の~んびり タイランド 2

タイの風景、行事や趣味の陶磁器を写真を中心に気ままに紹介しています。

タオ・ハイで拾った陶片(1)

2015年11月25日 | ピサヌローク

ナーン川淵で拾ったタオハイ窯の陶片を接着してみました。
焼締「ライ・ウー」文壺です。底周縁は大きくめくり返して張り出しています。
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この壺は14世紀のスパンブリーのバン・ブーン窯の焼締印花象文壺です。タークのミャンマーとの国境山岳地帯で出土しました。
●胴径:37cm、全高:47cm
タオ・ハイ窯の壺は口部が欠損していますが、この壺と非常によく似た形状をしています。

この瓶はバン・プーン窯に面したターチン川で拾ったものですが、やはり底部がおおきく張り出しています。クメールの瓶とも共通しますが、シー・サチャナライやスコータイでは見かけない形状です。


シーサケットのジャヤヴァルマン7世時代のクメール遺跡発掘現場に捨てられていたバラスター壺の底部分です。
ちなみに、この壺には底に角穴が開けてあります。
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シー・サチャナライのライ・ウー文の焼締壺です。底周縁が多少せり出していますが、タオ・ハイ窯ほど大きくはありません。

やはりシー・サチャナライの焼締ライ・ウー文壺ですが底の張り出しはさらに小さくなっています。2点とも底に孔が穿ってあり、骨壺として用いられたようです。
●口径:21cm、胴径:28cm、底径:13cm、全高:35cm
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タオ・ハイ窯の球形をした焼き締め瓶です。
残念ながら反対側はぱっくりと割れています。

焼き締め小壺です。


焼締鉢です。底は回転糸切跡が残り、白泥が塗られています。この形の破片はたくさん投棄されていました。

直径28cmの壺の底部です。内側には白化粧に灰釉掛け、底面には白泥が塗られています。底の大きさから推測するとかなり大きな壺だったようですが、その割には薄すぎる肉厚で、全体の重さに耐えられず焼成中に割れたようで、破断面には緋色がでています。

この陶片も鉢の底ですが、回転糸切で白泥が塗られています。



蓋のつまみです。
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●白化粧の施された壺の破片です。タオ・ハイ窯の名前の通り、壺の破片が大半を占めています。


タオ・ハイ窯の壺の特徴は、球状の器形で口部は頚がない、または極端に短く造られています。また、口部内側に引っ付き痕が残り、重ね焼きの方法が分かります。



かなり大きな壺の破片ですが、内外面ともに白化粧がされています。


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●黒釉壺の破片です。


壺の底面には黒釉が塗られています。







壺の肩に箆で施された波文です。クメールにも多い模様です。

外側は黒釉ですが、内側には白化粧に鉄釉が刷毛塗りされています。この技法は多用されたようで、たくさんの陶片を見かけました。







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