花の公園・俳句 ing

日本は素晴しい花の国。美しい花々と公園、四季折々の風景を記録したいと思います。我流の俳句は06年3月12日からです。

簾の内は みすのうち

2010年03月08日 06時10分49秒 | うめ     
淡紅・八重の花梅、簾の内枝垂 (みすのうちしだれ、豊後系・豊後性)。
簾だけで 「みす」 と読むようです。

偕楽園の好文亭の庭に咲いていましたが、スダレならぬ垣根にさえぎられて
近付くことが出来ません。それで200mmズームレンズで撮ったのですが、4m
ほども離れていてもっと寄りたかったし、雨が上がったばかりで露がいっぱい
残っています。しかし画像処理すると何とか見れるので、ここ2週続けて週末
が雨で取材が出来ないこともあり、アップしました。

御簾 (みす) とは竹を細かく割って糸で編んだもので、現在のロールブラインド
に近く、寝殿造の母屋と廂に掛け、廂のほうを下ろしたら母屋のは巻き上げる、
というふうに使ったようです。
  
平安時代には欠くことのできないインテリアだったようで、清少納言の 「枕草子」
第280段には、
「雪のいと高う降りたるを 例ならず御格子まゐりて 炭櫃に火おこして 物語など
して集りさぶらふに (中宮定子) 『少納言よ 香炉峰の雪いかならむ』 とおほせ
らるれば (清少納言) 御格子上げさせて 御簾を高く上げたれば 笑はせたまふ。」 
とあります。

唐の三大詩人の一人白居易の詩にある 『香炉峰雪撥簾看」 (香炉峰の雪は
簾を撥げて看る) を行動で表現した、清少納言得意の場面として有名です。

御簾は一般に貴人のための隔てとして使われ、特に女性は御簾から外に姿を
さらすべきではないとされ、高貴な女性に仕える女房などは衣装の裾や髪など
を御簾から出して美しさを競ったといわれています。
「御簾内に入る」 ということは余程親密な間柄でなければ許されず、男女が
御簾内で同席するということも同様だったということです。
    (参考) 有職故実   
         源氏物語 原文とその背景を読む
 
この梅は御簾の内に入る資格があるほどだ、という命名なのでしょう。
       (茨城県水戸市 偕楽園 100228)


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