木魚
8月も今日で終わりです。
この月はお寺さんはお盆の檀家回りでお忙しかったでしょうね。
ところでお寺ではお坊さんが読経される時に木魚が使用されますが、なぜ、お寺に木魚があるのでしょうか?
調べたところ、木魚は中国で宋代(10世紀~13世紀)から使われているようですが、元々は、木を魚の形に彫ったものだったようで、当時、木魚は木槌等で叩いて音を出し、人々を集めるのに使われたそうです。
この木魚が殺生を禁じられているお寺に何故あるのかというと、古来、魚は眠らないからと考えられていたためだと言われています。
そこには「目を閉じて惰眠を貪ることなく修行に励むように」という戒めが込められているのだそうです。
この魚の形をした板のようなものが、現在の木魚になったといわれております。
大本山永平寺では、魚鼓(ほう)という、三メートル弱の魚の形をした板が、修行僧が食事をする僧堂の外廊下に吊り下げられており、当番の修行僧がこれを叩いて合図に使用しているそうです。
・永平寺の魚鼓(ほう)という、三メートル弱の木魚です。(ネットより)
また国産の木魚は、愛知県で数人の職人さんによって作られており、大変貴重なものとなっているようです。
鈴を横に倒したような形の木魚は楠の木で作られ、そして両脇から玉をくわえ合う二匹の龍の顔の彫刻が施されているそうです。
顔の下には魚の鱗が彫られており、頭が龍で胴体が魚というのが一般的な木魚の姿だそうですが、中には、お城の天守閣にある鯱鉾(しゃちほこ)のような姿の物や、蛇のような物もあるそうです。
現在では、木魚は主に、お経を読むときにリズムを整える事に使うそうです。