日本のソウルフード「おにぎり」。
コンビニでもスーパに行っても海苔に包まれたおにぎりがたくさん並べられています。
おにぎりっておいしいですよね。
手軽に食べられて、満足感もあって、こどもから大人まで日本人ならどなたでも好きなのではないでしょうか?
今では海外でも知られつつあるおにぎりですが、関西と関東では巻かれている海苔の種類が違っているようです。
そこで今日はおにぎりの海苔について関東と関西で違う理由を調べました。
「アンケート結果」
先ず、(株)山本山が男女167名に調査した、「おにぎり」に巻く海苔の種類についてのアンケート結果がありました。
それによると、おにぎりに巻く海苔の種類は、【東日本】焼海苔 91%
味付け海苔 9%
【西日本】味付け海苔 62%
焼海苔 38% となっています。
東日本では圧倒的に焼海苔派が多いのに対し、西日本では、約6割が味付け海苔を巻いています。
おにぎりの形も東日本は三角形が68%なのに対し、関西ではたわら型が57%となっています。
おにぎりの形は兎も角、巻かれている海苔が東西で何故違うのでしょうか?
「味付けのりの表示」
セブンイレブンが関西で売っているおにぎりには「味付けのり」の文字を入れています。
そのきっかけは同社が地域に合わせた商品づくりに舵を切ったことからで、凡そ10年かけて味付け海苔の商品開発をしたそうです。
そして、6年前から関西での味付け海苔の販売を開始したところ、発売から1か月で売り上げが20%増えたという事です。
・「味付けのり」と表示されているおにぎりです。
「味付け海苔のルーツ」
でも関西での、味付け海苔文化のルーツはどこから来たのでしょうか?
調べてみると、明治天皇が関係していたという事です。
江戸時代、海苔は江戸湾を中心に生産されて人気を集めていました。
しかし、産地から遠い関西では海苔を食べる文化は余りありませんでした。
そうした中、明治2年(1869年)明治天皇が京都訪問の東京土産として開発されたのが味付け海苔でした。
長距離移動で味にばらつきが出るのを防ぐため、その海苔にタレを塗ったのがきっかけと言われています。
当時、天皇が来られたことと共に、お土産として味付け海苔を持ってこられたことが報道されると、味付け海苔が口コミでも広がっていったそうです。
この出来事から、関西では、「海苔=味付け海苔」という認識が広がるきっかけの一つになったと言われています。
しかし、当時は味付け海苔は1枚1枚手作業で塗られていたため、米1升より高いと言われるほどの高級品でした。
「関西での味付け海苔文化」
これが一般に広まったきっかけは、大阪のニコニコのり(株)が昭和6年(1931年)に、ダシを効かせた甘いたれを海苔に塗るローラー式の機械の開発に成功し、大量生産ができるようになったことです。
その翌年、1瓶50枚で誰でも手が届く価格で販売して、大ヒットにつながりました。
加えて、専門家の話では、ダシを効かせた味付け海苔は関西人気質なのか、予め味が付いていることによってお得感を感じられる人が多いのではないか。
更に、元々、関西の方はだし文化でだしを好む傾向があり、昆布やかつおで味付けしているので、それが関西の人にマッチしているのではないか。
こうしたことから大阪や関西では、味付け海苔がポピュラーになったのではないかと解説しています。
我が家はおにぎりは滅多に食べませんが、手巻き寿司の海苔は味付けのりを使用しています。
一度、焼きのりで食べたことがありますが、味付けのりの方がマッチしているように感じました。
矢張り関西人なのですね。