
≪玄関先にきれいに咲いた彼岸花≫
お彼岸が過ぎ、こちら南国にも秋がやって来ました。
朝晩が冷え込むようになって、柿やりんごの実を見ると暖かく感じます。
毎日、こんこんと降り続くドカ灰にもめげず
庭の草花達は成長中。
先日植えたネギやバジルも10センチくらい伸びました。
玄関先には赤と黄色の綺麗な彼岸花も咲きました。
こちら南国も朝晩は冷え始め、すっかり秋の風情です。
南国の秋は短いから楽しまなくては。
さて8月の終わりまで住んでいた横浜の家の近くには
車を少し走らせると都会なのが嘘みたいな「寺家の森」がありました。
ここは昔の姿の農村をそのまま残したところです。
相方さんはこの森が大好きでよくぴーちゃんを連れて散歩に行きました。
彼がこの世に生きていた最後の秋の始まりにも3人一緒に行きました。
その日も田んぼのあぜ道は彼岸花で一杯でした。
「きれい」
としばし見入って、それから夢中でぴーちゃんを
一生懸命写していた相方さんを昨日のように思い出します。

≪昨年の今頃、寺家の森で彼岸花とピーちゃん。
ケータイで相方さん撮影≫
こちらではすっかりのんびり療養生活となった私です。
少し落ち着いてから病院に行き、いろいろな検査の結果、
これまでの人生、そして相方さんの帰天、
それに加えてこの一年近くの周りの人々との日々の結果
それらが原因となり新たな深い深い傷が心に出来ていたようです。
しかもそれはそんなに簡単に元気になれる傷じゃないらしいです。
なのでしばらくは「療養に専念すべし」という結果が出ました。
今はのんびり行くしかなさそうです

今は本宅の街の中のアパートと、留守番をかねて、
ちょっと街外れの山の麓にある実家を行ったり来たりしています。
もともとアパートは家族が居たところで、
今も家族はお仕事場や甥っ子が遠隔通学しているので、
どっちに居ても毎日顔をあわせます。
お留守番をかねてどちらの家でもチワワちびさん達の面倒を見ているので
お蔭様で落ち込みがちな私は毎日が賑やかなのはありがたいことです。

≪いつもちびサン達が周りに居ます。街の本宅にて≫
街の本宅になるアパートは生活必需品しかありませんが
実家は相方さんの遺品で一杯なのでなんだかホッとします。
相方さんと住んでいた家を出て3ヶ月だけ暮らした横浜のレトロなアパートは
荷物に対して狭くて置ける物が限られて居たのですが
実家は田舎の一軒家でそれなりに広いので、
相方さんの荷物を殆ど置いてもらっています。
相方さんが元気だったときにも家が狭くて置けず
日の目を見れなかったものも今は家のあちこちで活躍しています。
それがとても嬉しいです。きっと相方さんも同じ気持ちでしょう。
実家のお庭には広めの屋根つき縁側に沿って
相方さんが作った舞台用の平台が敷いてあります。


≪えんがわで遊ぶちびさん達≫
この平台の上には相方さんが愛用のベランダ用テーブルが乗せてあり
父はここで裏の山を見ながらタバコを飲んでは寛ぐのが楽しみのようです。
ちびサン達は平台で日向ぼっこをしたりじゃれたりしています。
ちびサン達が楽に家にあがれるように置いてある白い踏み台も相方さん製作のもの。
外に出てしまわないように貼られているフェンスも網も
相方さんがぴーちゃんの為にベランダに張っていたものです。
今も立派にちびサン達を守ってくれています。


≪平台でゆったり。
ちび達は家の中と庭を自由に行ったり来たりします≫
こっちに来ていいなぁと思ったのはやっぱりちびたちがずっと自由に遊べる事。
放射能の拡散が気になる昨今、南国とは言え雨などはやはり気になりますが
それでもホットスポット横浜に居たときよりはずーっと気楽です。
実家の一階は田んぼの田の字のようにお部屋が配置されているのですが
ドアを開けておくとドーナツ状にぐるぐると走り回る事が出来るのです。
ぐるぐると家を駆け回り、そのまま飛び出て庭を駆け回り
畑で砂あびをして、ちびサン達は本当に楽しそうです

そして疲れると家の中に入り、相方さんの舞台で使った絨毯や
舞台で使用後は愛用だったソファで一休みします


≪取り込んだばかりのカバー類の上でぐっすりのまろたん
このカバー類も相方さん、愛用の品です≫
実家の家族は相方さんが作業着にしていた様なTシャツ類まで
きれいに洗い汗取りにしたりして捨てないで使ってくれます。
何一つ捨てたくなかった私にはありがたいことです。
それだけでも帰ってきて良かったなぁと思っています。
父は自営業なので、車で毎日あちこち走っているのですが
善くちびたちがノーリードで自由に走れるところへ連れて行ってくれます。
まあ、我が家はもともと位置の仕事の影響もあり
家族で車で出かけては風景を見たりする事が多い家なんですけどね。
先日も皆でお弁当を買って喜入石油基地の隣にある
海の横に広がる広い芝生の広場へ行きました。

こちらに来てから、ちびたちもしょっちゅうピクニックです。
家族にも目に入れても痛くないくらいに可愛がられて、
ちびたちが命よりも大事で、家族愛が本当に大事だと思っていて
それこそ毎週ピーちゃんのお散歩の為に車を出していた
相方さんが本当に喜んでいる事だろうなぁ、と思います。
いろんな事の変化があり、まだまだ複雑な思いはあるけれど
それでもここには「相方さんも一緒に帰って来てる」
そんな気がする秋の日々です。