ヘヘイヘ~イ、どうもこんばんは、そうだいでございます~。
いや~、ついに明けちゃいましたね、梅雨が! 始まっちゃいましたね、2011年のサマーが!! たいへんだーい。
今のところは日が暮れればあるていど気温もさがって、風もふいたりしてさほどキビしいことはないのですが、これから来るであろう熱帯夜がこわいですね。
私、今年のはじめくらいにボ~ンヤリと「あっ、これほしいなぁ。」と思っていたものがあったんですが、そう思っていたことさえとっくに忘れてしまったつい先日、ひょっこりそれを手に入れてしまいました、タダで。
え……神さま、今さら?
いやいやいや、うれしいっすよ!? タダでいただいちゃったんですから文句の言いようもないんですけどぉ……すみません、ほしいナとねがっていたことさえ忘れてしまっておりました。
ねぇ~、願い事って、忘れたころになってフッとかなうもんなんですかねぇ。ねがってみるもんですね。いや、忘れちゃうくらいの需要度のものだったんですけど……あ~、いや! 神さま取り上げないで!! 大事に使いますから!
具体的に私が手に入れた「それ」がいったいなんなのか。
別に金塊でもトカレフでも人間の女性型の小間使いロボットでもないごくふつうなものなので明らかにはしないのですが、思えば私、これがほしくなったのは今やっているこの「ざっくりすぎるアイドルグループ史」のしたしらべのムニエルのために無料動画サイトでいろんな映像資料を観ていた時でのことでした。
これも、「これあげるからいい加減に終わしなはれや~。」という神さまのおぼしめしなのでしょうか。よーし、そしたら今日もがんばるぞいっと!
前回にも予告したとおり、今回は2000年代中盤、2005~07年ごろに誕生したアイドルグループの「ハロー!プロジェクト以外編」をやりたいと思います。ということは……あの今をときめくグループもいよいよお出ましってワケなのね! ひょぉお~。
紹介する前に言っておきますと、私の印象としましては、2000年のSPEEDの一時解散以来、ほとんど敵ナシの状態で日本の女性アイドル界を牽引してきたモーニング娘。とハロー!プロジェクト陣営だったわけなのですが、ついにそこに追いつけ追いこせといういきおいで他勢力が伸びてきたのがまさにこの時期だったんじゃなかろうかと思うんですね。
「アイドルグループ」、もしくはもっとアーティストっぽいイメージを持ってもらいたい場合には「ヴォーカルダンスグループ」というジャンルで結成されたグループはそれまでにも星の数ほどいたのですが、残念ながらさまざまな事情のために、当時のヒットチャートをにぎわすことなく消え去っていくパターンがほとんどでした。世間の需要や事務所の営業方針、グループ内のいざこざにメンバー個人の先行き不安感などといろんな理由はあったのでしょうが、いちばん大きかったのはCD業界全体の売り上げ不振だったのではないでしょうか。ケータイ電話の着うた配信やインターネット配信などの普及により、わざわざお店に行って1000円やら3000円やらを払ってCDを買わずともよい時代がやって来て、かつての1990年代のミリオンセラーだらけの活況はどこへやら、あの王者モーニング娘。さえもが2001年の1stベストアルバム以降は100万枚を超える売り上げを記録することがかなわない状況になっていたのです。
しかし、今回紹介する2005年以降に登場したグループのほとんどは、それから現在の2011年にいたるまで現役で活躍しているんですねェ~。
つまりは、この時期以降のアイドルグループは(おそらくハロプロもそうだったのでしょうが)、今までそこさえしっかりしていれば大丈夫という指標になっていた「CD売り上げ」ではない、それ以外のセールスポイントをもって世間の荒波に乗り出していく必要に迫られていたのですね。
キーワードは、「薄く広くの時代は終わった。これからは濃くせまく」!!
9nine(ナイン 2006年2月~)5人組
14~16歳 西脇彩華(さいか 14歳)、佐武宇綺(さたけ うき 14歳) ら
1990年代後半のかおりを残す正統派ヴォーカルダンスグループ
もともとは9人組だった
2007年1月に川島海荷(うみか 13歳)が加入するなど、メンバーの入れ替わりがはげしいグループ
※そのため、グループ結成から5年たっているのにもかかわらずメンバーが全員10代
※結成当初から残っているのは西脇(現リーダー)と佐武の2名のみ
※リーダー西脇は、Perfumeのあーちゃんこと西脇綾香の実妹
2010年7月に所属事務所によって決行された「合宿審査」により、メンバーが9人から5人に選抜されて現在にいたる
メンバーの個人活動にも積極的で、特に川島はTVドラマ『ブラッディ・マンディ』や『怪物くん』などで女優としてブレイクしている
2011年6月までに6枚のシングルと2枚のアルバムをリリースしているが、ブレイクはこれから?(今までの楽曲のオリコン最高位は22位)
中野腐女シスターズ(2006年9月~)4~8人組
20~25歳 乾曜子(いぬい ようこ 25歳 リーダー)ら
ライヴ活動を中心とした史上初の「ヲタクアイドルグループ」
正式なグループ名は「中野腐女子シスターズ」だったが、2010年4月から「中野腐女シスターズ」に改称
※「腐女子」とは、おたくな趣味がこうじたあまり女性として腐ってしまった方々のことをさす
キャッチフレーズは「腐ってナンボ」「ワン腐オール・オール腐ワン」で、グループの公式ブログは「腐ログ」
東京・中野のショッピングセンタービル「中野ブロードウェイ」を拠点としている
インターネットテレビの番組企画でお笑い芸人・はなわの総合プロデュースにより6人組で結成される
番組の収録を兼ねたライヴイベントを1~2ヶ月に1回のペースで結成時から続けている(現在は東京・渋谷のライヴハウスshibuya O-EASTでの上演が多い)
メンバー全員に専門のおたく属性がある
顔と体格がうり二つな美少年アイドルグループ「腐男塾」(こちらもはなわプロデュース)がいる
メンバーの入れ替わりがはげしく、結成当初から在籍しているのはリーダーの乾(コスプレおたく)と京本有加(20歳 爬虫類おたく)と浦えりか(20歳 プロレスおたく)の3名
グラビアアイドル・モデル・歌手・AV女優などとメンバーの個人活動も多彩で、所属芸能事務所も別々
結成時には類家明日香(21歳 ガンプラおたく)や南波杏(22歳 ゲームおたく)が在籍していた
結成1ヶ月後の10月から、現キャプテンの喜屋武ちあき(20歳 アニメおたく)ら2名が加入し8名となる
※喜屋武は結成メンバーになる予定だったのだが、スケジュールの都合により翌月からの加入になった
2007年1~2月には乾・浦・京本・喜屋武の4名で活動していた
2007年3月から虎南有香(18歳 ファッションおたく)とスザンヌ(21歳 健康おたく)が加入し6名となる
※スザンヌは翌2008年3月に卒業
2008年7月に着うた配信で歌手デビューし、翌9月には「腐男塾」として1stシングル『男坂』をリリースする(オリコン最高12位)
※中野腐女シスターズとしてのCDデビューは2010年1月の『Honey Bee~』
2008年11月に原田まりる(23歳 マンガおたく)、さらに翌12月に1名が加入し7名となる
2009年11月にメンバー1名が卒業し、翌2010年4月に瀬口かな(19歳 超常現象おたく)が加入したことによって現在の7名編成となる
2011年6月時点までに中野腐女シスターズとしては1枚、腐男塾としては5枚のシングルと1枚のアルバム、両グループ合同のアルバムを1枚リリースしているが……ブレイクはこれから?
今週じゃん! 2011年7月16日のライヴイベントをもってリーダー乾が卒業する
アイドリング!!!(2006年10月~)9~20名
12~21歳 遠藤舞(18歳 現リーダー)ら
フジテレビの専属アイドルグループ
「現在進行形で成長しているアイドルグループ」と「ならし運転」の2つの意味をかけたグループ名
すでに芸能事務所に所属しているタレントを対象にしたオーディションをおこない、合格した9名で結成
※そのため、アイドリング!!!のメンバーが所属している芸能事務所は個人個人でちがっている
※現在も在籍している結成メンバーはリーダー遠藤、外岡えりか(とのおか 15歳)、横山ルリカ(15歳)ら5名
フジテレビの衛星放送事業とインターネット配信事業を担当した吉田正樹(47歳)がゼネラルプロデューサーをつとめていた
※吉田は主にウッチャンナンチャンやネプチューンの人気番組を制作した敏腕プロデューサーだったが、2009年にフジテレビを退職してワタナベエンターテインメント(ナベプロ)会長に就任している
看板番組である『アイドリング!!!』(毎週平日深夜1時ごろCS「フジテレビ ONE」で放送)は2006年10月から続いている長寿番組
「フジテレビ ONE」の他にもネット配信の「フジテレビ On Demand」でもレギュラー放送を持っている
地上波フジテレビでは、2007年1月から看板番組『アイドリング!!!日記』(毎週木曜深夜2時ごろ)を開始しており、現在は同じ時間帯に放送している『フジテレビからの~!』にメイン出演している(共同司会・アンタッチャブル山崎弘也)
アイドリング!!!のレギュラー番組スタッフには、同じフジテレビの『夕焼けニャンニャン』や『DAIBAッテキ!!』にかかわった経験のある人材が多い
レギュラー番組は深夜放送だが、収録したものを編集なしで放送する「撮って出し」形式の番組なので、生放送だった過去のフジテレビアイドル番組の雰囲気を継承している
番組ではパイ投げ、ADに履いていた靴のにおいをかがれるなどの身体を張った企画も積極的にこなす
フジテレビつながりで直接の先輩にあたるおニャン子クラブやチェキッ娘の元メンバーとの共演も多い
メンバーのナンバー呼称は「~号」となっており、現在は26号までが存在している
※2011年6月時点までに6名のメンバーが卒業・脱退しているため、現在は20名で活動している
2007年4月にまずネット配信で歌手デビューしており、同年7月にCDデビューしている
2011年6月までに15枚のシングルと4枚のアルバムをリリースしており、今月7月には16thシングルが発売される予定
※CDデビュー時からオリコントップ10位以内の常連となっているが、近年じょじょにトップに迫りつつある(自身の1位獲得はまだない)
2008年4月から新メンバーの加入がはじまり、2010年4月の第4期メンバー加入をもって現在にいたる
同輩のアイドルグループでは番組で共演したAKB48やよしもとグラビアエージェンシー(YGA)と交流あり
2009年1~4月にはAKB48とのコラボレーションユニット「AKBアイドリング!!!」も結成していた
代表曲 15th『やらかいはぁと』(2011年3月 オリコン最高4位)
バニラビーンズ(2007年7月~)デュオ
キノコカットのレナと外ハネカットのリサ(ともに年齢非公開)
※レナの双子の妹だとされている辻本はるかは1987年生まれ
レナは1999年からモーニング娘。の追加オーディションの常連になっており、特に2004年の『ラッキー7オーディション』では最終審査にまで残っている
レナはAKB48のオーディションにも応募しているが書類審査で落とされている
※これらのオーディション経歴は、双子の妹のはずの辻本はるかの経歴といっしょ
リサは本物のセレブリティのお嬢様らしい
身長はレナが166cm、リサが172cmというモデル体型
そのモデル体型のためか、楽曲CDの購入者特典に「握手」とともに「ビンタ」があるのが恒例
1960~70年代風の衣装と北欧ポップ風のさわやかな楽曲
2007年7月のデンマーク日本大使館でのライヴにより活動を開始する
結成時はレナとモデルの弓月まいあ(19歳)のデュオだったが、2008年3月にまいあが脱退してリサが加入し現在にいたる
※まいあは直後にアイドリング!!!に加入したが、わずか1ヶ月後の2008年5月に脱退して芸能界も引退
路上にとめたトラックの荷台にもうけたビニール張りスペースで生活するなどのイベントが話題となる
東京・新宿ロフトプラスワンでのトークショーも人気があり、ミュージシャンの小西康陽、プロインタヴュアーの吉田豪、南海キャンディーズの山里亮太などと交流がある
レナは本格的なアイドルおたくで、同輩のアイドルグループでは中野腐女シスターズ、DANCEROID、東京女子流と親交がある
新潟のロコドル「ねぎっこ」と同じタワーレコードのアイドルレーベル「T-Palette」に所属している
2011年6月時点までに12枚のシングル(うち7枚がネット配信)と2枚のオリジナルアルバム(ミニをふくむ)をリリースしているが……ブレイクはこれから?
2011年7月には待望の2ndオリジナルフルアルバム『バニラビーンズ2』をリリースする予定
sherry(シェリー 2009年1月~)3人組
鈴木螢(22歳)、黒木晴香(22歳)、片岡春香(23歳)
アダルトな雰囲気のセクシーヴォーカルダンスグループ
もともとは2007年8月に結成された6人組アイドルグループ「CASSIS(カシス)」だった
2009年1月にメンバーが1名脱退してグループ名を「シェリー」に改称する
2010年1月から3人組となる
カシス時代は2枚、シェリーになってからは3枚のシングルをリリースしているがブレイクはこれから?
楊玲&楊晶(ヤンリン&ヤンジン 2007年8月~)デュオ
中国人の双子姉妹・楊玲(19歳)と楊晶(19歳)で結成
2003年に母国で「J&L Angels」としてデビューしており、女子十二楽坊とともに活動していた
2007年8月から「ヤンリン&ヤンジン」として日本に進出する
2009年8月に他の日本人2人と結成した史上初のくのいちアイドルグループ「桜組」として再デビュー
※桜組時代はヤンリンは「桜紅丸」、ヤンジンは「桜蘭丸」として活動
忍者ふうのアクションを得意とするライヴを中心におこなっていた
2009~10年に出演したミネラルウォーター「クリクラ」のCMでつとに有名
2010年3月をもって桜組は解散
他のメンバー2人は芸能界を引退しているが、ヤンリンとヤンジンは帰国して「BENYRAN(ベニラン)」として活動している
ヤンリン&ヤンジン時代に1枚、桜組時代に3枚、BENYRANになってからは1枚の楽曲を発表している
※有名な『クリクラ体操』(2010年1月)はネット配信限定
まぁ~こんな感じなんですけど、今あげたグループのうち、現時点ではCDヒットチャートの世界でハロー!プロジェクトと争う存在になることができているのはアイドリング!!!だけのようです。
アイドリング!!!は「親」こそあの悲劇のチェキッ娘と同じフジテレビなのですが、今回は親御さんの力の入れ方がまるで違っていました。CS放送とネット配信という2大事業のマスコット的存在になりおおせたアイドリング!!!。ドリームキャストとともに散っていったお姉さんのかたきを討つことはできるのか!?
しかし、全国的な知名度こそまだないものの、定期的なライヴ活動やトークショーなどで会場を訪れるファンには絶大な人気を得ている中野腐女シスターズやバニラビーンズは、結成から5年がたとうとしている現在もアイドルグループのマニアックな1分野をになう重要な存在になっています。
まぁ……「クリクラ体操」の2人も、あのCMでは圧倒的にマニアックな雰囲気と漠然とした不安感を世間に与えてくれましたよね。
ナインははっきり言ってかなり「古色蒼然」としたグループなのですが、川島さんをはじめとした若いメンバーの将来性がとにかく魅力です。
さぁ、いよいよこのときがやって来てまいりました。
2005年7月、かつてあのおニャン子クラブを世に出した放送作家陣の主要メンバーであり、そのいっぽうで「作詞家」という形でも彼女たちの爆発的ブームの屋台骨となり、ついには人気メンバーの高井麻巳子さんを奥さんにしてしまったという秋元康(49歳)が、みずから総合プロデュースを手掛けるアイドルグループを結成するための大規模なオーディションの告知を開始しました。
告知開始から3ヶ月後。まったくのしろうともすでに芸能活動を開始していた子も集まって始まったオーディションの結果、7924名の応募者の中から24名の合格者によって新たなるアイドルグループが結成されることとなりました。
それこそが!! AKB48(エーケービーフォーティーエイト)だったのですよぉ~い。
いやー……ついにここまできたね。
2ヶ月かかりました。感慨深いですねェ~。最初の「かしまし娘」の活動開始は1956年ですから、50年の歴史をたどってきたわけなのね。そりゃあ2ヶ月はかかるわな。
ともあれ、こうして2005年の10月に24名で結成されたAKB48だったのですが、さっそく翌11月には、モーニング娘。の多くの楽曲のダンス振り付けを担当していることで有名な振り付け師・夏まゆみを迎えての1ヶ月間の集中トレーニングを受け、12月からは東京・秋葉原のドンキホーテ秋葉原店の8階に開設された定員250名の常設ライヴ会場「AKB48劇場」でのライヴ活動を開始するはこびとなりました。ちなみに、本格的に劇場での活動を開始することとなった実質上の結成メンバーは20名になっています。合格した者全員が舞台に立つことはできなかった……きびしい世界ね~!
この時の結成メンバーで現在も在籍しているのは、小嶋陽菜(17歳)、板野友美(14歳)、高橋みなみ(14歳)、前田敦子(14歳)、平嶋夏海(13歳)、峯岸みなみ(13歳)の6名です。
5年前に20名いたメンバーが今は6名ですか。しかし、その6名が今でもAKB48の中核をになう存在になっていることは言うまでもないでしょう。
さて、このあと翌2006年2月に『桜の花びらたち』でインディーズデビューしていくAKB48なのですが、まだまだ2005年の段階では知る人ぞ知る、どころか、知っているほうが「なんで?」なくらいの小さな存在だったのです。このライヴ活動からファンである方がいたとしたら、そりゃもう「青田買い」どころか「なにもないサラ地買い」ぐらいの話だったのではないでしょうか。それがまさか、2011年にこんなことになってるとはねぇ。ノストラダムスもビックリよ。
AKB48が活動を開始した2005年の時点では、今回あげたアイドルグループはどれも存在しておらず、ずいぶん落ち着いたとは言っても、まだまだハロプロのひとり勝ちは続いている状態でした。
さぁ~ここからどんな感じで日本のアイドルグループシーンがいい感じにごっちゃごちゃになっていくというのでありんしょうか!?
ヒートアップしたまま、2011年も目前となった「ざっくりすぎるアイドルグループ史」は、つっづく~!
あっちいあっちい!!
いや~、ついに明けちゃいましたね、梅雨が! 始まっちゃいましたね、2011年のサマーが!! たいへんだーい。
今のところは日が暮れればあるていど気温もさがって、風もふいたりしてさほどキビしいことはないのですが、これから来るであろう熱帯夜がこわいですね。
私、今年のはじめくらいにボ~ンヤリと「あっ、これほしいなぁ。」と思っていたものがあったんですが、そう思っていたことさえとっくに忘れてしまったつい先日、ひょっこりそれを手に入れてしまいました、タダで。
え……神さま、今さら?
いやいやいや、うれしいっすよ!? タダでいただいちゃったんですから文句の言いようもないんですけどぉ……すみません、ほしいナとねがっていたことさえ忘れてしまっておりました。
ねぇ~、願い事って、忘れたころになってフッとかなうもんなんですかねぇ。ねがってみるもんですね。いや、忘れちゃうくらいの需要度のものだったんですけど……あ~、いや! 神さま取り上げないで!! 大事に使いますから!
具体的に私が手に入れた「それ」がいったいなんなのか。
別に金塊でもトカレフでも人間の女性型の小間使いロボットでもないごくふつうなものなので明らかにはしないのですが、思えば私、これがほしくなったのは今やっているこの「ざっくりすぎるアイドルグループ史」のしたしらべのムニエルのために無料動画サイトでいろんな映像資料を観ていた時でのことでした。
これも、「これあげるからいい加減に終わしなはれや~。」という神さまのおぼしめしなのでしょうか。よーし、そしたら今日もがんばるぞいっと!
前回にも予告したとおり、今回は2000年代中盤、2005~07年ごろに誕生したアイドルグループの「ハロー!プロジェクト以外編」をやりたいと思います。ということは……あの今をときめくグループもいよいよお出ましってワケなのね! ひょぉお~。
紹介する前に言っておきますと、私の印象としましては、2000年のSPEEDの一時解散以来、ほとんど敵ナシの状態で日本の女性アイドル界を牽引してきたモーニング娘。とハロー!プロジェクト陣営だったわけなのですが、ついにそこに追いつけ追いこせといういきおいで他勢力が伸びてきたのがまさにこの時期だったんじゃなかろうかと思うんですね。
「アイドルグループ」、もしくはもっとアーティストっぽいイメージを持ってもらいたい場合には「ヴォーカルダンスグループ」というジャンルで結成されたグループはそれまでにも星の数ほどいたのですが、残念ながらさまざまな事情のために、当時のヒットチャートをにぎわすことなく消え去っていくパターンがほとんどでした。世間の需要や事務所の営業方針、グループ内のいざこざにメンバー個人の先行き不安感などといろんな理由はあったのでしょうが、いちばん大きかったのはCD業界全体の売り上げ不振だったのではないでしょうか。ケータイ電話の着うた配信やインターネット配信などの普及により、わざわざお店に行って1000円やら3000円やらを払ってCDを買わずともよい時代がやって来て、かつての1990年代のミリオンセラーだらけの活況はどこへやら、あの王者モーニング娘。さえもが2001年の1stベストアルバム以降は100万枚を超える売り上げを記録することがかなわない状況になっていたのです。
しかし、今回紹介する2005年以降に登場したグループのほとんどは、それから現在の2011年にいたるまで現役で活躍しているんですねェ~。
つまりは、この時期以降のアイドルグループは(おそらくハロプロもそうだったのでしょうが)、今までそこさえしっかりしていれば大丈夫という指標になっていた「CD売り上げ」ではない、それ以外のセールスポイントをもって世間の荒波に乗り出していく必要に迫られていたのですね。
キーワードは、「薄く広くの時代は終わった。これからは濃くせまく」!!
9nine(ナイン 2006年2月~)5人組
14~16歳 西脇彩華(さいか 14歳)、佐武宇綺(さたけ うき 14歳) ら
1990年代後半のかおりを残す正統派ヴォーカルダンスグループ
もともとは9人組だった
2007年1月に川島海荷(うみか 13歳)が加入するなど、メンバーの入れ替わりがはげしいグループ
※そのため、グループ結成から5年たっているのにもかかわらずメンバーが全員10代
※結成当初から残っているのは西脇(現リーダー)と佐武の2名のみ
※リーダー西脇は、Perfumeのあーちゃんこと西脇綾香の実妹
2010年7月に所属事務所によって決行された「合宿審査」により、メンバーが9人から5人に選抜されて現在にいたる
メンバーの個人活動にも積極的で、特に川島はTVドラマ『ブラッディ・マンディ』や『怪物くん』などで女優としてブレイクしている
2011年6月までに6枚のシングルと2枚のアルバムをリリースしているが、ブレイクはこれから?(今までの楽曲のオリコン最高位は22位)
中野腐女シスターズ(2006年9月~)4~8人組
20~25歳 乾曜子(いぬい ようこ 25歳 リーダー)ら
ライヴ活動を中心とした史上初の「ヲタクアイドルグループ」
正式なグループ名は「中野腐女子シスターズ」だったが、2010年4月から「中野腐女シスターズ」に改称
※「腐女子」とは、おたくな趣味がこうじたあまり女性として腐ってしまった方々のことをさす
キャッチフレーズは「腐ってナンボ」「ワン腐オール・オール腐ワン」で、グループの公式ブログは「腐ログ」
東京・中野のショッピングセンタービル「中野ブロードウェイ」を拠点としている
インターネットテレビの番組企画でお笑い芸人・はなわの総合プロデュースにより6人組で結成される
番組の収録を兼ねたライヴイベントを1~2ヶ月に1回のペースで結成時から続けている(現在は東京・渋谷のライヴハウスshibuya O-EASTでの上演が多い)
メンバー全員に専門のおたく属性がある
顔と体格がうり二つな美少年アイドルグループ「腐男塾」(こちらもはなわプロデュース)がいる
メンバーの入れ替わりがはげしく、結成当初から在籍しているのはリーダーの乾(コスプレおたく)と京本有加(20歳 爬虫類おたく)と浦えりか(20歳 プロレスおたく)の3名
グラビアアイドル・モデル・歌手・AV女優などとメンバーの個人活動も多彩で、所属芸能事務所も別々
結成時には類家明日香(21歳 ガンプラおたく)や南波杏(22歳 ゲームおたく)が在籍していた
結成1ヶ月後の10月から、現キャプテンの喜屋武ちあき(20歳 アニメおたく)ら2名が加入し8名となる
※喜屋武は結成メンバーになる予定だったのだが、スケジュールの都合により翌月からの加入になった
2007年1~2月には乾・浦・京本・喜屋武の4名で活動していた
2007年3月から虎南有香(18歳 ファッションおたく)とスザンヌ(21歳 健康おたく)が加入し6名となる
※スザンヌは翌2008年3月に卒業
2008年7月に着うた配信で歌手デビューし、翌9月には「腐男塾」として1stシングル『男坂』をリリースする(オリコン最高12位)
※中野腐女シスターズとしてのCDデビューは2010年1月の『Honey Bee~』
2008年11月に原田まりる(23歳 マンガおたく)、さらに翌12月に1名が加入し7名となる
2009年11月にメンバー1名が卒業し、翌2010年4月に瀬口かな(19歳 超常現象おたく)が加入したことによって現在の7名編成となる
2011年6月時点までに中野腐女シスターズとしては1枚、腐男塾としては5枚のシングルと1枚のアルバム、両グループ合同のアルバムを1枚リリースしているが……ブレイクはこれから?
今週じゃん! 2011年7月16日のライヴイベントをもってリーダー乾が卒業する
アイドリング!!!(2006年10月~)9~20名
12~21歳 遠藤舞(18歳 現リーダー)ら
フジテレビの専属アイドルグループ
「現在進行形で成長しているアイドルグループ」と「ならし運転」の2つの意味をかけたグループ名
すでに芸能事務所に所属しているタレントを対象にしたオーディションをおこない、合格した9名で結成
※そのため、アイドリング!!!のメンバーが所属している芸能事務所は個人個人でちがっている
※現在も在籍している結成メンバーはリーダー遠藤、外岡えりか(とのおか 15歳)、横山ルリカ(15歳)ら5名
フジテレビの衛星放送事業とインターネット配信事業を担当した吉田正樹(47歳)がゼネラルプロデューサーをつとめていた
※吉田は主にウッチャンナンチャンやネプチューンの人気番組を制作した敏腕プロデューサーだったが、2009年にフジテレビを退職してワタナベエンターテインメント(ナベプロ)会長に就任している
看板番組である『アイドリング!!!』(毎週平日深夜1時ごろCS「フジテレビ ONE」で放送)は2006年10月から続いている長寿番組
「フジテレビ ONE」の他にもネット配信の「フジテレビ On Demand」でもレギュラー放送を持っている
地上波フジテレビでは、2007年1月から看板番組『アイドリング!!!日記』(毎週木曜深夜2時ごろ)を開始しており、現在は同じ時間帯に放送している『フジテレビからの~!』にメイン出演している(共同司会・アンタッチャブル山崎弘也)
アイドリング!!!のレギュラー番組スタッフには、同じフジテレビの『夕焼けニャンニャン』や『DAIBAッテキ!!』にかかわった経験のある人材が多い
レギュラー番組は深夜放送だが、収録したものを編集なしで放送する「撮って出し」形式の番組なので、生放送だった過去のフジテレビアイドル番組の雰囲気を継承している
番組ではパイ投げ、ADに履いていた靴のにおいをかがれるなどの身体を張った企画も積極的にこなす
フジテレビつながりで直接の先輩にあたるおニャン子クラブやチェキッ娘の元メンバーとの共演も多い
メンバーのナンバー呼称は「~号」となっており、現在は26号までが存在している
※2011年6月時点までに6名のメンバーが卒業・脱退しているため、現在は20名で活動している
2007年4月にまずネット配信で歌手デビューしており、同年7月にCDデビューしている
2011年6月までに15枚のシングルと4枚のアルバムをリリースしており、今月7月には16thシングルが発売される予定
※CDデビュー時からオリコントップ10位以内の常連となっているが、近年じょじょにトップに迫りつつある(自身の1位獲得はまだない)
2008年4月から新メンバーの加入がはじまり、2010年4月の第4期メンバー加入をもって現在にいたる
同輩のアイドルグループでは番組で共演したAKB48やよしもとグラビアエージェンシー(YGA)と交流あり
2009年1~4月にはAKB48とのコラボレーションユニット「AKBアイドリング!!!」も結成していた
代表曲 15th『やらかいはぁと』(2011年3月 オリコン最高4位)
バニラビーンズ(2007年7月~)デュオ
キノコカットのレナと外ハネカットのリサ(ともに年齢非公開)
※レナの双子の妹だとされている辻本はるかは1987年生まれ
レナは1999年からモーニング娘。の追加オーディションの常連になっており、特に2004年の『ラッキー7オーディション』では最終審査にまで残っている
レナはAKB48のオーディションにも応募しているが書類審査で落とされている
※これらのオーディション経歴は、双子の妹のはずの辻本はるかの経歴といっしょ
リサは本物のセレブリティのお嬢様らしい
身長はレナが166cm、リサが172cmというモデル体型
そのモデル体型のためか、楽曲CDの購入者特典に「握手」とともに「ビンタ」があるのが恒例
1960~70年代風の衣装と北欧ポップ風のさわやかな楽曲
2007年7月のデンマーク日本大使館でのライヴにより活動を開始する
結成時はレナとモデルの弓月まいあ(19歳)のデュオだったが、2008年3月にまいあが脱退してリサが加入し現在にいたる
※まいあは直後にアイドリング!!!に加入したが、わずか1ヶ月後の2008年5月に脱退して芸能界も引退
路上にとめたトラックの荷台にもうけたビニール張りスペースで生活するなどのイベントが話題となる
東京・新宿ロフトプラスワンでのトークショーも人気があり、ミュージシャンの小西康陽、プロインタヴュアーの吉田豪、南海キャンディーズの山里亮太などと交流がある
レナは本格的なアイドルおたくで、同輩のアイドルグループでは中野腐女シスターズ、DANCEROID、東京女子流と親交がある
新潟のロコドル「ねぎっこ」と同じタワーレコードのアイドルレーベル「T-Palette」に所属している
2011年6月時点までに12枚のシングル(うち7枚がネット配信)と2枚のオリジナルアルバム(ミニをふくむ)をリリースしているが……ブレイクはこれから?
2011年7月には待望の2ndオリジナルフルアルバム『バニラビーンズ2』をリリースする予定
sherry(シェリー 2009年1月~)3人組
鈴木螢(22歳)、黒木晴香(22歳)、片岡春香(23歳)
アダルトな雰囲気のセクシーヴォーカルダンスグループ
もともとは2007年8月に結成された6人組アイドルグループ「CASSIS(カシス)」だった
2009年1月にメンバーが1名脱退してグループ名を「シェリー」に改称する
2010年1月から3人組となる
カシス時代は2枚、シェリーになってからは3枚のシングルをリリースしているがブレイクはこれから?
楊玲&楊晶(ヤンリン&ヤンジン 2007年8月~)デュオ
中国人の双子姉妹・楊玲(19歳)と楊晶(19歳)で結成
2003年に母国で「J&L Angels」としてデビューしており、女子十二楽坊とともに活動していた
2007年8月から「ヤンリン&ヤンジン」として日本に進出する
2009年8月に他の日本人2人と結成した史上初のくのいちアイドルグループ「桜組」として再デビュー
※桜組時代はヤンリンは「桜紅丸」、ヤンジンは「桜蘭丸」として活動
忍者ふうのアクションを得意とするライヴを中心におこなっていた
2009~10年に出演したミネラルウォーター「クリクラ」のCMでつとに有名
2010年3月をもって桜組は解散
他のメンバー2人は芸能界を引退しているが、ヤンリンとヤンジンは帰国して「BENYRAN(ベニラン)」として活動している
ヤンリン&ヤンジン時代に1枚、桜組時代に3枚、BENYRANになってからは1枚の楽曲を発表している
※有名な『クリクラ体操』(2010年1月)はネット配信限定
まぁ~こんな感じなんですけど、今あげたグループのうち、現時点ではCDヒットチャートの世界でハロー!プロジェクトと争う存在になることができているのはアイドリング!!!だけのようです。
アイドリング!!!は「親」こそあの悲劇のチェキッ娘と同じフジテレビなのですが、今回は親御さんの力の入れ方がまるで違っていました。CS放送とネット配信という2大事業のマスコット的存在になりおおせたアイドリング!!!。ドリームキャストとともに散っていったお姉さんのかたきを討つことはできるのか!?
しかし、全国的な知名度こそまだないものの、定期的なライヴ活動やトークショーなどで会場を訪れるファンには絶大な人気を得ている中野腐女シスターズやバニラビーンズは、結成から5年がたとうとしている現在もアイドルグループのマニアックな1分野をになう重要な存在になっています。
まぁ……「クリクラ体操」の2人も、あのCMでは圧倒的にマニアックな雰囲気と漠然とした不安感を世間に与えてくれましたよね。
ナインははっきり言ってかなり「古色蒼然」としたグループなのですが、川島さんをはじめとした若いメンバーの将来性がとにかく魅力です。
さぁ、いよいよこのときがやって来てまいりました。
2005年7月、かつてあのおニャン子クラブを世に出した放送作家陣の主要メンバーであり、そのいっぽうで「作詞家」という形でも彼女たちの爆発的ブームの屋台骨となり、ついには人気メンバーの高井麻巳子さんを奥さんにしてしまったという秋元康(49歳)が、みずから総合プロデュースを手掛けるアイドルグループを結成するための大規模なオーディションの告知を開始しました。
告知開始から3ヶ月後。まったくのしろうともすでに芸能活動を開始していた子も集まって始まったオーディションの結果、7924名の応募者の中から24名の合格者によって新たなるアイドルグループが結成されることとなりました。
それこそが!! AKB48(エーケービーフォーティーエイト)だったのですよぉ~い。
いやー……ついにここまできたね。
2ヶ月かかりました。感慨深いですねェ~。最初の「かしまし娘」の活動開始は1956年ですから、50年の歴史をたどってきたわけなのね。そりゃあ2ヶ月はかかるわな。
ともあれ、こうして2005年の10月に24名で結成されたAKB48だったのですが、さっそく翌11月には、モーニング娘。の多くの楽曲のダンス振り付けを担当していることで有名な振り付け師・夏まゆみを迎えての1ヶ月間の集中トレーニングを受け、12月からは東京・秋葉原のドンキホーテ秋葉原店の8階に開設された定員250名の常設ライヴ会場「AKB48劇場」でのライヴ活動を開始するはこびとなりました。ちなみに、本格的に劇場での活動を開始することとなった実質上の結成メンバーは20名になっています。合格した者全員が舞台に立つことはできなかった……きびしい世界ね~!
この時の結成メンバーで現在も在籍しているのは、小嶋陽菜(17歳)、板野友美(14歳)、高橋みなみ(14歳)、前田敦子(14歳)、平嶋夏海(13歳)、峯岸みなみ(13歳)の6名です。
5年前に20名いたメンバーが今は6名ですか。しかし、その6名が今でもAKB48の中核をになう存在になっていることは言うまでもないでしょう。
さて、このあと翌2006年2月に『桜の花びらたち』でインディーズデビューしていくAKB48なのですが、まだまだ2005年の段階では知る人ぞ知る、どころか、知っているほうが「なんで?」なくらいの小さな存在だったのです。このライヴ活動からファンである方がいたとしたら、そりゃもう「青田買い」どころか「なにもないサラ地買い」ぐらいの話だったのではないでしょうか。それがまさか、2011年にこんなことになってるとはねぇ。ノストラダムスもビックリよ。
AKB48が活動を開始した2005年の時点では、今回あげたアイドルグループはどれも存在しておらず、ずいぶん落ち着いたとは言っても、まだまだハロプロのひとり勝ちは続いている状態でした。
さぁ~ここからどんな感じで日本のアイドルグループシーンがいい感じにごっちゃごちゃになっていくというのでありんしょうか!?
ヒートアップしたまま、2011年も目前となった「ざっくりすぎるアイドルグループ史」は、つっづく~!
あっちいあっちい!!