らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

建立

2016-01-31 | 雑学

今日は漢字の話題です。

「建立」
この熟語の読みは「けんりつ」それとも「こんりゅう」?
そうです。ご存知のとおり、「こんりゅう」です。
しかし、中学・高校生の中には間違って読む子もいるようです。

建立とは、仏教から生まれた言葉のようであり、日本国語大辞典では、「宗派を新たに開くこと。また、寺院やその建物を新たに作ること。」と書かれており、広辞苑でも、「寺院・堂塔等を建設すること。」と説明しています。

でも何故「建」を「こん」と読むのでしょうか?
漢和辞典によると「建」を「こん」と読むのは古く日本に伝わった呉音(ごおん:仏教に関わる語に多い)、「立」をリュウと読むのは中国語由来の音(おん)で、「リツ」と読むのは日本で定着した慣用音だそうです。

「建」を「こん」と読む熟語は余りなく、広辞苑を調べてみると「建立」のほかに、「再建(さいこん)」くらいでした。
・「再建(さいこん)」・・・神社仏閣などの建物を再び建てること。
・「再建(さいけん)」・・・①建築物を建てなおすこと。②一度衰えたもの、廃れたものを盛り返すこと。
同じ漢字でも、「さいこん」と読めば神社仏閣の建物を建てなおすことであり、「さいけん」と読めば一般の建物を建てなおすことの意味になります。

そして中国語由来の音(おん)である「立(りゅう)」に関する熟語も余り見当たらず、「建立」のほかには、「開立(かいりゅう」「立米(りゅうべい)」「立木(りゅうぼく)」くらいでした。
・「開立(かいりゅう」・・・ある数又は代数式の立方根を求めること。
・「立米(りゅうべい)」・・・立方メートルの事。
・「立木(りゅうぼく)」・・・法律用語で、一筆の土地又はその一部分に生立ちする樹木の集団で所有者が立木法に基づいて所有権保存の登記を受けたものです。

2020年の東京オリンピックに向けて、これから新国立競技場の建設が始まりますが、これは当然のことながら「建立」ではなく、建築、建設となります。
建立(こんりゅう)、難しい読み方ですが、間違わないように気をつけたいですね。

(参考:広辞苑より)
呉音・・・日本漢字音の一つ。古く中国の南方系の音の伝来したもの「行」をギャウとする類。
     仏教用語などとして後世まで用いられるが、平安時代には、後に伝わった漢音を正音としたのに対して和音ともいった。

漢音・・・日本漢字音の一つ。唐代、長安(今の西安)地方で用いた標準的な発音を写したもの。遣唐使、留学生、音博士等によって奈良時代・平安初期に伝来した。
     「行」をカウ、「日」をジツとする類。官府・学者は漢音を、仏家は呉音を用いることが多かった。

唐音・・・日本漢字音の一つ。宋、元、明、清の中国音を伝えたものの総称。
     禅僧や商人などの往来に伴って主に中国江南地方の発音が伝えられた。「行灯」をアンドン、「普請」をフシンと言う類。

宋音・・・日本漢字音の一つ。従来唐音として一括されていた音の一部分。
     我が国の入宋僧又は渡来した宋僧の伝えたという音。「行」をアン、「杜」をヅと発音する類。
                                                        


世界一多産女性

2016-01-30 | 情報

日本は少子高齢化が叫ばれて久しいですが、少子高齢化とは何を基準にしているのでしょうか?
まず、少子化とは、合計特殊出生率(下記参考)が2.07を下回った状態を言います。
この数字は、長期的に見て人口が安定した状態を保つために必要な数ですが、これから見ると日本は既に1970年代から少子化が始まっています。
一方、高齢化率は総人口に占める65歳以上の割合で、その率によって細かく分かれています。
即ち ・高齢化社会とは ・・・高齢化率7~14%を言い、
    ・高齢社会とは ・・・・・高齢化率14~21%を、
    ・超高齢化社会は・・・高齢化率21%~を言います。

この区別で見れば、日本は1970年に高齢化社会に突入し、1995年に高齢社会に、そして2007年には超高齢化社会になっているそうです。
新聞等、マスコミはよく少子高齢化と言っていますが、それは1970年頃のことであり、現在は超少子化、超高齢化社会となっているのです。
安倍政権は昨年9月に新3本の矢として、第2の矢は「夢をつむぐ子育て支援(出生率1.8の回復)」を掲げています。
しかしこれではまだ超高齢化社会の解消には程遠いのが実情です。

ところで、女性は一生の間に何人子供を産めるのかについて、世界一多産女性の記事が、ある雑誌に載っていたのでご紹介します。
それによると、18世紀のロシアの農民フョードル・ワシリエフさんの奥さんが69人の子供を産んだという記録が修道院に残されているそうです。
「それ嘘だろう!」 
当然のことながらそのような疑問が沸きますよね。
何故なら、妊娠から出産までにはおよそ10カ月かかることから、休みなく妊娠出産を繰り返したとしても、69人のもどもを産むためには50年以上かかる計算になるからです。

それでは、この奥さんは早産を繰り返していたのかというと、そうでもないようです。
記録によれば、この奥さんは双子を6組、三つ子を7組、そして四つ子を4組生んでおり、69人のうち67人の子供は立派に育っているそうです。
しかし、それでも出産回数は27回になり、1年半のペースで妊娠出産を繰り返したことになります。

ところが、この奥さんは69人目の子供を出産して間もなく亡くなってしまいました。
その後、夫のワリシエフさんはすぐに再婚し、新しい奥さんに18人の子供を産ませたそうです。
つまり、彼には87人の子供がいたということです。
なお、日本では第11代将軍 徳川家斉(いえなり)が21人の側室に55人を産ませたのが最も多かったそうです。

(参考)
合計特殊出生率は、出産可能な年齢と規定された「15歳~49歳まで」の女性の年齢別出生率を合計し、「一人の女性が生涯に何人の子供を産むのか」という平均人数を推計したもので、昨年6月厚労省が発表した2014年の人口統計によると、合計特殊出生率は1.42と前年を0.01ポイント下回り、9年ぶりに低下したそうです。


西高野街道を歩く(2)

2016-01-29 | 趣味

昨日に続き、今日も西高野街道をご紹介します。
この街道にはお地蔵様があちらこちらに祀られていましたが、ご紹介するような有名な旧跡は見当たりませんでした。

「松林寺」
西国三十三度巡礼満願供養塔を越えて、松ヶ丘中町に入ると松林寺があります。
松林寺は真言律宗のお寺で、寺が所蔵する金剛界、胎蔵界の種字曼荼羅図は交流のあった延命寺の浄厳和尚が1688年に描いたもので、河内長野市の指定文化財となっています。
享保年間(1716~1735)に、摂津国住吉村の光明院諦空法印が著した「住吉高野往来」には、「四津の坂 登りて老の 跡見れば 松林寺に鳴 入相の鐘」(いりあいの鐘とは夕方に打つ鐘のことです)と歌われていて、高野参詣の信者に、その晩鐘が親しまれていたことが記されているそうです。



「楠町の合流地点」
西高野街道と中高野街道が合流する楠町の交差点には常夜燈が建ち、お地蔵さまがが祀られていました。

・西高野街道と中高野街道の合流地点です。お地蔵様(正面)の左側の道が西高野街道、ミラーがある右側の道は大阪平野を起点にする中高野街道です。


これが合流地点に建てられていた案内板の地図です。


「清明塚」
平安時代に活躍した陰陽師の安倍晴明が所蔵していた天文学の書物を埋めたので「晴明塚」と言われています。
安部晴明は、和泉国信太の森の白狐「葛の葉」を母にして生まれたという伝承があって、安部晴明の父・安部保名と母・葛の葉の悲恋物語は、講談や芝居となって大坂庶民のあいだで大いに流行したそうです。
高野街道沿いに、晴明ゆかりの土地や伝説、物語が見られるのも、こうした庶民信仰の表れのようだということです。



「膳所藩代官所跡」
国道310号線を河内長野市本多町の交差点を東に真っすぐ行くと長野保育園がありますが、この付近が膳所藩代官所跡となります。
近江膳所藩の本多氏は、この河内錦部郡にも飛地領があり、代官所を置いて支配しました。
のち、膳所藩2代藩主の本多康将は、次男の本多忠恒に1万石を分知して、新たに西代陣屋を築いたため、この膳所藩代官所は役割を終えたようです。

・ここに膳所藩代官所跡の案内板が立てられています。

「行者堂・九里石」
原町、古野町を越えて、310号線を渡ると、行者堂があり、そこに九里石が立っています。
九里石の横には「左 さかい四里 大坂七里 右 中本山極楽寺」と、堺や大坂への里数が示されている道標もあります。

極楽寺というのは「錦渓山 極楽寺」(河内長野市古野町)のことで、聖徳太子が推古天皇の病気平癒を願って、杉の根元に湧く霊水を汲んで差し上げるとたちまち平癒したので、太子が薬師如来を刻んで本尊としたのが極楽寺のはじまりとされています。
一度、廃れてしまいましたが元享元年(1321年)に融通念仏宗の法明上人によって再興されました。

・行者堂と九里石です。


今回歩いたコースの終点、南海/近鉄 河内長野駅です。



西高野街道を歩く(1)

2016-01-28 | 趣味

先日、現役時代の趣味の会である「歴史探訪同好会」のメンバー9名と西高野街道を歩いてきました。
2回目の今回は南海電鉄高野線の北野田駅から河内長野駅までの10数キロメートルを歩くものです。
当日は、西日本一帯が40年ぶりの大寒波に見舞われた日で、大阪の最高気温は4度、その上に寒風が吹いてとても寒い一日でした。
今日と明日の2回に亘って街道筋の旧跡などをご紹介します。

「高野山への参詣道」
京都、大阪から高野山に参る道には、「東高野街道」、「中高野街道」、「下高野街道」、「西高野街道」があり、これらの道は河内長野で合流し、高野街道となって高野山に続いています。
初めは山城国(京都府)から洞ヶ峠を越えて、河内国(大阪府)に入り生駒山脈の西麓を南に下って、紀見峠から慈尊院につき、高野山町石道をのぼって大門へ通じる「東高野街道」が発達し、その後、大坂からの街道は、平野から松原を経て河内長野に出る「中高野街道」と堺から狭山を経て河内長野に至る「西高野街道」が開け、江戸時代(1603~1867)には大変賑わったそうです。


「西高野街道」
西高野街道は平安時代末から鎌倉時代初期に開かれ、室町時代には高野聖の納骨や庶民の参詣の道となり、江戸時代には天下の台所といわれた大坂、堺の町人の米・酒・綿など通商の幹線道として賑わい全盛期をむかえました。
現在、西高野街道の起点は堺市役所近くの大小路橋で、高野山女人堂とを結び、その間に堺・榎元町の十三里道標石から高野山神谷の一里道標石まで、ほぼ1里(4km)、ごとに13基の里石が建ち、すべて現存しています。これらの里石は安政4年(1857)の2月から9月にかけて建立したそうです。

・安政4年(1857)の2月から9月にかけて建立された十里道標石です。


・現在の道標です。


「野田城址」
堺市南野田、南海高野線北野田駅の南方に野田城址の石碑がありました。
野田城は嘉暦元年(1326年)二月、楠木方の武将であった野田四郎正勝によって築城されました。
しかし、延文元年(1356年)、孫の兵部正康が北朝方との戦いに敗れ、城に火を放って廃城となったと言われています。
城域の一角で鎌倉時代の古瓦が出土したと言われていますが、城郭の規模や形態については不明だそうです。



・野田城略歴です。


「龍神社」
北野田から大阪狭山市に入ると日本最古のため池「狭山池」があります。
狭山池は、今から1400 年前につくられた、現存するわが国最古のダム式ため池で、その狭山池には次のような大蛇伝説があります。
「大蛇伝説」
昔、狭山池に巨大な雌の大蛇が棲んでいました。
富田林の栗ケ池にいる雄の大蛇と夫婦で、毎晩狭山池から出て会いに行きました。
しかし大蛇が通り度に田畑は荒らされ、牛馬や人間はひと呑みにされてしまったのです。
神主・僧侶・地の名主たちが集まって、毎日丑三つ時に狭山池に行き、村人たちを襲わないでくださいと祈願しました。
その甲斐あって大蛇は池からでなくなったので、池に龍神社を建てて供物を絶やさずお祀りするようになったということです。
現在は、毎年6月に龍神祭が行われています。

・狭山池の中にある龍神社です。


「PLの塔」
PLの塔は、大阪府富田林市にあるパーフェクト リバティー教団(PL教団)の塔で、正式名称は「超宗派万国戦争犠牲者慰霊大平和祈念塔」と言い、高さ180mの粘土細工のような造形の白い塔です。
歴史上のあらゆる戦没者の霊を人種、民族、国家、国境、地域、また宗教、宗派、信条などを問わず、慰霊と鎮魂するためパーフェクト リバティー教団が建立し管理運営する慰霊塔と平和への祈念塔を兼ねるもので、1970年(昭和45年)8月1日 に落成しました。
遊園地PLランドの開園当時には展望塔まで一般公開されていたそうですが、現在は教団信者による塔の下部の神殿への参拝しかできないそうです。
なお、高校野球で有名なPL学園はこの教団の本部敷地内に立地しています。

・狭山池から望むPLの塔です。



寝酒と睡眠

2016-01-27 | 情報

過去に「不眠に悩む人は寝る前に酒を飲むと良い」と聞いたことがありますが、本当なのでしょうか?
私は殆ど毎日、寝る2~3時間前に、3倍くらいに薄めた焼酎のお湯割りをコップ一杯飲んでいますが、これが私の睡眠導入剤となって寝つきがとても良く、睡眠時間も十分取れています。

河島英五が歌った「酒と泪と男と女」の歌詞に「飲んで飲んで飲まれて飲んで 飲んで飲み潰れて眠るまで飲んで やがて男は静かに眠るのでしょう」があるように、酒は睡眠を助けるようですね。
しかし、だからと言って、寝酒は余り体によくないようですよ。

ある雑誌に載っていましたが、寝酒を飲んで不眠解消をしようとするのは、実は逆効果なのだそうです。
確かにアルコールには催眠作用があるため、飲むと寝つきがよくなりますが、寝酒が習慣になると次第に脳に耐性がつき、飲む量がどんどん増えていき、その結果、アルコール依存症になる危険があるのだそうです。

また、厚生労働省の調査によれば、睡眠中にアルコールが切れると眠りが浅くなり、何度も覚醒するなど睡眠の質が極端に悪くなり、更に、毎日続けていた寝酒を何らかの理由で飲まなかった場合、強度の不眠や悪夢に襲われる事もあるということです。
少量のお酒を楽しみながら飲むのは問題ありませんが、眠るために飲むお酒は止めた方がいいようですね。

不眠解消のために、寝酒が習慣にならないように注意したいですね。


62=36億 

2016-01-26 | 情報

今日のタイトルは「62=36億」ですが、何の数字だか分かりますか?
「数学が苦手と言っていたらいちゃんの奴、遂にとんでもない等式を書きだしたな。」なんて思わないでください。
これからこの等式を説明したいと思います。

「62=36億」、この数字は国際NGO「オックスファム」が公表した、2015年の、世界で最も裕福な62人の資産の合計が、保有資産が少ない人から数えて36億人の総資産に匹敵したという数字なのです。

国際NGO「オックスファム」とは、貧困撲滅に取り組む国際NGOで、1月18日に、世界で最も裕福な62人が保有する資産は、経済的に恵まれない世界の人口の半分に当たる下から約36億人が保有する資産とほぼ同じだったとする報告書を発表したのです。

世界の人口の経済的に恵まれない下位半分の総資産は、2010年は上位から388人と同等でしたが、2014年は80人の合計とほぼ同じ、そして2015年は62人と同じになり、富が益々偏在し、一段と格差が進んだことになりました。

更に、「貧富の差は、過去12か月間で劇的に拡大した」と指摘し、2015年1月に予測していた、世界の富裕層1%の持つ富は、他の99%の持つ富の合計を上回るとの推測が「現実のものとなった」として、各国政府に格差の是正への取り組みを呼びかけています。

・世界の半分と同じくらい財を所有する億万長者と訳すのでしょうか。その推移表です。(ネットより)


日本は欧米中に比べれば富の格差は相対的に小さいと言われています。
しかし、生活保護世帯は昨年10月現在で163万世帯を超え、増加傾向が続いているようです。
格差是正のためにも景気回復が必要ですが、中国経済の失速による年初からの株式市場の乱調、原油価格の下落などで、アベノミクスの達成が不安視される事態が起きつつあります。

そのような折、安倍内閣の重要閣僚からまた政治とカネの問題が発覚しました。
この時とばかりに野党は予算審議を割いてまで追及するようですが、景気に明るさが見え始めた今、景気回復を確実にするためにも、野党には予算審議を優先し、この問題は予算審議とは別枠で真相を究明してもらいたいものです。


ドッペルゲンガー現象

2016-01-25 | 時事

「ドッペルゲンガー」という言葉をお聞きになった事がありますか?
ドッペルゲンガーとは、二重、分身という意味で、自分の姿を第三者が違うところで見る、または自分で違う自分を見る現象のことです。
自ら自分の「ドッペルゲンガー」現象を体験した場合には、「その者の寿命が尽きる寸前の証」という民間伝承もあり、未確認ながらそのような例が数例あったということで、過去には恐れられていた現象です。

この世には自分に似た人が3人いると言われています。
文学の世界では、似た人に出会う事もあるでしょうが、現実に出会ったら怖いですね。
数奇な出会いだけはご免こうむりたいものですが、この数奇な体験をした男性を英国放送協会(BBC)が紹介していたと、某新聞に載っていました。

その記事とは、昨秋、イギリスの写真家、ニール・ダグラスさんはロンドン郊外の空港で機に乗り込みました。
と、その時、席の男性が見上げた顔に目を見張ったそうです。
なんと、「自分がそこにいるではないか。」「目鼻も、口も、笑い顔はおろか、髭や髪形まで同じ・・・。」
でも、二人は他人と言い、機内で写した写真がBBC日本版サイトに掲載された、というものです。

ドッペルゲンガーを見てしまった人の末路は悲惨で、たいていは死を迎えるのだそうです。
これに対処できる有効な手段は、残念ながらなく、ある場合は自分自身を見てしまったショックで、心臓麻痺を起こして即死し、またある場合は、数日から1年以内に徐々に体調をくずし、或いは精神に支障をきたして死を迎えるそうです。
自分の精神が蝕まれていくことに耐えられず、自殺する人もいるということです。

ドッペルゲンガーに出会った有名人もいるそうです。
「モーパッサン(フランス)の事例」
フランスの文豪モーパッサンは、1889年のある夜、部屋の中に入ってきたもう一人の自分に出会いました。
彼は、当時書いていた『われらが心』の文章の続きをぺらぺらとしゃべり始め、モーパッサンはそれを書き留めていったと言います。


「ゲーテの事例」
『ファウスト』で有名なゲーテは、公園の小道で馬に乗っていると、向こうから馬に乗ってやってくる彼自身を見ました。
その男はすぐに消えてしまいましたが、8年後、同じ小道を馬で出かけた時に、ゲーテはその時の服装が、8年前に出会った自分と、まったく同じ服装だったことに気づき驚きました。

「芥川龍之介の事例」

芥川は、ドッペルゲンガー(もう1人の自分)を見ていたらしく、雑誌の対談などでも、それについての話を何度もしていたそうです。
その事例は、芥川は、未発表で未完の小説 『人を殺したかしら』 を書いていた時、青年が人を殺す夢を見ます。
だが、その事件は翌朝になると実際に起こっていました。
しかも夢で殺した被害者と、実際の殺人事件の被害者はとても良く似ており、事件は、全て自分の近辺で起こっているのだそうです。
青年は「もしかしたら、本当に自分が殺しているのかも」と、悩み苦しむようになり、 そして、それは「もう1人の自分がいるのかも・・」という悩みへ変わっていくのだそうです。

自分に似た人が3人いると言われているこの世ですが、怖いドッペルゲンガー現象には出会いたくないですね。


運転免許証の自主返納

2016-01-24 | 地元紹介

田舎の80歳になる義兄が心臓手術で2ヶ月に及ぶ入院生活の後、先日退院しました。
元々、左足が悪く、数十年の間ビッコを引きながら日常生活を送っていた義兄の足は、2ヶ月に及ぶ病院のベッド生活で益々歩行困難となり、リハビリを繰り返して漸く退院時に杖をついて少しずつ歩けるようになってきたものです。

このような状態でありながら、退院後、義兄は自動車の運転を再開しようとしています。
ところが彼の子供たちを始め家族は猛反対で、この際、免許証の自主返納を勧めていますが、車がないと何処にも行けない義兄はその不便さから納得しません。
家族はタクシーの利用を勧めますが、毎日タクシーを呼ぶ訳にもいかず、しまいには親子喧嘩をする始末です。
家族は、「自分だけの事故なら自業自得で構わないが、他人様を事故巻き込んだらどうするのか」と説得していますが、本人は運転に自信があるのか、家族の忠告を全く受け入れようとせず、困っています。

「運転免許証の自主返納」
ところで、新聞報道などを見ると、最近、高齢運転者が関与する交通事故が増加しており、交通事故全体の2割を占めているのだそうです。
交通違反をした高齢運転者は、安全不確認違反が3割にものぼり、また脇見や考え事をしていて発見が遅れたため起きた事故は7割を占めています。
判断力や注意力の低下は加齢に伴う自然な現象であり、回避するのは難しいようですが、こうした背景から最近耳にするようになったのが「運転免許自主返納」です。

これは、有効期限内に運転免許を返納すること。
返納すれば運転免許がなくなり、自動車の運転はできなくなりますが、返納した日から5年以内に申請をすれば、過去の運転経歴を証明する「運転経歴証明書」の交付を受けられ、運転免許証と同様に身分証明書として用いることができるものです。
その手続きは、各運転免許試験場や免許更新センター、警察署で申請でき、交付を受けられます。

自主返納には暮らし上でのメリットもあります。
例えばタクシーやバスなどの交通機関の乗車料金の割引、信用金庫などでの金利優遇、美術館のチケット割引など市区町村により異なりますが、特典があります。

義兄の住所地では自主返納メリットがあるのかどうかは分かりませんが、義兄の年齢、身体的な瑕疵(足が不自由)を考えれば家族が言うように運転免許証の自主返納をしてくれたらと思っているところです。


インフルエンザに注意

2016-01-23 | 季節

インフルエンザが全国的に流行期に入ったようです。
15日に厚生労働省が発表したところによると、4日から10日までの週の報告数が、全47都道府県で前週を上回ったことから、同省は、手洗いやマスクの着用、インフルエンザワクチンの予防接種などの感染予防の徹底を求めています。

この発表は、全国約5千カ所の医療機関から4~10日に同省に報告されたもので、それによると、インフルエンザの患者数が1医療機関当たり2・02人と前週の0・89人から倍増し、流行の目安となる1を上回ったことによるものです。
同省によると、例年、12月に流行入りするインフルエンザが1月になって流行入りするのは、9年前の平成18~19年シーズン以来のことのようであり、更に、例年より遅いからと言って流行規模が小さいとは言えず、一気に爆発的に広がる恐れもあるとして、警戒を呼び掛けています。

一方、国立感染症研究所によると、4~10日に全国の医療機関を受診した患者は約13万人と推計され、前週より約7万人増えたそうです。
そして、直近5週間の検査では、A香港型と平成21年に新型として流行したAH1型の患者が多いそうですが、長く流行が続きやすいB型も検出されていることから注意するよう呼び掛けています。

「予防」
インフルエンザの予防には、ワクチンを接種し、手洗い、うがい、マスクを着用するのが一番です。
しかし、インフルエンザは感染力が強いので、それでもかかってしまった場合は風邪と間違わないように、38度を超える急激な発熱」、「強い倦怠感」、「寒気」などの症状があるときには、インフルエンザを疑い、医療機関で検査をしてもらいましょう。
検査で陽性だった場合、発症から48時間以内に適切な抗インフルエンザ薬を服用すると、早期に回復が見込まれるということです。


特殊詐欺に注意

2016-01-22 | 消費者問題

特殊詐欺の被害が一向に減りません。
昨年(2015年)の年間被害額の推計はまだ出ていませんが、上半期(1~6月)に全国の警察が把握した「特殊詐欺」の被害総額は236億5233万円で、前年同期より約33億円(12%)減ったものの、統計を始めた2004年以降で2番目に多く、依然高水準にあるそうです。
地域別では、関東地方は減少したようですが、北海道と中部、中国、九州地方は逆に増加しています。
更に、都道府県別の被害額では関東の7都県が減り、北海道、宮城、福島、新潟、石川、愛知、兵庫、岡山、福岡など15道県が増えており、地方への分散傾向が強まっています。

そこで、私の地元の大阪の被害状況を調べてみました。
大阪府のHPによれば、大阪府内の平成27年中(2015年)の特殊詐欺の認知件数は1170件で、前年比379件の増加、被害金額では約41億42百万円で、前年比約5億84百万円の増加となっています。
犯人グループは、役所等の職員をかたる還付金等詐欺や警察官等をかたるオレオレ詐欺、更にアダルトサイト等の未納料金の支払を求める架空請求詐欺など、様々な手口を使って、府民の皆さんの大事なお金を狙っています。
また、最近、マイナンバー制度や臨時福祉給付金(簡素な給付措置)を悪用して、お金をだまし取ろうとしたり、個人情報を不正に得ようとする事案も発生しているそうなので注意が必要とのことです。

「還付金等詐欺の手口」
還付金詐欺の手口では、自治体や年金事務所等の公的機関の職員をかたり、主に高齢者を対象に「医療費の還付金を振り込みます。」「銀行・コンビニ等のATM(現金自動支払機)に行ってください。」
などと言い、ATMを操作させ、被害者が気付かないまま犯人側の口座に現金を振り込ませる手口です。
ATMを操作して他人からあなたの口座へ現金が振り込まれることは絶対にありません。
身近に相談できる人がいない場合は、最寄りの警察署や自治体の相談窓口などに相談してください。

「臨時福祉給付金を口実にした不審な電話に注意」
臨時福祉給付金を口実にした不審な電話の手口では、平成27年10月末から、不特定多数の方に電話があり、折り返し電話をすると自動音声で、厚生労働省をかたり、臨時給付金(簡素な給付措置)の案内が流れ、案内に従って操作すると、金融機関の口座番号、名義人氏名などの入力フォームが含まれるショートメールが着信するという事案です。
厚生労働省、都道府県等は、臨時福祉給付金(簡素な給付措置)の支給について、電話で案内をしたり、メールで手続きをお願いすることは絶対ありません。
このような不審な電話やメールが着信したときは、お住いの市町村や警察署(または警察相談専用電話#9110)に連絡してください。

「マイナンバー制度を悪用した不審な電話に注意」
更に、マイナンバー制度の手口では、平成27年10月にマイナンバー法が施行されたことから、同制度を悪用した不審な電話がかかってきています。
電話の相手は、「消費者センター職員」を名乗り、
・「お金を支給するので振り込み口座を教えてほしい。マイナンバー制度が本格的に始まると手続きが難しくなります。」
・「あなたの個人情報が漏れています。漏れた個人情報を消す手続きには、○○万円が必要になります。」
などと、不安をあおります。
このような不審な電話を受けたときは、消費者ホットライン188(いやや!)や警察署(または警察相談専用電話#9110)にご相談ください。

「警察官等を語るオレオレ詐欺の手口」
また、警察官等を語るオレオレ詐欺の手口では、主に高齢者を対象に電話で、
「詐欺の犯人を捕まえたら、あなたの口座が使われていた。」「口座を使えなくする予定であり、預金を別の口座に移し替えたほうがいい。」「警察か日本銀行で通帳(又は現金)を預かる」
などと言い、その後、警察官や銀行員を名乗る犯人が自宅を訪れて、通帳や現金を受け取るものです。
被害に遭わないためには、
・知らない電話番号には、出ないこと。
・警察官を名乗る電話がかかってきたときは、「かけ直す」と言って一旦電話を切り、最寄りの警察署の電話番号を調べて確認しましょう。

特殊詐欺の被害が度々テレビや新聞で報道されているにも拘らず、被害額が一向に減りません。
特に高齢者の方に、息子や孫を名乗って金銭の電話があった時や警察や役所、銀行などを語って電話があった時も、いったん電話を切って、かけ直して確認してください。
そして、知らない人に大切なお金や通帳・印鑑を絶対に渡さないようにしてください。
判断がつかない時には必ず家族や警察、お住まいの消費者相談窓口に相談してください。