2018年のブログです
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ビオンさん(というのもなんか変なのですが、ビオンと呼び捨てにするのも失礼なので、ビオンさんと呼びます)の『ビオンの臨床セミナー』(松木邦裕・祖父江典人訳、2000・金剛出版)を再読しました。
ビオンさんのご紹介も初めてでしょうか。
なかなか難しい本で、うまくお伝えできるか、やや心配です。
もっとも、じーじの尊敬する藤山直樹さんでも、ビオンさんは7割くらいしか理解できていない気がする、と、ある本でおっしゃっていますので、じーじなどは1~2割がいいところかもしれません。
本書は、ビオンさんのケース・スーパーヴィジョンを紹介している本で、なかみはなかなか深いです。
おそらく、経験のある人ほど、学べることは多いと思いますが、じーじのような初学者にはうわべを理解するだけで精一杯、しかし、それでもそれなりに勉強になると思います。
今回、印象に残ったことをひとつ、ふたつ。
一つめは、ビオンさんがよくおっしゃいますが、セッションはすべて初回セッションである、ということ。
このことは本書でも、何度も何度も繰り返し強調されています。
同じ内容を、今日は昨日ではない、とも表現されています。
二つめは、これも有名な言葉ですが、記憶なく、欲望なく、理解なく、という精神分析についての言葉。
一つめとも関連しますが、今、ここで、に集中することの大切さを強調されています。
ビオンさんは、大切なのは今、起きていること、私たちが何かできるのは現在だけ、とも述べておられます。
三つめは、キーツさんの言葉を引かれていますが、シェイクスピアさんは確かさに性急に到達しようとせず、あいまいさに耐えられた、と述べている点。
ここでもキーツさんが出てきて驚いたのですが、それがさらに、あのシェイクスピアさんが原典らしく、びっくりです。
じーじは今、ようやく古本屋さんで購入したキーツさんの書簡集を読んでいる最中なのですが、さらに遅まきながらシェイクスピアさんも読まなければならないのかもしれません。
年を取ってもどんどん忙しくなりそうで、今でもくたびれきっているじーじにはうれしい悲鳴の今日この頃です。 (2018. 11 記)
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2021年夏の追記です
じーじはこの時、初めてビオンさんーキーツさん-シェイクスピアさんのつながりを知ったようです。 (2021.8 記)