今日7日は二十四節気の一つ「立秋」です。
「立秋」とは、初めて秋の気配が現れてくる日とか、涼しい風が吹いて秋らしくなる頃の意味です。
暦便覧でも「初めて秋の気立つがゆへなれば也」とあります。
・連日猛暑が続く大阪府南部の熊取町ですが、昨日は夕方になって鱗雲(秋の季語)が見られました。小さな秋の現れでしょうか?
この日から「立冬」の前日までが暦の上の「秋」となりますが、 実際には残暑が厳しく、一年で最も暑い時期です。
気象庁の発表によれば、昨日(6日)の日本列島は引き続き太平洋高気圧に覆われ、全国的に厳しい暑さになったようです。
最高気温35度以上の猛暑日は921観測地点中179地点(34都道府県)に上り、30度以上の真夏日も842地点(全都道府県)となったようです。
いずれも今夏最多となっており、引き続き熱中症に注意を呼び掛けています。
なお、「暑中見舞い」を出すのは昨日(立秋の前日)までで、今日からは「残暑見舞い」となりますのでご注意ください。
・田んぼの稲がよく育っている立秋の風景です。
さて、昔は立秋を風で感じたようです。
平安時代の歌人、藤原敏行(生年未詳~延喜元年(901))が、風の音で立秋に気づいた歌を詠んでいますのでご紹介します。
「秋来ぬと 目にはさやかに 見えねども 風の音にぞ おどろかれぬる」 藤原敏行 (古今和歌集、秋歌上、169)
(意訳) 「秋が来たと目にははっきり見えないけれど風の音にはっと気づいた」
当時は、立秋の頃から風は吹き増さると言う常識から詠まれた歌のようです。