ご近所で老犬を散歩させている方がいます。
老犬は我が家の前を通って、往復200mほどの距離を歩いているのですが、肥え過ぎていて歩くのが辛いのでしょう、ゆっくりと、そして時に休みながらの散歩です。
この犬は猟犬ですが、今では元気な頃の猛々しい猟犬のイメージは全くありません。
栄養豊富なドッグフードをたくさん食べて、人と同じような成人病にでもなっているのでしょうか?
ところで、犬にとってはご馳走であるドッグフードの誕生は何時なのでしょうか?
その由来を調べてみました。
「ドッグフードの誕生」
ドッグフードは19世紀後半に英国で誕生しました。
航海用の保存食だった乾パンの残りを犬がよく食べたことから、当時イギリスに住んでいたスプラッツと言うアメリカ人が商売にすることを思いつき、乾パンのようなドッグフードを考え出したそうです。
そして1860年にロンドンで史上初の犬用ビスケットを販売しました。
産業革命で豊かになった欧米では、残飯で用が済む犬の餌に、お金を出して買うだけの余裕ができたようです。
20世紀前半の第1次世界大戦後には、米国で軍用犬の餌だった馬肉の缶詰が一般向けドッグフードとして人気になりました。
その後、1957年にジェームスEコービン博士によって、開発が進み現在のドッグフードの原型が出来上がったようです。
「国産ドッグフード」
日本へは第二次世界大戦後に進駐軍がアメリカ製のドッグフードを持ち込んできたのが起源です。
その後、1960年(昭和35年)に協同飼料社から国産ドッグフード第1号として、粉末・ビスケットタイプが発売され、1965年(昭和40年)にはドッグフード「ビタワン」が同社から販売されました。
これが日本で最初に作られたドッグフードだそうです。
1966年には日本農産工業が国産第2号のドライドッグフード「ドッグビット」を開発、販売しました。
その後、国産ドッグフードが各社から続々販売されるようになりました。
・総合栄養食ドッグフード他、各種療法食ドッグフードです。
「犬の高齢化」
犬の必要栄養量を満たしている”総合栄養食ドッグフード”が、また、犬の病気の治療に一役買う”特別療法食ドッグフード”などが登場したことによって、犬の健康状態はよくなり、寿命も延びていきました。
その一方、寿命が延びたことで高齢の犬の間でガンや心臓病などに罹患する犬の数も圧倒的に増えているということです。
冒頭のご近所の猟犬君、もしかすると老衰と共に心臓病を併発しているのかも知れません。
散歩する姿がいつまで見られるのでしょうね。
いつまでも元気で!