私魚人(あいうおんちゅ)~定年親父の魚三昧:タナゴ仕掛けとガサで出会った魚たち~

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カジカ中卵型 : カジカ種たちはお手上げ! 島根行脚⑧

2018-04-26 06:55:12 | 通し回遊魚
2018年4月26日(木)

4月15日に出かけた島根の話をいまだに書いてる。
そろそろ疲れてきたのでここで終わりにする。

カジカ中卵型である。


私が自家製カジカ釣り仕掛けで粘りに粘り・・・

やっと1尾のヌマチチブを釣り上げ・・・意気消沈してた頃。

友が採集してきた個体である。

分布と生息していた流域から
まだ標準和名さえつけてもらえていないカジカ中卵型だとは思うケド・・・

カジカ種たちには、カジカ(旧カジカ大卵型)・カジカ中卵型・ウツセミカジカ(旧カジカ湖沼型と旧カジカ小卵型)がある。

ウツセミカジカなんてのは、元々は琵琶湖固有種とされていたのが
他のいろいろな地域にすむカジカ小卵型と遺伝子レベルで変わらないことが判明し
今はどちらも同じ1種にまとめられている。

琵琶湖産コアユが、アユと同じだったというパターンとよく似た話なのである。
ニゴロブナも他のフナ類と種を分かつほどの違いはないらしいし・・・

琵琶湖は淡水魚進化の聖域だ、日本産淡水魚のガラパゴスだ
なんて若い頃に学んで、ワクワクドキドキしてたことが懐かしいなあ。

さて、このカジカ種たち、詳しくは書かんケド
分布域・流域・胸ビレ条数・尾柄部の黒斑・頭部や第1背ビレの黒斑などで判断するという。

例えば、コイツは典型的なカジカ。(北九州市水環境館にて撮影)


も一度今回のカジカ中卵型を載せてみると


ね? 分からないよね。

さらにカジカ中卵型を並べてみる。

まず、私のなわばりあたり(滅多にお目にかかれない)では
こんなのや

こんな幼魚や

こんなんもたまに採れてる。

最後のはウツセミカジカみたく見えるケド
胸ビレ条数数えてみると違うじゃんってことになる。(ヒマなら数えてみてね)

他県では
こんなのや

こんなのも採れた。

コイツらは胸ビレ条数が多くてウツセミカジカの本数に適してるケド・・・

条数の変異の幅もカジカ種類内で重なっているし、斑紋もいろいろだし・・・
解剖して卵の大きさを測るなんてことはできないし・・・

つまるところお手上げなのである。

長くなったケド、最後にカジカ中卵型だけ標準和名がつけられていないのは寂しい。
学名と違って和名をつけることに特に決まりはないらしいので
ここで勝手に名前をつけることにしたゾ。

まず、カジカは、せっかく大卵型という特徴があるので、カワカジカ。(カワヨシノボリの前例にあわせて)
続いて中卵型にはウタカタカジカ。(ウツセミカジカに対抗して)

どうだ? 好き勝手なこと書いてひんしゅくもんかもしれん。