満率も南部ほど高く、堂々の肥満率一位の州はミシシッピ。
とはいえ、州ごとに大差は無く、ほとんどの州が肥満率20%を超えており、
唯一10%台の州はコロラドの18・4%のみ。
何故コロラド州だけが肥満率が低いのかは謎です。

 

カリフォルニアの肥満率は20パーセントくらいですから、全米でも低い方かもしれません。
健康やダイエットに気を使う人は日本人以上に熱心にエクササイズをします。
しかし、気を使わない人は本当に気を使わないので、
夕ご飯にピザ一枚とコーラ、今日はポテト食べたから野菜の摂取はOK、食後にアイスクリーム1パイント、
などという生活を積極的にやってしまった結果、

こんな風になってしまうわけです。
しかし、アメリカに滞在したことのある人はご存じでしょうが、
この程度の肥満した人など、振り向けば必ずその辺に一人はいるレベル。
当然多少太っているくらいではそれをネタにテレビ番組なんかに出してもらえません。
(本人が出たいかどうかは別として)
 
せめてこのレベルでないと。
このおばちゃんは太って歩けなくなったため、医者の診察を受け、少しずつでもダイエットしていくと誓わされました。
毎日医師の厳しい監視下にあったのですが、ある日体重が増えているのを問い詰められ、
隠し飲んでいたコーラを見つけられて激怒されます。

「私は杖をふるって怠け者をスマートにできる魔法使いじゃないんだ!」


思わずキレるドイツ系らしい医者。
しかしおとなしく医者の言うことを聴くような人ならそもそもここまで太らなかったのではないかと。
ちなみに右画像はおばあちゃんを心配する美人の孫。
おばあちゃんの若い時に似ているっていうんですが・・・。


冒頭写真のマニエル君は、アメリカ人ではありません。
隣の国、世界の肥満率堂々2位の国、メキシコの青年です。
アメリカ人ですら驚くその太りぶりは・・・・。

一体全体覆われた部分は構造的にどうなっているのか、と思わず画面を凝視してしまいます。
マニエル君は独身の若い男性なのですが、太り過ぎて歩くことができません。
人生のほとんどをいつの間にかベッドの上で過ごすようになってしまいました。

しかし捨てる神あれば拾う神あり(ちょっと違うかな)。
そんなマニエル君に恋人ができ、結婚することになりました。
彼は太っていますが、全くそれとは関係なく人柄のよい、皆に愛される好青年なのです。

 

おばさんと弟。弟には勉強を教えてあげています。
彼と接する人は全てのことを彼のベッドの上で行いますから、この弟もベッドで一緒に勉強。
おばさんと言う人も十分肥満していますが、それでも甥とはレベル違い。

 
そしてこちらが花嫁さん。
十分この方も肥満していますが、彼に比べれば超スレンダー。
(少し大竹しのぶに似ていると思ってしまった)
今日はウェディングドレスを選びに来たのですが、一番見せたい花婿はここには来られません。
この花嫁を始め、おばさん、友人が彼の温厚な性格と愛される人柄について熱く語ります。
いわく「彼はファッテスト・チャーミング・マンだよ!」

ところがそんなある日、マヌエルとその一族にとって悲しいことが起こります。
やはり太り過ぎてベッドに寝たきりだった親戚の男性が(←)亡くなったのです。
なんか、そういう家系なんでしょうかねえ・・。
 

しかも、その発作の際、ドアからその身体が運び出せないので
家を壊してそこから病院に搬送したのですが、壁を破っている間に彼は死んでしまったという・・・・。

うっ・・・・・・・。


このことから将来に不安を感じたはずの新郎新婦、マジでなんとかしたほうがいいと思うのですが、
何故か彼らは一向に「じゃ何とかしてダイエットしなくては」という思考にならないのです。
結婚式前日インタビューされた花嫁が
「どんな夫婦生活になるかって?うふふ、それは内緒」
って、そんなこと言ってる場合じゃない気がするんですが。

マヌエル君がこんな状態なのに子供ができて奥さんが働けなくなったらどうやって食べていくのかとか、
そもそもこんな状態の人が長生きできるわけがないとか、
旅行に行ったりレストランに行ったりという普通のことですら彼と一緒に楽しむことはできない、
などということをどう考えるのかとか。

傍が心配することではないのかもしれませんし、彼らのうちでは全て解決済みなのかもしれませんが。

二人は独身時代最後の夜、ロマンチックな音楽をかけてダンスをします。
もちろん新郎は動けませんからベッドの上で、上半身だけ寄せ合って・・・。

うっ・・・。




さて、いよいよ結婚式当日。
やっぱりマヌエルも外に出るために家を壊します。
そしてクレーンでベッドごとトラックに乗せられ結婚式場に向かいます。
この画像ですが、ベッドの隅に見えてるのって、もしかしてマヌエル君の足ですよね?
一体全体どういう構造の(略)


列席の人たちと歓談する花嫁。
しかし、ほとんどの時間を花嫁は一人で、招待客の間を廻ってすごします。
なぜなら花婿は動けないので(略)

結婚式終了後、また搬送されていく花婿。
もうトラックで生活しちゃえば?と思ったのはわたしだけでしょうか。


「世界一太ったチャーミングな男」マヌエル君。
確かにいい笑顔の男性ですよね。
痩せたらトム・クルーズにならないかしら。


冒頭書き忘れました。
アメリカで31パーセントとされる肥満率ですが、日本は対象国中最低水準の3パーセント。
つまり日本では100人に3人しか世界レベルの肥満はいない、ということです。
ちょっと太りすぎとか、メタボとか気にしている方たちの大半は世界レベルでは何の問題もない、ということです。


ていうか、これいったいどういう基準よ。