先日、アライグマの捕獲をアップしましたが、今度はアナグマが入っていました。
今月4匹目の捕獲動物です。
それにしても私の畑の周辺には害獣がなんと多いことか。
今月捕獲したその内訳は、3日と15日がタヌキを、20日にはアライグマを、そして23日がアナグマでした。
昨年の11月と12月にイタチを捕獲していることから、この冬の間に少なくとも4種類以上の害獣が私の畑の周りに出ては、農作物を物色していたということになります。
さて、今日は捕獲した害獣の中から、日頃お目にかかることのないアナグマについてご紹介します。
「アナグマ」
広辞苑によるとアナグマはイタチ科の哺乳類で、穴居し、頭胴長約50㎝、尾長20cmで、背は褐色、腹は黒色。タヌキに似るが、四肢が短く頑丈で爪が大きい。ヨーロッパから日本まで広く分布していますが、日本では北海道には棲息していない。
ムジナはこの動物を指すことが多い。
と説明していることから、「ムジナ」も調べてみると、
「貉(ムジナ)」はアナグマの異称。混同してタヌキをムジナと呼ぶこともある。
と説明しています。
アナグマは、性格は比較的温厚で 警戒心も強くなく、人間が近づいても逃げないことがあるようだということですが、今回捕獲したこのアナグマは気性が荒く、私が傍に行くとうなり声を出して威嚇するような行動をとっていました。
檻を離れると、寝そべるような姿勢で目だけを私に向けて警戒していました。
・威嚇するアナグマです。
「同じ穴の狢(むじな)」
ところで、ムジナ(狢)という生き物は明確には存在してなく、前述したようにアナグマの異称が「狢(ムジナ)」と言われているようです。
タヌキやキツネなどのような、穴の中で生活している動物の総称としても使われています。
そのムジナを例えた慣用句に「同じ穴のムジナ」があります。
その意味は、一見、別に見えても実は同類であることで、多くは悪人について使われる慣用句です。
その理由は、昔ばなしなどで人に化けて悪さをするなど人間から見ると悪玉的な存在のキツネやタヌキなどがアナグマと同類にされたことから転じて、一見関係がないようでも内面は同じだという意味で使われるようになったということです。
悪い意味で使用されるこの慣用句、個人的にはあまり聞きたくない言葉ですね。
・アナグマと言われるだけあって、檻から手を出してこの様な深い穴を掘っていました。
先月28日にイチゴのトンネルハウスを設置してから1か月が経ちました。
トンネル内は温かいため生長が早く、たくさんの出蕾、開花、そして早いものは青い果実が付いてきました。
イチゴ栽培で最初に出てくる蕾は、株元から細い花柄がひと塊となって伸びてきますが、これらは大きな果実にはなりません。そこで、これらを摘蕾する必要があります。
これまでにも、気が付いた時に取り除いてきましたが、先日、6畝すべてについて摘蕾や摘花、葉かきなどの作業をしました。
・大まかに摘蕾した畝です。
「摘蕾・摘果・摘花・葉かき」
摘蕾とは、まだ蕾の状態のものを取り除くことです。
いちごは1株にたくさんの花が咲きます。特に脇から伸びてくる蕾は変形になったり、小さな実のままで美味しいイチゴになりません。
虫なども付きやすいことから、蕾や花の時に取り除きます。
そして、摘花・摘果は、花や大きくなる前の実を間引く作業で、いずれもイチゴの生育に大きな影響を及ぼす重要な作業となります。
・株元に蕾が密生していたり、小さな葉が蕾を覆ったりしている株です。
「葉かき」
葉かきとは、いちごの古くなった葉を整理することです。
葉かきの効果としては、
① 古い葉をかいて、次に出てくる葉を促進すること。そうすることで太くしっかりした株になります。
② 葉がたくさんあると日当たりや風通しが悪くなり、イチゴが病気にかかりやすくなること。
等です。
古い葉をとることで生育が良くなって、病気も減り、結果的に収穫量が増えることになります。
・摘花する前の株です。
「摘果・摘花」
摘果・摘花の効果としては、
① 小さい果実や生育の悪い果実を摘み取ることにより、残した果実に栄養を十分に与え、株への負担を減らします。
② 摘花・摘果することで実が大きくなり、品質が安定します。
摘果せずにそのままにしておくと株に負担がかかるので、2番花が小さくなったり、株が弱くなったりします。
・摘果した株です。
摘花・摘果して取り除いたイチゴの一部です。
株の脇から伸びたイチゴはこの様に変形したり小さな果実しかできません。
もったいないですが早めに取り除きます。
イチゴ栽培は手間がかかりますが、いちご狩りに来る孫の笑顔を見るのを楽しみに、毎日の手入れに勤しんでいるところです。
・小さい果実や変形した果実を摘果したイチゴの花柄です。
ルッコラ
この花、何の花かご存じでしょうか?
世界3大美女の一人、クレオパトラも好んで食べたと言われているルッコラの花です。
私の畑では今たくさんの花を咲かせています。
ルッコラはアブラナ科の一年草で、英名はロケット(はな大根のこと)、和名はキバナスズシロと呼ばれています。
原産地は地中海沿岸で、古代のローマでは惚れ薬の効果があると信じられ、ローマ帝国の時代から栽培されていたそうです。
世界3大美女のひとり、クレオパトラは美しさを保つために、好んでルッコラを食べたといわれています。
日本に入って来た時期は定かではありませんが、イタリア料理が流行り出した1990年頃から知られるようになったということです。
・これが私の畑の「ルッコラの花」です。
ルッコラはアブラナ科特有の4つの花弁を十字型に開いた白い花を咲かせます。
花弁には一部紫色の脈が入っており、十字のクロスした部分に当たる花の中央部は黄みがかっています。
ルッコラは栄養価が高く、ビタミンC、ビタミンE、カルシウムなどが豊富に含まれています。
その栄養素の含有量は、
・ビタミンCはほうれん草の4倍
・カルシウムはピーマンの30倍
・鉄分はモロヘイヤと同じくらい含まれてる栄養豊富な野菜です。
更に、ルッコラの辛味、苦味成分の中には血栓の予防効果や解毒効果が期待できる成分が含まれているといわれています。
先日、アライグマを捕獲しました。
今月3匹目の害獣捕獲です。
以前、ブログにアップした時、タヌキではないかとご指摘いただきましたので、アライグマとタヌキの違いを調べました。
その結果、今回は正真正銘のアライグマです。
アライグマとタヌキの大まかな特徴は次の通りでした。
「アライグマとタヌキの特徴」
「アライグマ」
・尻尾の色・・・尻尾は長目で、しま模様がある
・脚と腹部側の毛色・・・白っぽい
・木登り・・・できる(ヒトの手のように指が長く、物をつかむことが得意なことから)
「タヌキ」
・尻尾の色・・・尻尾は黒くて短め
・脚と腹部側の毛色・・・黒っぽい
・木登り・・・できない(イヌと同じく、指を開けないので上ることは不可能)
今回捕獲した害獣をこの特徴に照らし合わせてみると、
1.しっぽに縞模様があること。
2.人と同じように手に指があること。
3.脚と腹部側の毛色が白っぽいこと。
4.更に、檻の周りの土を檻に取り込んで溝のような窪みを作っていること。
などから、今回はアライグマに間違いありません。
反対に以前取り上げた2匹はご指摘いただいたようにタヌキでした。
ご指摘ありがとうございました。
「アライグマ」
今回捕獲したアライグマが下の画像です。
画像を見て頂けると分かるように、檻から出している手は人の手のように指があり、尻尾には茶色と黒色の縞模様があります。
・これが正真正銘のアライグマです。
檻に入ったアライグマは檻から手を伸ばして周りの土を掘って溝を作っています。
アライグマは少しの隙間があればそこから出入りすることが得意なので、何とかして出ようとしたのでしょうね。
・檻の底にもこの様に土がこびりついています。
「タヌキ」
一方、タヌキの手足には指はなく、犬のような手足をしていることから、檻の周りが掘られることはありません。
3/3に捕獲したのがこの動物であり、比較するとアライグマではなくご指摘いただいたようにタヌキでした。
・アライグマと思っていた動物はタヌキでした。
檻を置いていた跡は檻の網目の型が残っているだけで、周りを掘った形跡はありませんでした。
この跡形からもアライグマではないことは明白です。
これで今月3匹目の害獣を捕獲したわけですが、私の畑の周りにはいろいろな害獣がいるものです。
大阪南部の熊取地方はようやく春らしくなってきました。
春の到来とともに、家庭菜園でも忙しくなってきます。
この時期になると、当地では里芋の植え付けが始まります。
我が家でも先日、里芋の植え付けをしたので、我流の植え方ですがご紹介します。
「種芋」
我が家では、昨年栽培した里芋を数株そのまま畝に残して冬を越させ、種芋として使用しています。
冬越しの方法は、残した株の茎を切り、その上に稲わらを敷いて寒さ除けとし、更に、雨除けと寒さ対策も兼ねてブルーシートで覆って冬越ししました。
この方法でも芋が腐ることはなく、植え付けには十分な種芋が確保できました。
「植え付け方法」
・植え付けの1週間ほど前に石灰と堆肥を入れてよく混和して畝を作っておきます。
・60㎝幅の畝に20㎝ほどの深さの溝を2筋掘ります。
・その溝に発酵鶏糞を施して深さ15センチくらいになるように土を戻します。
・畝に2筋の溝を掘り、発酵鶏糞を施したところです。
上記の溝に40センチ間隔で種イモの芽を上向きにして千鳥掛けに置き、更に株間に化成肥料を一握りずつ置きます。
種芋の芽の上に5センチくらい覆うように土を戻します
・種イモと化成肥料を置いたところです。
最後に畝を平らに作り直して植え付けが終了します。
この後、雨が降って畝を湿らせてから、畝全体に黒マルチ(黒色のポリフィルム)をします。
・これが植え付けの終わった畝です。
「栽培管理」
ネットを調べると、里芋の管理について下記のように書かれていました。
サトイモ栽培では次の2点が重要です。
・畝に水分を十分確保し、乾燥させないこと。
・6月上旬、7月上旬、8月上旬に追肥を行い、土寄せをすること。
親イモは種イモの上方につくので、土寄せが足りないと小芋の芽が地上に伸びて太りが悪くなり、孫イモの数が増えて小さな芋になるようです。
先日の雨の日、録画していた時代劇ドラマ「大岡越前」を観ました。
ドラマには8代将軍・徳川吉宗が出てくるのですが、将軍が食べた名もない青菜に「小松菜」の名前を与えるシーンがありました。
小松菜は毎年春先に植える私の畑の定番野菜なのですが、その名前が将軍吉宗から与えられたものとは知りませんでした。
そこで今日は小松菜の由来について調べました。
「小松菜」
小松菜は、アブラナ科に属する野菜の一種で、冬菜(フユナ)、鶯菜(ウグイスナ)とも呼ばれています。
小松菜の原産地は南ヨーロッパ地中海沿岸だと言われており、わが国には中国などを経て伝来し、東京・江戸川区に来たのは鎌倉時代のことだと言い伝えられています。
「小松菜の由来」(江戸川区HPより)
江戸川区のホームページによると、小松菜の名前の由来について次のような説明があります。
享保4年(1719年)、将軍徳川吉宗が鷹狩の際、香取神社(中央4丁目5番23号 旧西小松川村)に立ち寄られました。
そのときの神主、亀井和泉が、これといって差しあげらるものも無かったので、餅の澄まし汁に青菜を少々いろどりにあしらって差し出すと吉宗公はたいそう喜ばれて、「この汁の菜をなんと申すか」と尋ねられました。
返事に困った神主に、吉宗は「それではここは小松川だから小松菜と呼べ」と命名したということです。
「ドラマ:大岡越前」
大岡越前のドラマでも小松菜の由来が演じられていました。
鷹狩りに来ていた将軍吉宗に毒を盛った疑いで捕らえられた茂吉が、大岡越前守忠相(ただすけ)の計らいで釈放されます。
病に倒れていた吉宗は回復して元気になり、ドラマの終盤にはお忍びで忠相の家を訪れます。
ちょうどその時、大岡に助けられた茂吉が大岡越前宅に菜っ葉を持ってきました。
シーンが変わって将軍が忠相に尋ねます。
吉宗 「毒を盛った疑いで捕らえられたあの小僧は何と申したかのう?」
忠相 「茂吉と申します」
忠相の奥様 「その茂吉が菜っ葉を持ってきたので、ゴマヨゴシをつくりました」
吉宗 「おお!これじゃ、これじゃ。」「確か小松川の近くで採れると申したなあ。これを小松菜と名付けよ、と茂吉に伝えよ。」
そして、ドラマの最後のナレーションで、
「将軍の病で起こったひと騒動。吉宗一筋。忠相の一途な忠義で幕が引かれたその騒動の顛末に、小松菜の由来までついてきたとは、お釈迦様でも知るまいと、笑顔嬉しい忠相であった」
と締めくくったドラマでした。
「まとめ」
江戸川区のHPにも書かれているように、小松菜の発祥の地は江戸川区で、徳川吉宗が名付け親といわれています。
文献を紐解いても、江戸時代後期に書かれた「新編武蔵風土記稿」には「菜は東葛西領小松川辺の産を佳作とす。世に小松菜と称せり」とあって、小松菜が広く江戸っ子に賞味されていたということでした。
新型コロナウイルスの感染拡大が一向に収まりません。
国内の感染者数はクルーズ船を含め、17日午後6時30分時点で1547名、前日比33名の増加となっています。
有効なワクチンが見いだせていない現在では不要不急の外出を控え、手洗い、うがい、マスクの着用など、自己防衛に万全を尽くすしか方法がありません。
そして、毎日体温を測り、37.5度以上になった時や風邪気味の時には感染を疑い、早めに検査を受けるなどして、感染にはくれぐれも注意していただきたいと思います。
さて、体温を測ると言えば体温計ですが、いつ頃、誰によって発明されたのでしょうか?
今日は体温計について調べました。
「体温計の発明」
調べてみて驚きました。
体温計は1609年にイタリアの医師によって考案されたのですが、1609年と言えば、日本では関ヶ原の戦が終わって、江戸に幕府が開かれた江戸時代初期の頃です。
この4年後には大坂冬の陣が起こり、徳川と豊臣が覇権をかけて争っているその時代に、イタリアでは人類の健康には欠かせない健康器具・体温計が発明されていたのです。
考案したのはイタリアの医師サントリオです。
彼は、ガリレオによる気体の熱膨張を応用した温度計に触発を受けて1609年に作ったのですが、これが世界初の体温計だということです。
その仕組みは、蛇行するガラス管の一方を球型に加工し、もう一方を水入りの容器に入れるという単純な構造のものでした。
ガラス球を口に含むことで内部の空気が膨張し管内の水位を押し下げる度合いを目盛りで読み、それで体温を測りました。
それまでは手のひらの感覚だけで体温をみていましたが、サントリオは数量的に把握しようとしたのでした。
しかし、このときはまだ正確には測定できず、その臨床的意義もあいまいなものだったようです。
・これがサントリオが発明した体温計です。(ネットより)
「サントリオとは」
サントリオはイタリアの医学者です。
彼は食べた食物が体の中でどうなるかをつきとめようとして自分自身をハカリにかけて様々な実験を試みました。
その方法は、大きなハカリに乗って体重を計り、つぎに食事をとって計り、また自分の糞尿などの排泄物の重さも計りました。
その結果、排泄物の重さが摂取したものの重さより少ないことを知り、また、時間がたつにつれて体重が減ってくることにも気づきました。
彼はこの重さの変化を「食物が汗のようなものに変わったため」と考え、「8ポンドの食物を摂取すれば通常、目に見えない発汗量は5ポンド」と説きました。
一説によれば、彼はこの実験を30年間も続けたと言われています。
この執拗な計量の実験は科学的近代医学の礎となったということです。
・サントリオのハカリです(ネットより)
「初めての水銀体温計」
初めて水銀体温計が考案されたのは1866年です。
1860年当時の体温を測る温度計は長いものだったので、これを用いて体温を測ると20分もの時間がかかったようです。
このため、1866年にイギリスのトーマス・クリフォード・アルバットが軸を短くして、より使い易い形にした、いわゆる最近までよく使われていたガラス製の小型平型の懐中体温計を作りました。
更に、同じ年の1866年にはドイツのC.エレールによって水銀体温計が考案されたのだそうです。
これらの研究・発明を契機に医療業界において体温の測定と体温計が普及することになったと考えられています。
「日本では」
一方、日本では、体温計は明治以降にドイツやイギリスから輸入され、明治時代半ばには国産化に成功しましたが、あまり品質は良くありませんでした。
更に、第一次世界大戦の影響で海外から体温計の輸入ができなくなってしまったことから、「近代医学の父」と呼ばれた医学界の重鎮「北里柴三郎」が発起人となり、1921年に体温計の会社(現テルモ)を設立し、温度計の開発が始まりました。
大正末期には一般家庭にも普及し始めたそうです。
その後、1984年にテルモから発売された「テルモ式電子体温計」は1分程度で体温を計測することができることから医療の現場や一般家庭にも普及し、現在に至っているということです。
他山の石
皆さんは「他山の石」と言う言葉をご存じだと思いますが、思いのほか、ご存じない方や誤解している人が多いようです。
実は、少し古い資料ですが、文化庁が行った平成16年度の「国語に関する世論調査」で、正しい意味を回答した人が26.8%と3割に満たなかったのです。
そこで今日は「他山の石」の謂れについて調べることにしました。
「他山の石」
「他山の石」は中国最古の詩集「詩経」の「小雅・鶴鳴」篇にある故事、即ち、「他山之石、可以攻玉」(他山の石、以って玉を攻(おさ)むべし)に由来します。
この意味は、「よその山から出た粗悪な石でも、自分の玉(宝となるもの)を磨く砥石として利用できる」ということであり、ここから、「他人の失敗やつまらない言行も自分の人格を育てる助けとなりうる」ことを例えて使用されるようになりました。
この成句は「他山の石とする」とも言います。
広辞苑では、【他山の石とする】として、「自分より劣っている人の言行も自分の知徳を磨く助けとすることができる」と説明しています。
「国語に関する世論調査」
しかし、文化庁が行った国語に関する世論調査によれば、正しい意味を回答した人は僅か26.8%で、3割に満たなかったのです。
調査で「他山の石」の意味を尋ねたところ、結果は次のとおりでした。(下線を付したものが本来の意味。)
(ア) 他人の誤った言行も自分の行いの参考となる・・ 26.8%
(イ) 他人の良い言行は自分の行いの手本となる・・・・ 18.1%
(ウ) (ア)と(イ)の両方の意味で使う・・・・・・・・・・・・・・・・5.5%
(エ) (ア)と(イ)のどちらの意味でも使わない ・・・・・・・ 22.4%
(オ) 分からない・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・27.2%
調査結果では、(イ)の意味に誤解している人と(エ)、そして(オ)の分からないと答えた人の合計が67.7%を占めており、7割ほどの人が本来の意味を理解していなかったようです。
特に(オ)の「分からない」を選んだ人が全体では27.2%と最も多かったのがこの言葉の特徴だったということです。
「使用上の注意」
「他人の良い言行は自分の行いの手本となる」と誤解して、例えば先生や目上の人に対して、「先生の教えを他山の石として頑張っていきます。」のように使用した場合には、先生や目上の人に大変失礼な発言となります。
『他山の石』の本来の意味は『他人の 誤った言行も自分の行いの参考となる』と言う意味なので、間違わないように、使用には十分注意したいですね。
いよいよ東京オリンピックが動き出しました。
一昨日、オリンピック発祥の地、ギリシャのオリンピアで東京五輪の聖火採火式が行われたのです。
7時のニュースで中継していたのでご覧になった方も多いと思います。
ニュースでは、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大が懸念されていることから、採火式には観客を入れず報道陣も大幅に減らすという異例の対応だったということです。
「採火式」
採火式は、オリンピックの発祥の地、ギリシャ南部のオリンピアにある古代オリンピア競技場とヘラ神殿の遺跡で行われました。
オリンピア市は、オリンピックの発祥の地で、首都アテネから西におよそ300キロ離れたペロポネソス半島の西部に位置する、人口およそ1万3500人の町です。
古代オリンピックは紀元前776年、全能の神ゼウスを崇める聖なる祭典として、現在のオリンピア市で始まったとされています。
式典にはIOCや開催都市の東京、ギリシャオリンピック委員会などの関係者が出席し、まず、古代オリンピア競技場でオリンピック賛歌や開催国の国歌の演奏、それにIOCや大会組織委員会の代表者があいさつしました。
その後、一部の出席者だけがヘラ神殿に移動して、採火の儀式が行われました。
・採火の儀式です。(画像はネットより)
「ヘラ神殿」
ヘラ神殿は、古代ギリシャの全能の神、ゼウスの妻で最も位の高い女神、「ヘラ」を祀った神殿で、紀元前7世紀に建造されたオリンピアで最も古い建物と言われています。
採火式では、このヘラ神殿の遺跡に古代の衣装に身を包んだ巫女にふんした女性たちが向かい、神殿の前にある祭壇跡でギリシャ神話に登場する太陽神・アポロンに呼びかけ、凹面鏡を使って太陽光を集めて聖火を採りました。
・ヘラ神殿です。右下の凹面鏡に太陽光を集めて採火しました。(ネットより)
「古代オリンピア競技場」
そして、聖火は古代オリンピア競技場に運ばれました。
古代オリンピア競技場は、古代オリンピックが始まった紀元前776年に造られたもので、オリンピアの古代遺跡の中で有名な遺跡の一つです。
長さはおよそ192メートル、幅およそ30メートルの広場を高い盛り土がスタンドのように囲んでいて、古代オリンピックでは参加した男性たちがこの場所で短距離走などを行い、大勢の観客たちが応援に駆けつけたと言われています。
この古代オリンピア競技場では、その後、393年まで11世紀以上にわたって競技が行われたとされています。
現在はオリンピックの採火式の式典会場となっています。
・古代オリンピア競技場です。
「聖火リレー」
採火された聖火は古代オリンピア競技場に運ばれて、巫女から聖火リレーの第1走者が持つトーチに引き渡され、日本時間の午後7時25分すぎから東京オリンピックの聖火リレーが始まりました。
聖火リレーでは、日本人最初のランナーとして、アテネオリンピック女子マラソン金メダリストの野口みずきさんが第2走者を務めました。
・第2走者を務めた野口みずきさんです。
「開催が危ぶまれる事態に?」
動き出した東京オリンピックですが、WHO(世界保健機関)がパンデミック(感染症の世界的流行)を宣言したことから、開催が危ぶまれる事態も考えられそうです。
こうした中、トランプ大統領がオリンピックの1年延期を発言しました。
IOC(国際オリンピック委員会)は予定通り開催するとしながらも、WHO(世界保健機関)の助言に従うと述べています。
果たして、予定通り開催できるのか、それとも発言力のあるアメリカの意向に沿って延期になるのか、開催国の日本としては大変気になるところです。
相手の健康を気遣う表現に「ご自愛ください」があります。
改まったメールや手紙の締めに便利なフレーズですが、使い方を誤るケースもあるかと思います。
そこで皆様にお尋ねします。
下記の「ご自愛ください」の使用について、不適切なものがあるのですが、どれでしょうか?
1.「寒さ厳しい折、くれぐれもご自愛ください」
2.「季節の変わり目、お身体をご自愛ください」
3.「季節柄、何卒ご自愛お願い申し上げます」
「自愛とは」
「ご自愛」とは、元々「自分の身体を大切になさってください」という意味です。
広辞苑を調べると、
①自らその身を大切にすること。「自重--を祈る」
②品行を慎む
③物を愛すること。
④(哲)人間が自然状態において持つ自己保存の傾向。
と説明しています。
辞書が示すように、「自分の身体を大切にする」という意味が含まれている言葉が「自愛」なのです。
このことから、冒頭の問題では「2」が不適切な表現となります。
「2」の「季節の変わり目、お身体をご自愛ください」の表現では、「ご自愛」の意味の中に「お身体」が含まれており、「お身体」が重複言葉になるのです。
「重複言葉の例」
重複言葉の例としては、例えば、「頭痛が痛い」とか「馬から落馬する」「ダントツの1位」などがあり、いずれも同じ意味が重複する表現になっているので、聞いていてもおかしいし不適切になります。
以下、重複言葉のいくつかをご紹介します。
・「一番最初」又は「一番最後 」・・・一番初めが最初であり、一番後が最後です。
・あとで後悔・・・後で悔やむから後悔なのです。
・車の車間距離・・・車間距離は「車との間の距離」
・今の現状・・・現状は「現在(今)の状態」
・最後の切り札・・・切り札は「最後の手段・方法」
・必ず必要・・・必要は「必ず要する」という意味です
・被害を被る ・・・害を被るから被害なのです。
この様な重複言葉はつい使ってしまいそうですね。
気をつけたいものです。