国道12号線に戻り、西へ向かいます。
国道12号線を約32km走ると「プー・ウィアン国立公園」へ通じる国道2038号線への進入路があって、そこを右折します。
国道12号線の直進路と国道2038号線への進入路の間に出現した恐竜です。
国道2038号線は4桁国道ですが、「ノーン・ブア・ランプー」を結ぶ幹線道路で4車線道路となっています。通行車両が非常に少ない快適な道路です。
「プー・ウィアン恐竜博物館」が「プー・ウィアン国立公園」入口の3km程手前に建っています。博物館向かいの売店に立っていた恐竜です。
男性は「ケーン」という「笙」に似た笛を吹いています。「ケーン」はコーン・ケンが本場です。
「プー・ウィアン恐竜博物館」は寄らずに直進します。
B.Bホテルから104kmの走行で「プー・ウィアン国立公園」に到着、公園入口で40バーツの入園料を払います。
公園内の案内所でまずパンフレットを入手します。
案内所の中は小さな展示場になっていて、プー・ウィアンで発掘された恐竜の化石や一帯の解説が展示されています。
受付の女性に磨崖仏への行き方を尋ねるのですが、「ここからは行けません」としか答えてくれません。行けないのであれば場所を聞き出したいのですが、どうも要領を得ません。彼女は場所を知らない、しかし知らないと答えたくないのでしょう。
結局判明したのは、ここには恐竜の化石しかないということです。せっかくここまで来たのだから恐竜の化石を見に行くことにします。
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■1976年、ウラン鉱の調査に訪れたフランスの地質調査チームが偶然化石を発見しました。
専門家の調査で恐竜のひざの骨と判明しました。
その後の本格調査で体長15m首長草食恐竜の化石が発掘され、シリントーン王女にちなみ「プーウィアンゴザウルス・シリントーネ」と命名されました。
同じ場所から、10個以上の歯の化石が見つかり、うち一つは肉食恐竜のものと判明、他に類例がないことから発見者の名前が付けられています。
いずれも、1.2億年から1.3億年前のものです。肉食恐竜の化石発見で「テラノザウルス」のアジア起源が示されています。
これらの化石は、「プー・ウィアン恐竜博物館」に展示されています。
一帯には1.4億年前の大型肉食恐竜の足跡や1.5億年前の小型のワニの足跡化石も発見されています。
午前11時50分、取敢えず案内板に従って出発です。
登り口にあったガイド板でウラン鉱の試掘ポイントが表示されています。(数字の単位はメートルです。)
駐車場から350mの発掘場所です。
露呈した化石を覆って展示館が建っています。
続いて山頂の展望台へ向かいます。
恐竜の子孫が出迎えです。
駐車場から1.4kmの展望台に午後0時30分到着です。
先を歩いていた家族が疲れ切った様子で休憩中です。
ずいぶん高くまで登ってきました。
フタバガキがたくさんの実をつけています。
風が吹くと、四枚羽根で回転しながら飛んでいきます。
この先150mで第1展示館になるのですが、誰も行きません。後から登ってきた西洋人も暫く休んで引き返しました。
私も引き返します。
小坊主さんの課外授業です。
午後1時27分、出発点に戻ってきました。
売店で炭酸飲料水を購入、一気に飲み干します。
後で見ると売店で写した写真がありません。疲れ切って写真どころではなかったようです。
売店の女性が磨崖仏を知っていました。「15km戻ったプー・ウィアンの市場を右折すれば行ける。その先の行き方は曲がってから聞け」ということで、15kmなら大した距離ではないと答えた時に「その先は、どれだけ行くか知らないよ」と意味ありげに語ったのを気にせず出発しました。
念のため市場に着くまで何カ所かで確認、プー・ウィアンの市場を右折すれば間違いなく行けそうです。
市場を曲がるとプー・ウィアンの山近くを走ります。しかし、曲がってからどこで聞いても誰も磨崖仏を知りません。
とうとう山から遠く離れた国道12号線に出てしまいました。プー・ウィアン国立公園から35.8kmも走行してきました。
磨崖仏へ行くのを半分あきらめて、最後に国道沿いの家具店で店番をしている老人に尋ねました。
市場を曲がってから初めて知っている人に出会いました。国道12号線を20kmほど行けば陸橋があるので、そこを右折すれば良いとの、具体的な答えを聞きました。
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磨崖仏の山へ向かう小道です。近所の人に確認して進入して行きます。
午後2時56分、磨崖仏のある麓の寺院「ワット・パー・プラノーン・パッタナラーム」へ到着しました。
「プー・ウィアン国立公園」から実に58.6kmも離れています。売店の女性が「市場を曲がってから、どれだけ走るか知らないよ」と言っていたのを思い出しました。
よくぞ辿り着けたもんだ、と感心する次第です。
取敢えず、お寺で仕事中の「メー・チー」(女性の修行者)に確認です。山頂の旗が立ったところの岩壁に9世紀に彫られた「プラ・プッタサイヤート・プー・ウィアン」があるそうです。
「プー・ウィアン国立公園」の売店の女性が教えてくれた山頂までの車道は無く、徒歩で登るしか方法はないそうです。
登るには2時間以上かかるので、「今からでは無理、朝出直して来い」との答えです。
そこで、磨崖仏の写真や模して造られた寝仏を案内していただきました。
山頂までの地図です。実に簡略して書かれていますが、8合目あたりに長く横たわる岩壁を迂回して山頂へ行くようです。
堂内に飾られていた磨崖仏の写真です。全長は3.75mあります。
池淵のお堂に祀られていた磨崖仏の分身です。
ここまで辿り着けたお礼を兼ねてお参りです。
お堂の外に祀られている寝仏です。
色々と親切に説明してくれたメー・チーです。
ドヴァーラヴァティーの磨崖仏「プラ・プッタサイヤート・プー・ウィアン」の所在地が分かりました。次の機会に改めて参拝します。
国道12号線に出てから山全体を写しました。手前の農地が丘になっていて、山全体の大きさが分かりにくいのですが、この山の西南に7世紀から11世紀の環濠都市「ノン・ムアン」があり、彼らにとっての聖なる山「須弥山」だったのでしょう。
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チュム・ペーで宿泊します。午後4時30分に「ワット・パー・プラノーン・パッタナラーム」から7km離れている「メジャー・グランド・ホテル」に到着です。
一泊880バーツ、朝食付きです。
地方の町には非常に珍しい立派なホテルです。従業員教育が良く出来ていて、皆、気持ちの良い挨拶をしてくれます。
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