ネイビーブルーに恋をして

バーキン片手に靖國神社

平成26年度富士総合火力演習~装備展示(準備編)

2014-09-06 | 自衛隊

総火演、前段演習、後段演習と全演習が終了しました。
何度も来ていて帰りの混雑を避けたい人は、ここでさっさと
出口に向かいます。

わたしは大抵の装備はなんだかんだで近くで見ているのですが、
今年は初めてなのでフィールドに立ってみたいと思い、
取りあえず装備展示の過程を見守ることにしました。



終わったとたん、皆お片づけ開始。
シート席は文字通りシートが敷いてあるのですが、
そこにそのまま座る人はあまりいません。
日本人の習性で、ちゃんとシートの上にさらに持参のシートを広げます。



ところでわたしは初めてなのでこんなことにも驚いてしまったのですが、
シート席には本当に土の上にシートが敷いてあるんです!
たとえば何も持たずに来たとしても、国民を地べたに体育座り、
などということは自衛隊の沽券にかけても絶対にさせない!

というわけで、なんと全面にわたって敷き詰められたシートも迷彩柄。
このとてつもない大きさのシートをぴったりと敷くこともまた

自衛隊という機動組織ならではの技といえましょう。



この日は「関係者」即ち自衛隊の家族、隊員の招待枠(わたしもね)、

あるいは防衛協会や国防協会、関係各社、報道、
そして地本の招待客などが観覧しました。

予行演習と本番の違いは政府から誰が来るかくらいで
内容においてはほとんど同じだそうです。



終わったとたん皆立ち上がって移動を始めるので、

2列目でのんびりと座っていたわたしの回りにはほとんど
座っている人がいなくなり、大変居心地が悪かったです。

画面右手の女性はなんとこの状況で座ってお弁当を食べていますが、
ただでさえ土ぼこりが舞い、回りの人たちはシートの上を
土足で普通に歩き回っているこの劣悪な環境下でよく・・・。
ある方の知り合いの海上自衛官が

「砂入りのご飯がいやで」

陸自はパス、と言ったという話もありましたが、
・・・これ、陸自の想定中の食事より砂入ってませんか?

わたしたちはこの日の食料問題については、ホテルの近くのコンビニで
TOが適当に買ってきたものを、前段と後段演習の間に口に放り込みました。
わたしは朝7時から2時まで一切席を離れませんでしたが、
途中でTOが焼きそばを屋台で買ってきたので一口貰ったり。
どちらにしてもこの日は栄養やらバランスやら味は不問です。



このとき遠目にウケた一人の少年のTシャツ。
これ、「不当判決」バージョンも欲しいなあ。


当シリーズは、今年行き損なったけど来年ぜひ、と思っておられる方に、
ちょっとしたアドバイスも織り込んでお届けしているわけですが、
一番大切なのは「陽射し対策」そして「水」です。
水は重かったのですが多めに買っておいて良かったと思いました。

水を含ませて冷感を得るタオルは、仕事のためにスーツで来て、
勿論帽子も持っていないTOがずっと頭から被っていて、
彼が途中で現場を去ったときにはそれはすでにカラカラでしたが、
ペットボトルの水でもう一度再生することができたからです。




さて、ここで突然ですが、自衛隊みやげのご報告。




これは、今回のお土産ではありません。
夏前に朝霞駐屯地を訪問したときにショップで買いました。

わざわざネタのために買ったのに←
ブログでアップするのをすっかり忘れていたのです。


この缶詰はわたしが時々自衛隊の売店で買って来る

「パンの缶詰」

少し前に萌え絵の自衛隊3人娘のバージョンについて
ここでご紹介したことがありますが、なんと時代はここまで来た!

自衛官3兄弟!

長男 陸人!
次男 海人!
三男 空人!

いやーそう来たか。萌えオタじゃなくて腐女子狙い?
製作元のヨコエのHPを見ても何の説明もないのですが、



照れ屋で無口だけどいざとなると優しく頼もしい長男!(陸自)


クールで知性派、ロマンチストの一面もある次男!(海自)

やんちゃで甘えっ子、茶目っ気があって天真爛漫な三男!(空自)


みたいなサイドストーリーまで見えてきそうです。
彼らのバックにはうっすらと日の丸まで仕込んであり、
腐女子狂喜、みたいな?

ちなみに次男の海人さんは現在一尉、徽章は航空にも見えますが、
眼鏡着用であることからわたしは航空医官徽章であると断定します。
つまり防衛医大卒です。
三男の空人くんは、航空操縦徽章をつけているのでパイロットですね。
長男の陸人さんは困ったことに階級章も部隊章も徽章も付けておりません。
こんな顔をしてレンジャー徽章かなんか付けていたらびびりますが、
(でも実際にこういう優男タイプがいるからなあ)
何しろ何のマークもないので、陸人さんは自衛隊に入れなかったため、
中田商店で制服を買って陸自のコスプレをしているだけと決定。 


あと、空自の空人くんは、ブルーのフライトスーツとかのほうが
いいのではないかと個人的に思います。
さらに細かいこと突っ込むようだけど、海自士官の夏の制服の場合
靴は黒じゃなくて白、これ大事。
 

ついでに個人的にわたしは次男が好みですかね(〃'∇'〃)ゝ 



さて、自衛隊3兄弟の話をしている間にも、フィールドではまず
ヘリコプターが所定位置に降りて順次展示の用意を行います。



その間、もう一度、今度は東京音楽隊と富士学校音楽隊が合同で
最後の演奏を行いました。

最後とあって思いっきり楽しく、今大流行の「フローズン」の挿入歌
「Let It Go」、なぜかキャンディーズの「年下の男の子」(なんで?)
などポップな(ポップすぎる?)曲が演奏されました。

それはともかく自衛隊のPAらしく、真面目に

「キャンディーズは昭和何年に結成された女の子3人グループで
メンバーはランちゃんスーちゃんミキちゃん以下略」

とか、

「普通の女の子になりたいといって解散し以下略」

などとアナウンスしていたのがなんかシュールでした。



その間も、ヘリが順番に離陸してきます。

つづいてはSH−60JA。
最近わたしの中で評価の高い他用途ヘリコプターです。

固定武装も、全くされなかったというわけではなく、

ドアガンを固定した部隊「ドアガン飛竜」(←)という部隊が
第1ヘリコプター団に2008年には登場しています。

うーん・・・見てみたい、ドアガン飛竜とやら。



ちょっとこれ見て下さいよ。
雷蔵さんの昨日のコメント

「ヘリのパイロットは着地するところが全く見えない」

というのを実証する画像です。

隊員が着地地点を確認するために身を乗り出しています。
太ももから上全部窓から出しているわけですが、
落ちたりしないのかなあ・・・ヘルメットで頭も重くなってそうだし。

因みに冒頭の写真は、ロクマルとコブラのローターがちょうど
並行になるときを狙って撮ってみました。
偶然じゃありません。




おつぎは愛しのOH−1ニンジャ。

この日も宙返りするようなバック転しないような、
挙動不審な態度であいかわらず人々の注目を集めていました。




偵察機、というより正式な分類としては「観測ヘリコプター」というそうです。
そういえばこの日の想定中、後段演習で確か

「無人機も出動し」

と聞こえたような気がするのですが、実際には見ませんでした。

自衛隊の運用する武装ヘリには、将来的にこのOH−1が改修される予定、
とどこかで見たことがあります。
かなり前の情報でしたが、今はどうなっているのでしょうか。

エンジン機能を向上させたニンジャに武装させたら、それこそ
スーパーコブラ並みのパフォーマンスを持つ、という話でしたが・・。




うっすーい機体は一瞬ニンジャと間違えそうですが、
いかつい武器をいっぱい抱え込んでいるのがこちら。

AH−1Sコブラ

ニンジャはご存知川崎重工業製。
コブラはベル・エアクラフト。
創始者のローレンス・ベルはヘリコプターの開発者といっても
差し支えない(早熟の天才ヒラーJr.は彼のライバル)人物です。

現在はベル・ヘリコプターであるこの会社ですが、「エアクラフト」時代、
P−39エアコブラ、P−63キングコブラを生産していました。
ヘリにコブラを踏襲したのもこれらの戦闘機へのオマージュであったと考えられます。


ところで自衛隊では去年くらいまでは痛車ならぬ痛機塗装をして

「萌えコブラ」「痛コブラ」

などが各地の基地祭などに出現しました。
自衛官たちが渾身のペイントをほどこし、世間はおおいに湧いたのですが、
そのあまりの完成度の高さが仇となり、ついにお上(自衛隊のね)から
禁止令が出されたため、痛ヘリペイントはもう見ることはできないそうです。



このアパッチが次々に人を殺して行く様子をライブリークで見つけ、
それに比べてあまりに平和な日本の現状を鑑み、

「武器に萌えることができるのは平和の証拠」

などと嘯いてみたわけですが、

日本国自衛隊にやってきたばっかりに、コブラは武装ヘリどころか、
まるでアニオタの痛車のような恥ずかしい塗装を施されてしまった

これを「顰蹙」と考えるのか、平和の証とみるのか、はたまた、
有事に対するとてつもない平常心と見るのか。

そのうち歴史が証明してくれることでしょう。(投げやり)



このときのアパッチの写真を見て気づいたのですが、
ローターのブレードの尖端から白い線が出ています。

今まで何度もヘリコプターが稼働している写真を撮ったのですが、
こんな白煙のようなものが見える写真は初めてだったので珍しく感じました。


これ、どのような条件で写るものか分かる方おられます? 



続く。